5月29日
昨日は思いのほか冷静だった
もう私の身体の細胞たちはmが帰ってこないことを認識し始めているだろうか
確かに部屋にいても前ほどつらくない
息が出来ない、呼吸が苦しい・・みたいな症状はなくなった
でも、一緒に行った海、山、いつもの星空、きれいな夕陽はまだ無理だ
昨日、1日曇りだったけど夕方空が一面真っ赤になった
夕陽が一気に私の周りを照らしていた
そういうのが・・
そういうのがとにかくつらい
自然に触れあってきた私達
雨が降った後にでる虹を追いかけたり、夕陽がきれいにみえる海に行ったり
自然をみているのが前より苦しくなった
この時期だ・・
初めて2人で言葉を失った神秘的な体験をしたのはこの時期だ
車で2時間ほどかけて行った山
到着し車を停めて2人で歩いた
mが手を差し伸べてくれて手を繋いで歩いた
真っ暗の中に川の音だけが聞こえている
他には何もないから川の音が大きく聞こえた
mが言ってた
「雨が降った後がチャンスなんだ」
かなり奥の方まで歩いて・・・
川のほとりに木が生えていて、とても大きな木
その木をmが指さして
「あそこら辺をじっと見ていてごらん・・」
2人でじっと息をひそめながら見つめて
その瞬間・・・・
2人同時に「あっ・・・・」
2人同じタイミングでかすかな声をだし2人同時に感動のあまり涙が出た
“ 暗闇の中に2つの光 “
そうホタルだ・・・
どのぐらいの時間だっただろう・・私たちは話す事もなくホタルを見ていた
消えていくまでずっと・・
本当に、本当に感動した
自然の素晴らしさに感動した瞬間だった
その帰りの車の中でmは
「来年も、再来年も一緒にまた見にこようね」って・・
そしてついこの前も
「そろそろホタルの時期だね、また見に行こう」って
こういうことが私の思い出になっている訳で
だからくるしい
自然がくるしい
素敵な思い出過ぎて自然がくるしい
だから日々の生活で空がきれいとか・・・そういうのが今は見たくない
少しずつ前進できているけどまだまだ苦しいものがありすぎる