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最愛のビッチな妻が死んだ 逮捕編17

Image by Olia Gozha

8月29日

『木曜日だった男 一つの悪夢』『ルドルフとイッパイアッテナ』『家族の哲学』

 悪夢から覚める悪夢。幸福の対極、彼岸に。ボロボロのままでいいのか。吐き出す。えらく気に入らない自分を脱ぎ捨てる。やっと今週が終わる。海外にでも逃げるか。

 豆大福。和の甘みに包まれたい。よかった過去の自分を思い出しても虚しい。リリースと同時に死んでる。いかにもなオチ。汚い自分を見たくないだけだ。服毒が望ましい。5G。いくら僕でも死ぬだろう。楽勝だ。死に目を見たい。それはきっと美味だろう。

 プツリとリンクが切れるように、一切の接続がなくなる。何も持たず、生かさず。だんだんと自分のランクが落ちていくのが不満だった。家、仕事、車、環境、人、すべては自分の投影だ。最後のボランティアだ。

 子供、別にほしくなかった。自分の遺伝子をこの世に残したくない。結果オーライ。

 スピード。遊び方を間違えたな。乗りこなせてたつもりだったけど、甘くはなかった。性格的にはアブリの方が好きだな。あの細かい粒子の煙が好きだ。

 覚醒剤の致死量は? 人知れず終わりを告げる。長い、長かった、長過ぎる。最期の瞬間、何を見るのか。楽しみだ。いきなり真っ暗か。引き止めるモノはない。異存はない。事実として処理されるのみ。楽しみだ。それだけを楽しみに過ごしてる。それまで身体を休めとこう。外さない。楽しみ。


8月30日

『6月31日の同窓会』『奇跡の男』『すばらしい新世界』

 ミスド行きたい。甘いものに飢えてるのかな。ドーナツは好きだが。幸せな気分にしてくれる。順調に壊れてる。会話に飢えてる。絶対に許さない。親にならなくて、本当によかった。捨てられないモノは他にある。必ず返す。少しづつ行きたかったが、時間というか余裕がないしな。解脱。煩悩って本当に108つもあるのか。

 気が狂う時間を与える意味がわからない。さっさと片付けろ。誰も信じられない。自分も。本当にこの何年間はムダだった。せめて、創作とかにつなげればよかったのに。大陸に渡ってみたかった。もう、いらないが。

 実際、全盛期を過ぎた人間はどう暮らすべきなのか。見る影もないか。書くのもイヤだが、死に切れなかった場合…毒とか買っとくか。一直線、恨みっこナシだ。死と隣合わせ。

 もう準備完了しちゃってるから、早く出せよ、バカどもが。

 楽しみが増えない。ムチャな生き方だった。ちょっとのんびりし過ぎた。うん、長生きし過ぎた。誰かを幸せにしたかった。不幸にはしたな。結果、イヤな目にもあった。心不全。それでいい。伝わる人にだけ届けばいい。責任はない。一番目で最後だ。あげくの死。意味などない。無価値。ワガママな死に様だ。


8月31日

 弁護士くる。本当に役に立たない。イラつく。出て死ぬ決意に変わりはない。違法行為はコレでやめよう。死への恐怖はない。」むしろ楽しみだ。

『タタン・タルトの夢』『公安は誰をマークしているか』、本ついにカブリ出した。

 裁判で何が変わるのか。開示している情報だけで何がわかるというのか。2回目の逮捕がなければ、コレで終わってたのかな。くだらねえ。死んでしまえ。

 結局、あの弁護士も死ぬって口だけで、コイツ死なないなとか思ってるんだろう。残念だが、予定通り実行させてもらう。出て2日目にやる。長くはない。

役に立たないから消えます。どうぞ。言い残し、書き残しもナシで。

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