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心の在り方

Image by Olia Gozha

アルバイト中、現場先にて

台車に荷物を積んで

トラックに乗せる途中、

うっかり文化住宅の軒先にある

物干し台に引っかかって

竿を一本落としてしまった。


作業事故になる。


持ち主に謝罪すると、

物干し竿が落ちた時に

玄関先の花が折れたと言う。


かなり怒っていた。


「この花、ちょっとやそっとじゃ

手に入らない特別な種類なんよ!

竿を落としたって、

さっさと言ってくれんと!」


憤慨していたので、

あぁでもないこうでもないの連発。


竿についていたストッパーも劣化していたので

割れてしまっていたのだ。

余計に腹が立ったんだろう。


今までの経験上、

物損事故扱いになったり、

減給やら始末書書かされたり、

朝礼で絞られ、

上司に怒られ・・・

胃がきゅうぅっと痛むのが常だった。

そしてしばらく鬱になっていた。


ところが丁寧に謝罪すると、

あっさり許してくれ、

上司に「持ち主様には謝罪しました」と報告すると、

「はぁい」と返事してくれ、怒られもせず。

現場は何事もなく終わった。


他人から見れば、

大した事のない物であっても

持ち主には、物に対する

「思い」がある。


よく物干し竿一本が落ちただけで

済んだなと冷や汗をかいた。


もし、竿が当たって

花の植木鉢が割れたなんて事になってたら‥

弁償問題に発展してたかと思うと

ゾッとした。


で、思い出した‥


昔は、元旦那が事あるごとに

他人から金銭を巻き上げ、

「楽して儲ける」精神で生活していた。


元旦那がそんな性質である事より、

そんな旦那と一緒になった自分にも

問題があるのに、

私だけは善人だと信じ込んでいた事を

思い出した。


例えば元旦那は、物損なら

今日の作業事故のように

「これは希少価値の高い物だ!」と、

言いがかりを付け、

相手から金銭を巻き上げる。


そんな旦那と一緒になった程度の低さに

我ながら吐き気を感じる。


ずっとお金に困った生活をしていた原因が、

「己の心のあり方」であるとは

全くの想定外だった。


今思えば超恥ずかしい。


今までの自分の考えは間違っていたし、

そんな自分があったから

別の視点で物を考えられる様になれた。


間違っていた自分も過去にあって

よかったんだと思えると、

周りからの攻撃がなくなってきた。


今回の事も、

植木鉢が割れるまでの事故にならない様に

守られたんだと思った。


自分を誤魔化したり、

言い訳したりせずに

素直にあったことを伝え、

素直に謝れば、誰も突いてきたりしないんだ。


心の在り方が、今まで自分を攻撃していたんだなぁ・・・


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