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将棋 プロ挫折後8

Image by Olia Gozha

大会は残り2回

一つは二年生最後の個人戦

3年生、春の最初で最後の団体戦

個人戦の方は初めて大会に出た関東につながる大会。

団体戦は優勝すれば全国大会に出場できる。

全国の可能性を団体戦にかけることにした危険な賭け。

それでも団体戦に賭けたくなった。

俺がプロを諦め、それでも将棋と関わることになったこの運命。

この意味をどう捉えるか?


それはここでチームを組んで、勝つこと。

じゃないのか?

そう感じ取った。


0から育て、結果を証明する。

それが俺の最後の役目。



三人目のメンバーは容易に決まった。

杉本と同じ思いを持つ男。勝ちに飢えていた男、北里だ。


居飛車の北里

振り飛車の杉本


この二人を半年以上かけて育て上げる。

そして三人で全国に行く。

そう決めた。


まずは知識を蓄えるところから始めた。

定跡を知らなさすぎる。

俺が持っている本をほぼ全部読ませた。

二人は授業中も読んだ。

ひたすら知識を増やした。


そして俺とは二枚落ちで指すようになった。

まずこれに勝てるようになるまで、地味ではあるが細かい部分まできちんと読めるようになる力が必要だった。平手だけだと戦法に頼りきりになり、飛車角の大駒がない時と比べ、将棋が雑になりやすい。強くなるためには必ずコマ落ちが必要だ。


ネットも使って、家に帰ってからも一緒に対局するようになった。

とにかくひたすら指した。

二人が二枚落ちを卒業するまで、定跡、詰将棋、落ち将棋の研究に没頭させた。

とにかく基礎・基本の徹底。

基礎を固めて、基本を学ばねば強くはなれない。


数ヶ月経った頃、俺の二枚落ちには勝てるようになった。

ようやく初段くらいの実力になった。


けどここからが問題だった。

俺自身、ここから伸び悩んだ。


次に何をすべきか、次の一手は、、、













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