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我が子の事になると平常心を失う親

Image by Olia Gozha

○○ちゃんは英検持ってる。○○ちゃんはもう○○が出来る。○○ちゃんは〇〇が早い。

親の見栄で受けさせる小学受験や中学受験に失敗すれば、子供はコンプレックスを持ったまま生活する羽目になる。

自分の育てた子供が立派になり「あの子は凄いって認めてもらわないと!」と、無意識に競争圧力に流される心理。子供は親のブランドみたいなもので、子供がしっかり育ってくれないと親である自分が世間からどう思われるか!と、周りが見えなくなってしまい、客観視など程遠くなる現実。

自分のした苦労をさせまいと、必死になってる自分自身を冷静に見れなくなっている時ほど、醜い姿はない。

人として魅力は無い。

振り返ると自分もそうやって子育てしてきた。

他人だから冷静に見れるが、当時の自分も同じく醜かったな。

「おかんは、自分の事しか考えてない」と高校生だった息子に言われた事がある。

今は息子も親になり、あん時は親も大変だったんだなと理解してくれているが、当時もっと自分に気持ちもお金にも余裕があったら違ったのかもしれない。

息子夫婦が遊びに来た時に、食後子供をお風呂に入れてから帰るのがいつものパターン。孫がお風呂から出てきた時に、息子はタオルの入っている場所だけ孫に教えている。孫は自分でタオルを出し、身体を拭き、自分でパジャマを着ていた。

「髪の毛乾かしてやったら?パジャマ着せてやらないの?」と息子に言うと

「自分の事は自分でやってもらわんと。」と、ゆっくりお茶を飲んでいる。

孫は「喉が渇いたからお茶!」と、ちゃんと自分の欲求を口にする。

自分が子育てしてた当時、息子のように自分の事は自分で責任をもってやらせるなんて出来なかった。息子のやり方を見て、初めて子育てって、そうゆうことかと改めて感じたし、自分の間違ったやり方を恥ずかしいとさえ感じた。

嫁さんも「幼稚園に入れたら、急になんでも出来るようになったのは、幼稚園仲間の行動を見て影響を受けてきたから」と、冷静に子供を見ている。

お金や気持ちに余裕さえあればと考えた根本も自分は間違ってたなと思った。

そっちじゃなくて、如何に相手を理解するかなんだと。

年齢がどうとかでもなくて、人として中身がどのくらい成長しているかなんだと思った。学歴やお金ではなく、成長できる苦労や体験が人を育てるのかと、息子夫婦から教えてもらった。

職業柄、受験させる親たちを見て、世間の親は冷静さが足りないと思ったが、自分が一番できてなかったのかと思う今日この頃であった。


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