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散らばった心をかき集めた日

Image by Olia Gozha

散らばりそうになる

心を束ね直しては

また散らかし


いけないけないと我に帰り

また丁寧に束ね直す


そんな、ここ数ヶ月だった。


しかし、今月は

ちょっぴりだけだが

散らかりがマシである。


きっかけは

お世話になっている

ある方に言われた言葉だった


‪============


財政面は、無論大事だが


己の人生の指標を

決して見失うなってはいけない


‪============




童心という言葉が

相応しいのか

わからないが



独立当初の熱い気持ちが

それまでまでは

薄れつつあった。


確固たる志は何処。


あっちに行ったり

こっちに行ったりと


心の中が大いに

散らかりまくっていた。


‪=============‬



「いや、今これをやっていると

 売上が」


「世間体的に

 こっちのほうがいいのでは」


「でも、これがやりたいし」



本能と理性の合戦の日々。


本心でもない言い訳を

ぽんぽんと量産させては


いらないプレゼントを

自分にしていた。


‪=============‬



気づけば年末。


時の流れる速さと

予想以上の時間のなさに

焦りを覚えはじめた。


妥協をした仕事を

している暇など

自分にあるのか。


背に腹はかえられぬ

という言葉を

幾度となく辞書でひき


自分を無理やり

納得させては

頭を抱える。


嗚呼、つらたん。


‪=============‬


大局を捉えろだの


長期的戦略だの


世の中には

素晴らしい言葉が

山ほどあるが


当時の僕は


「ええい、喧しい。

 こちとら目の前のことで

 いっぱいなんだ」


と口角泡を飛ばしては

鼻息をフンフンしていた


焦燥感と憤怒の感情が

指先に集まり


エンターキーを

叩く音は日に日に

大きくなっていった


なんとも視野の

狭い男だろうか


‪=============‬


ところが、都合のいい話を

聞くとまた

心の中の坊やの僕が

物を散らかす。


「やっぱそうだな

 こっちもいいよな」


だの

今度は

言い訳生産ロボットの僕が

ひょこりと顔を出してくる


押しては返す

本能と理性の

ビッグウェーブ


荒れ狂う波にのまれる日々。


ますます、自分が

わからなくなってきた。


当初 打ち立てた

青雲の志は何処に

いったというのか




かくして、よくわからない

モクモクした何かで

頭のてっぺんから爪先まで

満たされた。



そんな、ある日




久しぶりに会った

ある方に


「今一番やりたいことは何か」



「ワクワクすることは何か」


と、色々聞かれた。



対する答えを

詰まりながらも

ぽろぽろ零すボク。


口を動かしながら


自分の本心と

ここまで向き合うのは

久しぶりだ


ということに

気付いた。


ここ最近までは


本心に厚い布を被せては

目を逸らし


売上だの、見せ方など、様々な

扱いにくい奴らと

接してきた。



「こうしたい」「こうなりたい」


というよりかは


「こうあるべきかな」やれ


「こっちの方がいいよな」だの


なんとも

フワフワした気持ちばかりで

心を埋めていた



それが正解だと

勘違いし、どこか

妥協をしていた。


酷い時は

完全に理性に

振り切り


何度も自分の心に

麻酔を打っていた。



‪=============‬



それ以降


身がなんだか

軽くなった気がする


姿が見えない

プレッシャーもなくなり


言い訳生産ロボットの僕も

あまり見かけなくなった



もちろん、たまには

戻りそうになる時があるが


以前の僕より

遥かに状態が良い。


なんとか、持ち直せたことが嬉しい。


これ以上書くと

キリがないので

ここまでにしておく。



をはり










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