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不平等に怒るのか、不公平に怒るのか

Image by Olia Gozha

今日もいつも通りブルックリンブリッジをランニングしていたら、その入り口で人だかりに気づいた。そう、Occupay CityHall(ニューヨーク市役所を占拠せよ)と10年前のウォール街を占拠せよと似たようなデモ活動が行われてる。そこにはたくさんのテントと座り込みのデモ参加者がいて、無料の食べ物や衛星対策の商品(マスク)などが無料で配られていた。近辺の建物には、落書きがされていたり、彫刻像の口にはテープが貼られていた。写真


その中には今年パレードが中止となったLGBTQの参加者もたくさん混じっていたことが印象的だった。今日のイギリスのニュースでも1年前のLGBTQの事件が特集されていた。

人種差別だけではなく、性差別の問題もほんと根深いなぁ。

そもそもみんなは何に対して怒っているのだろうか。肌の色の違うことなのか、男と女で体の作りが違うことなのか。

どうやら違う。

黒人は黒人のことに誇りを持ってるし、それこそLGPDQのパレードの名前は”PRIDE”だ。そこには尊厳がある。

つまり彼らが怒ってるのは、Equality(平等)かどうかではなく、Fairness(公平)かどうか、という点だと言える。

そりゃ同じ人間でもいろんな人がいる。ニューヨークにいれば、肌の色、国籍、言語、人種、職業、もうとにかく違う。違うのがあたり前。だからそれを全て一緒だと言い切るには無理がある。

だから”公平性”を重視する。

”違う人”でも同じようにチャンスが与えられる。アメリカでは履歴書に顔写真や年齢を書かせてはいけないという法律がある。面接では今住んでるところや家族構成も聞いちゃだめだ。ラーメン屋の面接ではいつも苦労をしていた。どうやって見極めればいいんだ!と。最初は、顔全体に刺青があるような人が電話しながらお店に入ってきて、そのまま電話が終わるまで待ってくれ、と面接する立場の自分が待たされたこともあった。日本では絶対ありえん、斬新すぎて笑った。

こうして判断材料に”不公平”の余地をできるだけ与えないような仕組みが徹底されている。

それでも完璧に”公平”なんてそう簡単には実現しないけど、確実に100年前よりよくなってるのは誰もが断言できるだろう。こうして僕自身、アジア人として、他の国で生まれ、英語もろくに話せないのに、受け入れられたのはそういう先人たちの努力と公平を重視したシステムのおかげだと言える。

それが時おり、今回のデモのように、”不公平”が際立った時に人は爆発する。今回は白人と黒人で警察からの扱われ方が”不公平”、そこに火がついた。


”不公平’”

これが鍵となるのであれば、誤解を恐れず言えば、”ブス”と”美人”、”デブ”と”スレンダー”、こういうところにもっと大きな”不公平”はあると思う。それは就活でもそうだが、テレビに出てる人、雑誌の表紙を飾っている人、この世界を客観的に見れば、そんなもんは明らかだ。

こういう話をするといつも嫌な顔をされるのだが、僕は近いうちにこの”不公平”な世界についても反乱が起きる予感している。もっとみんな現実世界をちゃんと見た方がいい。いろんな”不公平”に慣れちゃってるだけで、まだまだ”不公平”はたくさんある。そういうことを学校の教育でもっと教えた方がいい。偏差値を高めることより、社会の不公平を突破する鍵は他にもあると。他にも努力の仕方はある。韓国なんてそれをいい意味でも悪い意味でも徹底してる感じを受ける。


”公平”


とは言え、やっぱり世界中みんなが違うけど、チャンスは誰にだってある。

そういう世界がいいなと今日改めてデモを見ながら思った。

そういう世界作りに貢献していけるよう、

この”人種のるつぼ”でまだまだ揉まれようと思う。

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