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将棋 プロ挫折後9

Image by Olia Gozha

次の一手は

杉本に居飛車

北里に振り飛車

そして俺はランダムに色々な戦法で二人に当たること


これは小学生のち時お世話になった鈴木さんが、俺に

やらせたこと。

振り飛車だけでは強くなれない。

居飛車だけでは強くなれない。

専門になってはいけない。

振り飛車、居飛車、両方あって将棋だと。

だから、いつもやられる側の戦法を知り、相手の立場に立って考えることで今までにない発想を手に入れる。

これが目的。


これも数ヶ月続け、お互いに足りない感覚を身につけさせた。二人で対局をさせる機会も増やさせて、お互いの戦法を指させて、検討させ合わせた。

俺と指すときは1日に同じ戦法は使わず、一局一局を大事に戦わせた。

これは俺にも効果があり、良い勉強になった。

居飛車、振り飛車両方指せるようになっていった。


そして俺だけでなく、古郡にも二枚落ちで勝てるようになった。



そして時は来た。

次に必要なのは実践。俺とだけでなく、ほかの棋風の強敵との実践。相手が何を使うかわからない初見のなかで戦える力。圧倒的な強さを誇る相手との戦いが必要だった。


そこで、近場ということもあり、大会の運営にも携わっていた門屋将棋センターに行くことにした。

門屋さんは非常に重厚性のある指し回しで、藤原さんとは異なり居飛車の本格派。受けが強い棋風だ。

藤原さんは振り飛車党でとにかく破壊力抜群の攻め、捌きが得意だった。

全く正反対の二人から学ぶことは多い。無論俺自身も。

だからこそ、門屋さん、藤原さんの所へ連れて行き、ひたすら指導をつけてもらった。


特に藤原さんの所では年配の上級者が多く、門屋さんの所では自分たちと近い年代の強者が多かったこともあり、色々な年代の人と指せる機会があったのはすごくよかった。



二人の指導者に恵まれ、俺たちはメキメキと力をつけた。


そして俺も壁を超え始めた時期であった。

小学生の時勝てなかった藤原さんの角落ちに勝ち始め、香落ちまでたどり着いた。

二人は藤原さんの二枚落ちを卒業し、実力も少しずつ付いて来た所だった。


そして不思議な出会いが起きた。

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