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【フランスの森の中⑥】上裸でドレッドな妻子持ちヒッピーと、廃バスの中で成立した英国人カップルたちと、テントの中で「人間失格」を読みふける僕(19)と、時々犬連れてるおっさん。

Image by Olia Gozha

On mange pas de viande.

そんなこんなで全員集合した「フランスの森」初夜。自己紹介を皮切りに、ゆるゆると晩御飯の準備が始まった。ジペから簡単に説明があったが、基本的に家づくりを手伝ってくれれば、ごはんは無料だよ~(材料費)ということだった。いわゆる一宿一飯の恩だ。ただし、一応のルールはあって、以下だった。

1.肉は食べない。どうしても欲しかったら自分で買ってこい

最大の衝撃にして、一番、「聞いてねえ」、とつっこみを入れたルール。いわゆるベジタリアンだったのだ。実にヒッピーらしい。というかおいしい肉料理があるかな、と思ってた分、がっかりだったし、これから始まる家づくり労働の対価が野菜…?力出るのかよ…と不安になった。。結果、2週間肉は全く食べずに過ごした。意外とイケたのだがこれはこれからのお話で触れていく。

2.朝はジペが作る、昼は適当、夜は滞在者側で作ってくれ

これは一見普通。でも、君にも作ってもらうからね、と言われたのだけど、正直あんまり料理経験ないし、ましてやフランスでの料理なんてどうしたら良いんだ、と思ってしまった。そもそも、ベジタリアンの料理ってなんだよ、サラダ以外あるのかよ、と思った。これも後からベジタリアンの種類がいろいろあることを知るのだが、ジペの家は、結構ライト。バターとかパンとか食べるので、割とイケる。僕のメイン担当回の涙の醤油シチューはこれからのお話で。あとジペの朝飯最高。

3.酒はジペファミリーは飲まない。欲しければ買ってくれ。

ジペ健康かよ。ただ、イギリス人の兄貴と姉貴(ジョンとメアリー)がお酒を我慢できるはずもなく、ワインとビール箱買いするので特に困らなかった。兄貴と姉貴は心が広く、貧乏な僕にはほとんど請求することなく、お酒を分け与えてくれた。後、意外とジペの奥さんが飲みたがる。たまには良いらしい。おじさんも普通に飲む。無言で。


これが基本ルールだ。キッチンは外に小屋があって、そこにキャンプ場みたいに、流し場とかまどがある。早速初夜は20時過ぎからみんなで晩御飯の準備を始めた。意外にも、「サラダ、以上。」ではなかった。野菜のクリームシチューだった。それに買ってきたフランスパンを適当に食べる形式。なぜだろう、めちゃくちゃおいしかった。涙が出るくらいおいしかったし、今でも味を覚えている。たぶん、初日の不安とこれから始まるであろう不安、でもそれをちょっと払拭してくれる、意外とみんなが優しかったことへの安堵から印象に残っているのであろう。夏の夜も21時を過ぎるとだんだんと暗くなり、肌寒くなってくる。まして森の中の外なので。あったかいシチューが身に染みた。汚いけど、お皿をパンでキレイにふいて食べるのが最高だった。

いろいろ驚くことがあったけど、おいしいごはんとワインで良い夜を過ごし、自分のテントに帰って寝た。テントには誰のかわからない寝袋と毛布があって、衛生面は最悪。めっちゃごつごつしてるし。だけど、疲れたからすぐ寝ることができ、1日目を終えた。そして2日目が始まる。いよいよ、お家の建築スタートだ。予想以上のハードワークととれないコミュニケーションとの闘いが始まる…。

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