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突然バスがガクンと傾いた。
そして、いくらアクセルを踏んでも微動だにしなくなった。
運転手が外に出て原因を調べる。
どうやら砂にはまって身動きがとれなくなったようだ。
しばらく様子を見て、運転手が言い放った。
「Hey! ちょいと皆さん協力オネシャス。」
一同は全員バスを降りた。
何が始まるのかと思えば、
全員でバスを押して砂浜から脱出させようとの作戦だ。
こいつは面白いなと、
乗客スタッフ入り乱れて遊者も力いっぱいバスを押した。
皆で力を合わせること1時間、
努力の甲斐あってバスは砂浜地獄から見事脱出した。
その刹那、
歓喜の雄たけびが砂浜に舞い起こった。
遊者は、そこにいる人々全員と打ち解けられた気がして、
誇らしげな気持であった。
騒動もめでたくひと段落し、
バスは再び北へと走り出した。(続く)
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