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赤リュック君、ありがとう

Image by Olia Gozha

二学期になってから

 

僕は毎朝車で

 

ゲラお

 

なし子

 

の2人を駅まで送っている。

 

この、超仲の悪い2人を

 

車の後部座席に乗せて

 

45歳のおじさんが

 

朝から頑張るのである。

 

そんな朝、

 

僕を元気にさせてくれるのが

 

「赤リュック君」

 

である。

 

顔も名前も高校も

 

どんな子なのかも知らない。

 

でも

 

彼は毎朝

 

必ず同じ時間に自転車で駅に向かう。

 

乗る電車は

 

毎朝同じ

 

赤リュック君を僕が抜かせば

 

電車に遅れることはない。

 

「基準」

 

なんだよね。

 

どこの誰かも分からない高校生。

 

雨の日も

 

風の日も

 

暑い日も

 

寒い日も

 

 

 

ありがとうね

 

赤リュック君

 

 

ゲラおが高1の頃から

 

君を知ってるよ

 

 

いや、

 

 

君の後ろ姿を知っている、

 

 

リュックは、今のやつで三代目だね笑

 

 

毎年買い換えてる。

 

 

でも

 

 

ずっと「赤リュック」だね

 

 

「ほらー、この子は雨の日も自転車で頑張ってるじゃん!」

 

「いや、仕方ないでしょ。うちは駅から遠いんだから!」

 

そんな会話をゲラおと何回したことか。

 

 

どんな進路を進むのかな。

 

赤リュック君

 

 

君は僕たち家族のことなんて

 

知らないよね

 

でも

 

 

3年間、ありがと。

 

 

あと

 

 

少しで

 

 

高校生活も終わるね。

 

 

 


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