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アメリカの野球は、なぜ、こんなにも面白いのか 4

Image by Olia Gozha

 国歌斉唱。

言わずと知れた「星条旗よ永遠なれ」あらゆるスポーツイベントで、試合前に必ず奏でられる。

時に有名シンガーが歌ったり、有名バンドが招かれるが、マイナーリーグでは、もっぱら地元関係者の晴れ舞台だ。

この時ばかりは、ホットドッグをほうばっている大人も、グッズショップの店員も、キャッチボールを楽しむ子供らは強引にボールを取り上げられて、皆帽子を取り、手を胸に当てる。

この歌を聴き、アメリカ人の真似をして胸に手を当てると、僕はいつも自然に涙が出てくる。

特にこの歌に思い入れがある訳でも、歌詞を100パーさん理解出来ている訳ではない。ただ底知れぬ自由と、日本の閉鎖感だらけのスポーツ界での重たい思いからの解放と、この地に生まれこのベースボールに幼い頃から触れられることができなかった勿体無さと、様々な感情が交錯して、涙が出てしまう。

信仰の自由を求め、迫害から逃れ、命がけで海を渡り、自由という独立を手にしたアメリカ合衆国独立初期の人々の、つかの間の楽しみがベースボール。国歌に込められた自由は、スポーツを通した自我の発散、自己表現の象徴か、これからはじまる、ゲームへの賛歌として、アメリカが誇るナショナルパスタイム、直訳すれば、国家あげての娯楽を楽しむための、セレモニーだ。

そうこうしていると…あれ、いつのまにかピッチャーが出てきてボールを投げている!?

バッターがバット振った。あれ?

ホントに、いつのまにか、密かに笑試合が始まる。

試合開始のサイレンもないし、整列しての礼もなし。イベント的なゲームでは試合開始前の儀式もあるが、ホントにいつのまにかゲームが始まる。

ここで、大きいのが、アメリカ野球には試合開始と同時に鳴り響くような応援が無いのだ。しかも先行はビジターチームの攻撃。ビジターチームの攻撃なんて見てる暇あったら、連れてきた犬に餌与えたり、子供のキャッチボールに付き合ったり、それでもなきゃスマホでSNSチェックしてた方がマシ、と考えるのがアメリカ人。ほんとに全く100パーセントビジターチームの攻撃には興味を示さない!!というより、ビジターチームの存在すら認めないと言った方がよいかも。

これが、試合オープニングが、この上なく静かな理由。

そして、それに加えて、アメリカにおける、投手への考え方の違いが、この静かさの原因だったりもするのだ!

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