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節電率90%の世界へようこそ 1.2.3 ゴミの山

Image by Olia Gozha

 大量生産、大量消費は人間が人間である故に、物質的欲望を持っているが故に、1度は経験しなければいけない道、通らなければいけない道なのかも知れません。そして、ゴミを目の前にして、その処分方法に困るところまで行き着いて初めて反省し、学習効果を得て次に進むのかもしれません。できることならこのような状態を経験した国々からも学び、そしてその教訓を他国にも示して同じ過ちが地球上で何度も繰り返されないようにしなければいけません。ゴミは意識的に削減できます。要するに不要なものは買わないことです。東京のようにゴミ収集を有料化することです。ゴミをゴミとして廃棄するのではなくリサイクルすることです。もちろん生産現場への規制が必要です。資本主義経済社会では非常識な考えも必要かもしれません。

 ゴミというのは単にハード、物質的なものだけではありません。ソフトにも無駄が多く存在し、それらもやはりゴミということです。

 ハードやソフトの豊かさは文化の高さには必ずしも比例するものではないように思います。それは現在の都会生活者が田舎暮らしに生活の場を求めて移住する現象、旅行して初めて見る風景に安らぎを覚える感覚にも示されているようです。

大量生産・大量消費社会が大量の廃棄物を産む社会であることは必然です。今後、私たちの経済社会は資源循環型へと移行していかなければならないことは選択の余地がありません。その実践はさまざまな形で始まっていますが、廃棄物をいっさい出さない工場(zero emission factory)が登場してきています。従来は焼却したり、産廃として廃棄していた工場からのゴミをすべてリサイクルにまわしてしまうことにより、ゴミゼロを実現するというわけです。例えばビール工場では、大量に出る麦芽の絞りカスを養殖魚の餌に利用し、回収された王冠は建設用の鉄筋の原料にするといった具合です。現在ではまだ処理コストのほうが廃棄コストよりも割高なために、経済的にはマイナスなようですが、指導的な地位にある会社の場合、社会貢献の意識から、社内の士気が向上するなどの面で経済面以外のプラス面があります。

 ゴミリサイクルの方法の一つとしてゴミスーパー発電があります。

自治省の「地域エネルギーの事業推進に関する調査研究会」が1993(平成5)年2月にまとめた報告書によると、ゴミの焼却余熱を利用するゴミ発電は、発電効率が10%程度で通常の火力発電の約4分の1です。しかし、焼却場からの蒸気をさらに加熱するスーパー発電では、発電効率が20%程度に向上するため、それは未利用エネルギーの有効利用につながるとし、設備整備への財政措置や、電力会社が電力を買うときの購入単位引き上げるようを求めています。

 ゴミの処分方法としてはゴミを深海底処分(deep ocean waste disposal)する方法が提案されているようですが、これは根本的な解決策とは言いがたいと思います。廃棄物の陸上処分は環境問題がからんで容易ではないことに、アメリカの研究者グループが海底処分は安全であるとして500キロメートル沖の深さ5000メートルの海底に100万トンの汚泥処分試験を提案したそうです。独善的なアメリカ的発想であると言えます。

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