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スタートライン 10

Image by Olia Gozha

 そういえば、学校の授業中はほぼ上の空であった気がする。漫画ちびまる子ちゃんの作者もそうであったらしいが、まるっきり同じだった。その決められた時間、教師の話を全て聞いた記憶がない。
 ずっと話を聞くというのが久しぶりだった。しかし、やはり「ここではないどこか」へいくのに変わりがなかった。

 これは、そういえばもう1つ理由があった。何かというと、話す人よりも速く文字を読んで退屈してしまうからだ。いつからかわからないが、速読が身に付いていた。それが速読であると知ったのは学生時代も後半になってからだったが、今も文字を速く読めた。速読法という本を読んで、自分なりの読み方で読書をしているうちにそうなった。漫画は一瞬で読めるし、新聞も即座に読める。本を読むのも早い。完全に速読法をマスターしている人に比べたらそのスピードは負けるが、普通の人の中に入るとその読み終わるまでに使う時間は際立つだろう。 
 今回ももらったファイルを読みながら話を聞くが、その紙に書いてある以上の有益な情報はついに聞けなかった。

 ダイビング専用プールでの実習は学びだらけで楽しかった。講習生役にもなり、あえて目隠しをしたりしてハンディを作り、その立場を経験した。ダイビングインストラクターであるからか、視界が遮られている状態で潜っても怖さは感じなかった。そのプールに何度も入っているし、いざとなれば簡単に水面に浮上出来るという情報があるから平常心でいれるのかもしれない。
 人間は未知のものに警戒心を持つ。
 野生の本能がそうさせているのだろうか。子供は一人で近所のスーパーに行く時、ドキドキして時には不安と恐怖で泣いてしまう、という番組がゴールデンタイムに成立させれてしまう位、未知への恐怖の存在は認知されている。
 手を縛った状態で水深8メートルまで潜ったり、様々なケースを想定しての練習を重ねた。今までの経験が役立つ時もあれば、新しい発見もあった。インストラクターとしてそれなりに経験がある中で、その発見は新鮮で面白かった。まだまだインストラクターとして成長したいという気持ちが、貪欲に学ぶ姿勢を加速させた。
 中身の濃い数日間を経て、次は実際に海での講習に進んだ。その中で、心を動かす出会いがあった。それは、色々あってもこのハンディキャップダイビングを続けるという原動力になっている。

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Image by Jukka Aalho

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