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バブル時代の流行語(戸川利郎)

Image by Olia Gozha

■若者 新5月病なんてオーオモコワ


・第2次ベビーブーム世代、つまり団塊ジュニアが大学進学適齢期に入りました。春の大学・短大志願者数がはじめて100万人を超えた「大学受験100万人時代」。同時に国立大学も「わが大学にきたれ」という「国立大学PR時代」がきました。複数受験制で、大学も選ばれる時代になったからです。その国立大学で「アンヘドニア(無快楽)」が流行しています。成熟不安、成熟恐怖なのです。ゼミやスポーツクラブに入っても、「雑談恐怖」で友人と話ができず、「会食恐怖」でコンパにも出ない学生がいるといいます。そんな学生が会社に入ると「新5月病」になります。会社のことを考えると頭痛、腹痛、下痢、便秘、吐き気、睡眠障害、疲労感ときます。小、中学生の登校拒否なみです。


・若者に人気のハンバーガー業界では、セットで380円と390円の値下げ競争が「サンパチ・サンキュー戦争」と呼ばれます。


・大学を卒業しても、アルバイトで暮らす「フリーアルバイター」。仕事は興味、関心で選ぶ、あきたらやめます。


・「チェックを入れる」は「調べておかないとオクレルヨ」の意。オジサンがナウいと言ったとたんに「オッシャレー」が発生。「一応仏文卒です」と言えば「ちょっと君、このフランス語5行ほど訳してくれないか」と言われないですみます。「君、そんなことじゃ困るよ」と係長に言われて退社しそうな新人類には「君、そりゃヤバイよ」と言えばいいらしいのです。


■女性 休妻日寝るだけ?暮らしの宅配


・「ワンマイル・ウエア」。つまり1.6キロぐらいの範囲内に出かけるときに着る生活着のこと。外出着と室内着の中間。

着やすい、洗いやすい、ちょっとおしゃれ。ミニスカート→ジーンズ→ワンマイルでしょうか?近ごろのミニスカートに賛否両論。姿勢と足の長さによりOK説と、画一性・強制力はないわよという説と。20年前のミニのあらしは、ミニそのものをダサくした歴史の教訓。


・「ベア・ミドリフ」。直訳すれば、はだかの横隔膜。横隔膜あたりのおなかを出したスタイル、実はベアは不要の形容詞なのです。

・若い女性が毎朝シャンプーする「モーニングシャンプー」が定着しました。


・女子大を「ゾスダイ」、千葉県を「ツバケン」と発音する若い女性が多くいます。NHKのアナウンサーも、と大野晋氏の指摘。21世紀の日本語の発音の前ぶれでしょうか?


・若い女性に雑貨が大はやり。「雑貨はおしゃれ」「雑貨に胸わくわく」。雑貨は、身の回りの生活必需品から、自分だけの生活を表現する小道具へ。この雑の一文字に、いわゆる「雑なもの」はなさそうです。


・ストレス解消のショッピングの一方で「買い物離れ」がはじまります。そこに「暮らしの宅配」「宅配ビジネス」が進出します。本の宅配、トイレットペーパーの宅配、老人用「バランスご飯」の宅配など。恐妻→強妻→休妻。夫に家事をあずけ、心身ともにリフレッシュ、次週の仕事、家事にそなえる「休妻日」が広まりつつあるといいます。


・ビン詰、カン詰の水を売るデパートの「ウオーターバー」。


・炊くと芳香を発する「香り米」がピラフ、カレー用に人気。


・本屋に並べられた「野菜の本」を広げると、野菜の種や肥料、土のかわりの栽培ベッドのセットが出てきます。水を与え、太陽を当てれば実がなります。「トマトの本」「キュウリの本」などいろいろ。食はファッションにあり。


■サラリーマン 時テク上手はハナモクも可能


・花の金曜日に繁華街にくり出すハナキン族はもう古くなっています。いまや「ハナモク」にシフトしつつあるというのです。週末のレジャーを豊かにすごすには「ハナキンしてちゃダメ」なのです。お役所だって「土曜閉庁」を言うこのごろ。でも、ことしのメーデーのキーワードは、売上税反対についで「雇用」でした。


・一時、ショウチュウにやられていたビールの復権。なぜでしょう。「個性派ビール」つまり商品の多様化が復権の原動力といいます。銘柄百数十種類、輸入ビールの売れ行きも加速といいます。


・サラリーマンの足もとは「ビジカル」。ビジネス・カジュアル・シューズの略。軽い素材と足に負担のかからない、スポーツシューズなみの機能をそなえるというふれこみ。


・時間をうまく使うことを「時(とき)テク」といいます。早朝英会話塾、夜間セミナー、ゆったり食事、テープによるながら学習など。ハイテク、財テク、税テク、土地テク、法テクにつぐもの。


・外人が日本企業にもぼつぼつ進出、「外人効果」が出るかもしれません。外人効果は、ホーナー効果、マドンナ効果、小錦効果、マラドーナ効果などが代表的なもの。


・サラリーマンは気楽な稼業といいますが、月給の3割は「我慢料」との調査もあります。


戸川利郎


参考:http://hit-song.jp/


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