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仕事と介護

Image by Olia Gozha

これまでは「仕事と育児」がクローズアップされていましたが、最近は「仕事と病気」との両立、そして「仕事と介護」の両立がクローズアップされていきます。

なぜなら病気や介護との両立に直面される人が増えてきているからです。

病気とのことも今後書こうと思っていますが、今回は介護について書きたいと思います。

私は少し時代を先取りして(⁈)介護との両立に直面しました。

昨年の今頃に母を亡くすまでの5年間、父と祖母を亡くしました。

この5年間がもっともハードでした。

在宅でも介護から通算すると10年以上ありました。

私には弟がいるのですが、私が医療職ということもあり、ケアマネージャーさんや施設の方からの連絡、やりとりを一手に引き受けてきました。

母が祖母の面倒、父が母の面倒をみてくれてずいぶん助かったこともあります。

しかし終盤は私がキーパーソンになり、施設や病院とのやりとりを引き受けていました。

もちろん仕事をやりながらだったので、おもに電話のやりとりも凄まじかったです。

仕事が終わったあとにスマホの着信を見ると3件入っていたりして、折り返しTELし、その場その場で判断して決めていくこともかなりの期間ありました。

判断を先送りしていくとどんどんタスクが溜まっていきます。

それが目に見えていたので、即決してどんどんさばいていきました。

これって仕事のやり方と同じですよね。(^^;

本来の仕事の終わりに介護に関する即決を求められる日々でした。

また週末に実家に行くと認知症の母は1分ごとに同じことを何度も聞いてきたり、父の愚痴を聞いたりと週末も心が休まりませんでした。

病院に連れて行くために会社を休んだり、祖母の胃ろうのチューブを交換するために定期的に病院に行くこともありました。処置はたった10分で終わるのに家族が立ち会わなければならなく、休暇も増えました。病気の状態が悪く施設から電話があり、病院に受診させることも何度もありました。

こういったことでケアマネージャーさんからもしょっちゅう連絡がありました。

この期間の私はずいぶん疲労していました。

自分の仕事も当然あるわけで、まさに両立でした。かなりハードな期間でした。

私がかかわっていた頃は職場に介護にかかわっている人は皆無で、理解してもらえることもかなり難しかったです。

上司から「なぜそんなに休むのか?」と言われた時もありました。つらかったです。

私は育児も介護も「自分の力だけではどうにもならないこと」を知ることだと考えています。

仕事はある程度、自分の裁量でなんとかなり時間も確保されていますが、育児も介護も途方もなく時間がかかり、先がどうなるかわかりません。自分だけではどうにもならないことが多々あります。

そんなことを身をもって体感する時期でした。

収入に比較的余裕がある人は、ある程度「お金で解決する」手段もあります。とはいえ、その部分の負担は楽になっても全てが楽になるわけではありません。

これから介護が待ち受けている人、そして現在、介護に携わっている人は上記のようなことがあることを知ってほしいです。

正直、私は仕事のほうがラクだと思いました。


これからは高齢になる方がどんどん増えていきます。介護に直面する人もどんどん増えていきます。

そのような人たちが増えていけば、働き方を柔軟にする制度や国の制度、活用できる社会資源も充実していくと思います。

これらの制度や資源をうまく利用していくことも重要です。

「介護離職」する人も増えています。また介護する人が体調を崩してしまうケースもあります。

現状では介護後に再就職することはかなり難しいです。

終わりの見えない介護をしていく中で自身の体調の維持や回復させることもなかなか難しいのが現実です。

介護する人の体調管理もとても重要です。

そんなことを頭の片隅に入れておきながら、心の準備をしていくことが大切です。

突然、介護生活に突入することもありますので、介護に関する知識・情報を得ていくことも大事です。今は会社の研修で情報を得られることもありますね。そのような機会で情報を得ていくこともメリットがあります。

急にライフスタイルを変えざるをえない状況も発生してきます。

これからの人生でいつ頃起こるかということもシミュレーションしておくことも心の準備として必要です。

これから仕事と介護の両立を図れる制度がどんどんできてくることを願っています。

家族でこれからどうしていくかを話していくことも大事ですね。

少しでも負担が少なくなる社会を願っています。

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