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生きると決めた日、それを忘れた日々、思い出した今日①

Image by Olia Gozha

今、目が覚めた。

布団に沈む体、ほとんど動かない手足、首だけ回すと窓から見える空が突き抜けるように青い。

部屋の中に視界を戻す、ギターが4本、一番大事なギターがいない。


間も無くして昨日の出来事を思い出した。

単発のバイトの帰り、初対面の、しかも2回りほど歳上の女性から2500円と気持ちをもらったのを思い出す。

当日現金支給だったが時給は安く、

その日の給料の3分の一ほどに値するあのお金はとても多く感じた。

何も特別なことをしたつもりはなかった。


彼女は言っていた。

「君自身が特別なんだよ。

そのポテンシャルを忘れてはならないよ。」

素直には信じられなかった。

自己投資と思って使った金は今活きていない。

俺は高卒で、就職もせずフリーターで、20歳を超えてから音楽を始めてしまったような大馬鹿だったからだ。


でも、覚えがあった。

その言葉は初めて言われた言葉ではなかったからだ。

そのような形でお金も、気持ちも初めてじゃなかった。

三年前、あのギターと日本中を旅をした記憶が蘇った。

その時の空模様と、汗で張り付いたシャツの感覚を、

旅の中であったたくさんの出来事を、

そしてその旅をするに至った、人との出会いのきっかけを

ただ、思い出した。


全ては事実だった。

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