3日目
朝から裁判所へ行く。長い、とにかく長い。バスで集団で、きてる人が先らしくて、朝8時入りして、午後3時ぐらいまでずっと同じ部屋で待ち。一緒にいるお巡りもダレ気味。
昼ごはんに出たコーヒー(飲料)はうまかった。あと基本、摂食障害なので、一切食べない。食べても吐いてしまうから(その後、食べて吐く方に変化する)。取り調べでこの食事を食べないことを伝えると、「スゴい身体だね」とワケわかんない褒め方をされる。
裁判所で驚きの発覚。初日で会った弁護士に国選で弁護お願いしたはずが、何の書類も提出しておらず、まだ弁護士が決まっていない状態だと判明。やっぱり、あの弁護士使えねえ。ソッコーで別の弁護士探す手はずに。勘弁してほしい…。
4日目
担当さん(看守)に「弁護士呼んで」と伝えると夕方にきた。なぜか、破門にしたはずの最初に会った人と同じ弁護士が、同じ笑みを浮かべている。デジャブか? いや、結局アンタなんかい! この人に任せて大丈夫なんだろうか。
弁護士曰く、会社の上司とは連絡取れたらしいが、(唯一、住所を覚えていた)両親には手紙を送り、返事がまだきてないそうだ。他の人はSNSを使って探索するのが、捜査上、証拠隠滅のためかダメらしい(いいじゃねえか、減るもんじゃなし)。
連絡取れた上司は取り乱していたとのこと。なんか、非常に申し訳ない。入稿日に突然、行方不明になったら、ビビるよね。周りも僕が無断欠勤するタイプじゃないから、心配してたそうだ。こういう話はストーンと落ちる。効くなあ(普段は聞いてるけど、効いてません。とか言って、すいません)。シャバに出たとき、会社に戻れるといいな。
というか、連絡ついてるの上司だけなんかい。マジ、使えねえな。この弁護士、大丈夫なんかな。「え〜ん、お前クビ」と言いかけたが、なんとなく二度手間になる気がして、やめておく。
「最悪、故郷に帰りますか?」
とか、間の抜けた質問をカマしてくる弁護士。お前、ガイルか? ガイルなのか。イルだな。いや、帰んないだろ。普通に。そもそも、故郷ってどこだ。あえて言うなら、東京の西荻なんだけど。
弁護士が言うには、身元引受け人みたいなのが必要らしい。う〜ん、誰だろ。恋人かな。一緒にアイスやったりしそうだけど。
「クスリやめます。私がやめさせます」的な人が必要らしい。愛だね、愛(とか言ってみる)。アイスを一緒にやるヤツより、一緒にハッパでもやって笑ってくれる人の方が大切なのは知ってる。
もう、ヘロインぐらいしか残ってない。行くも地獄、退くも地獄。身の振り方、自分の方向性のベクトルを考える時間はたっぷりとある。とりあえず、タバコ吸いたい。幻覚や幻聴はないけど、勘ぐりはあったな。あと、10万円分のシャブ返せよ。
アブリからポンプに変えて、堕ちるのが早かった。常にめまいや息切れがつきまとい、目がヤバいと言われ続ける。当初、通常よりアンダーな状況を通常まで戻す役目で使っていたけど、使っているのが普通(通常)になると、使っていないと不安になる。完全に中毒だ。見た目や清潔さなどに気を遣わなくなり、目だけギョロつく。(コレは突く突かない別にして)異様に汗をかく。僕は眠剤飲んでいる方だが、目の下のクマがヒドい。打つと物を食べれなくなる(上級者は食えるらしいが)、やせる(やつれる)。キマらなくなる、トベない。マトモでいられない。
シャブ、いいことないな。