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介護の悲喜こもごも

Image by Olia Gozha

介護。今、「ヤングケアラー」という言葉も出てきて、介護する人が大人だけではないケースも多くなってきました。介護の多様化ですね。

私は日頃、高齢者の介護について携わることが多いです。

自身が以前、家族の介護をしてきたこともあるので、自分の時とどう違うのだろう?などとある程度、自分の体験を基準にして介護のあり方をみていくことができます。

介護は人それぞれです。

まず二分するならば、介護に暗い雰囲気が漂っている家族ととても明るい家族です。んー、一人暮らしの場合はどうしたら?と思いましたが、やはり、暗いか明るいかです。これには病気や病気の重篤さも関係しそうですが、必ずしもその要因だけでは決まりません。

なんかやっぱり雰囲気なんですよね。

もともとのその家族がもっている雰囲気が大きい気がします。

もっている雰囲気の中には、これまでその家族がどのような関係で生活してきたかも大きいですね。

家族のとらえ方も大きい気がしています。

当然のことながら、厳しい状況だったり、そうだと考えているとどんより暗くなります。

今の介護をする世代は、自分にも仕事があって…という人がほとんどです。

そのような状況で、親御さんが認知症になるとかなりパニックに陥ります。

とてもとても余裕がない状態ですね。

「仕事があるので…」というのはよく聞く言葉です。

こちらとしては、「またか…」と思います。

極端な例になると、自分は状況を見に行けないので、様子を見に行ってほしいという依頼が来ることもあります。

しかたのないことなんですが、介護のあり方もずいぶん変わってきているなと感じます。

これまでの家族の不仲でいっさい関与しない人もいます。

家族には歴史がありますからね。そこを読み解くのは至難の業ですし、現状をみて、察するしかありません。

一方で、同じく仕事を抱えていながらもご兄弟で分担して、優しく見守っていく家族もいます。

よくここまでできるなあという家族もいます。

ひと言でいうと「家族のあり方」なんですよね。

それが反映されるのが介護だと思っています。

介護はやろうとするとどこまでもキリがありませんし、一方でいっさいかかわらないスタンスであれば、どこまでもそのスタンスいくこともできます。


少し話は違いますが、先日こんなことがありました。

その人は親御さんはご健在で、息子が末期がんでした。

40代の息子さんです。

その親子は仲が悪く、ほぼ絶縁状態でした。

息子は過去に軽犯罪を犯したりしていて、母親からすると手に負えなかったのでしょう。

先日、その息子が亡くなりました。

一人暮らし、家で亡くなっていました。

そのあと、親御さんがどういう対応をしたかはわかりませんが、壮絶だったと思います。

母親の気持ちはどうなんでしょう? ちょっとよくわかりませんでした。


今は老夫婦でお互いが支えながら生活している世帯も増えてきています。

「子どもには忙しいだろうから迷惑をかけたくない」

そうおっしゃいます。

そう思って、日頃から生活をしていらっしゃるのでしょうね。

このような場合は、ご夫婦のどちらかが体調を崩して入院などになってしまうと一気にバランスが崩れて、もう片方の方も体調を崩されてしまいます。

そうなった時にあわてて子どもたちが対応するケースも増えています。

こういうケースを見ると、お互いでやっと生活されてこられたのだなと思います。破綻する時は脆いです。

誰がキーとなって面倒をみていくかということになります。


2025年に日本は高齢者数がピークを迎えると言われています。

今後、まだまだ介護の問題は続きますね。

私は家族の介護が数年前に終わっていますが、その経験をもとに少しでも何か伝えられたり、介護する人、される人のお役に立てればと思っています。

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