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映画の引っ越し大名から学ぶ、日本人の良いところを再確認した話

Image by Olia Gozha

つい、最近みた映画の話をしてもいいですか?


 引っ越し大名、を見たかったわけではないのです。私は記憶にございません!を見に映画館へ行ったのですが、時間がよくなくて、また次の回まで開いてしまう、待ち時間がもったいない、子どもを主人やお義母さんにみててもらっているときは、外出も手短に、なので


 買い物をするか、映画をみるかで葛藤し、しかも記憶にございません!がみれないので、とりあえずすぐみれそうな引っ越し大名をみてみることにしました。


 みて、星野源さんのラストの決め台詞『おかえりなさいませ!』を聞いた瞬間、涙腺崩壊です。


 時代劇、好きです。訳あって、両親健在ですが、祖父母に育てられたので、時代劇ばかりみて育ちました。


 侍ウーマンを目指しています。侍は、日本人の心意気です。これが日本人の良さと言ってもいい。


 ネタバレになってしまうので、これから見る人でネタバレは読みたくない人は見終わってからお読みください。





 星野源のあだ名かたつむりと呼ばれる侍さんは、いまでいう図書館のような所に入り浸る、本が好きな大人しい武士で、出世街道から外れている侍さんでした。なのに、めちゃくちゃ仕事の出来る侍さんや、高橋一生のようなスーパー強い剣術ピカ一、侍の幼なじみがいて、慕われています。


 星野源の役柄は、地味ながら、とても誠実で、心根の優しい、優しい侍さんでした。


 使えるお殿様が、別の偉い立場の侍さんからのBL、もとい男好の誘いを断ってしまったことで、嫌がらせなみに引っ越し、国替え、をさせられます。


 いまでいう予算のようなものも、減らさせてしまい、家来をリストラしないといけなかったりして、心を鬼にして優秀な人から百姓になってもらう、という作戦。


 出来ないやつのリストラじゃないところが、不思議ですが、最後までみていくと、納得です。百姓にするのは一時的であり、またもとのような状態になれば侍に戻ってもらうため。



 また、心根の優しいところが災いし、リストラを心を鬼にしてやり遂げた星野源さんのかたつむりは


 いっぱい、いっぱい心を痛めて、傷ついてしまいました。



 それの傷つき、泣く姿は、愛する片想いの女性にだけ、弱さをみせます。


 誰にでもかれにでも泣いているところは見せられない。百姓にした侍たちの気持ちまで考えてしまって、泣いている。


 そのかたつむり、と呼ばれている星野源の役柄さんは、最後に元通りの、条件下に戻ると


約束を果たすべく、百姓にした侍たちを迎えにいく。


 そして墓石にも沢山の名前が掘られていて、それらは迎えを待ちながら百姓のまま亡くなったひとたちだという。


 亡くなってもなお、墓石に名をいれて戻りたい、という意志をのこしていたのだろう。



 かたつむりは、総勢何名、と叫び、一人も欠けることなく、みんな揃ったところで


 『おかえりなさいませ!』と度アップで映画のスクリーンで叫ぶのだ。



 日本人は、今、あまりにも仕事に追われて忙しすぎて、税金やらなにやらお金もとられて、心に余裕もなく、心も満たされてなく、誰かの足を引っ張ったり、意地悪をしてしまう。


 だけど、本来の日本人は、きっと星野源のような、優しい、相手を思いやれる、また主君に使えたら忠誠心を誓う。


 それが侍であり、日本人の心根だと私は信じたい。


なので、星野源がおかえりなさいませ!と叫んだときに


 誰一人欠けることなく、主君のもとへ戻ろうとする忠誠心のある家来たちを、まとめたかたつむりもすごいけど、家来すべてが忠誠心により、最後に主君のもとへ全員集合する姿が、圧巻で感動するのだ。


 とはいえ、いまの現代人がこれをみてどのくらい感動するのか、または気付きがあるかは、わからない。

 外国に移住する人も増えているし、日本にも外国人が溢れ返っているような現代ではあるけど


 日本人は、優しい思いやりのある人間であることを、忘れないで欲しい。引っ越しも見事だけど、大切な侍スピリッツをこの映画は教えてくれます。


 私も、家族や友達、子どもたちにおかえりなさいませ!と言えるような、誰一人見捨てない星野源のかたつむりを、どうか一目映画館でみてもらいたい。


 日本人も捨てたもんじゃない。



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