2年ほど前から、住宅の騒音で悩んでいる。
騒音の種類は、
轟音、
破砕音、
破壊音、
倒壊音、
破裂音。
固体音、
移動音。
連続音、
断続音。
住宅内を、
走る、走り回る。
跳ぶ、飛び降りる。
ローラー状のものを回転させながら、移動する。
球状のものを、床に打ちつける。
床を蹴る、踏み鳴らす。
尋常に無い暴れる音が、24時間聴こえてくる。
その度に、階下のここは震度1から3、ときにそれ以上の揺れが起こっては。
流しの上の長い電球が割れ、
台所のやはり長い電球が緩んで落下し、割れたりまた落ち。
騒音主を訪ねても、出てこないので話ができず。
置いてあるレンジ台などが騒音振動と衝撃を受けて壊れ始めた。
テレビ。
炊飯器。
やがて、今までに聴いたことのない災害レベルの音が起きると。
稲妻のようにバリバリ、ガリガリという割れる音が壁の斜め上から斜め下に走ってエアコンが壊れた。
エアコンで、温度調節を行っている家。
冬は、越えたけれど。
夏は、どうなるだろう。
騒音元は、自分を被害者だとして私を無視して怒っているが。
怒りたいのは、どちらだろう。
次々に壊れる、家電や電気製品。
その、処分費用。
機械製品に助けられる身としては、洗濯では手洗いではなく洗濯機を選ぶように。
修理や買い替えを、余儀なくされる場合もあり。
余儀なくされると、なかなか転居に至らず。
被害継続は、2年に及び。
それを、早期に転居をしなかったのは何故だろう。
けたたましい騒音が始まって、すぐに転居をしていたならば。
これほど、物も壊れていなかったはず。
転居にも、至りやすかったはず。
そこに、私の弱点が大きく影響していることに気づくことになっていった。
一年半前の夜に騒音主がこの部屋を訪ねてきたときに小さな声で、
「うち、うるさいから」
と言った。
話したいことや伝えたいこと、知ってほしいことがあるのだろうと耳を傾けていると。
突如、人が変わったように野太い声を出し、
「あんたがいると死にたくなる」
と、怒鳴ったのだった。
「早くいなくなれ、死ね」
という言葉を聞いて、私の心は凍った。
私に死ねと言ったのは、
父であり、
母であり、
妹であり、
父方の親族であり、
母方の親族であり、
学校の同級生であり、
入院先の病院で同室になった若い人であり、また年老いた人であり。
死ねという、心が凍りつき、ここから先はわずかも生きてゆかれないという言葉を浴び続けてきた私の心は、騒音主を前にして凍りついた。
その心に怯えが宿り、威しは続く。
精神の乱れが、体へ表れて来るようになり。
不眠、心身症、高血圧緊急症、不安定狭心症、肝機能低下と凄まじい。
ようやく賃貸住宅を探し始めると、障害者の住宅難に出会う。
生きようとする限りには、動じていてはいけないと自分に毎日言い聞かせていたのは。
頑張りきれない自分を、ほんとうは知っているから。
私がいると不幸になる、だから死ねというこの言葉とそれが言える心に挫けきってしまったことも分かる。
私の命への騒音は、生まれたときからあったのだ。
ここまでを分かったのだから、心療内科を訪ねようと思う。