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酒とオレと 〜さようなら平成〜

Image by Olia Gozha

平成の終わりに。

この想いを誰かに届けなければならない。

●事件

「清澄白河、身ぐるみ剥がされ事件」

「上野、蔵前警察署独房事件」

「上野、階段落ち救急車事件」

「赤坂、全裸チョークスリーパー事件」

「幼稚園のママ会クリスマス泥酔事件」

「幼稚園のママ会花見泥酔事件」


●影響

 「龍馬伝」の坂本龍馬(福山雅治)

 父からの遺伝説


●泥酔ツイートの祖、寝過ごしの旅

 千代田線、山手線、常磐線、東武東上線、中央林間

 寝過ごしツイッター回顧録(ホリウチ氏まとめ) 

  久喜編 https://togetter.com/li/110071

  西船橋編 https://togetter.com/li/67652

  人生の不確実 https://togetter.com/li/142910


●泥酔小ネタ

 階段落ち:池袋、赤坂のカラオケ

 道端で寝る:池袋、新宿、終電の公園

 下痢と俺と

 awabar時代

 泥酔配信の祖(voicy)


●結婚後も泥酔

 マンションの廊下で寝てたら「ここに物は置かないでください」の張り紙されていた

 風呂で顔だけが浮かんでいるドザエモン

 ルクルーゼの鍋が黒焦げに


===


物事の本質を説明する際に、「どこから語るべきか」はとても重要だ。

人は順序立ててものごとを理解するということに慣れすぎてしまっている。

言い換えると、順序立てないと理解できないというシーンが多い。

しかしながら、複雑な世の中で、重要な条理は「順序がない」ことがほとんどだったりする。

小賢い人間がロジカル思考の罠にハマって、モノゴトを全く理解できていないというのに近しい。


さて、どこから語ればいいだろうか。

導入部分のエピソードとしては、異世界モノに慣れすぎたワカモノに迎合した物語がいい。


「清澄白河、身ぐるみ剥がされ事件」


事実は全く異なるけれども、タイムリープものの世界観と重なりやすい。



===


あれは今から10年前の2009年、平成21年。僕は35歳だった。


事件のはじまりは、いつも、どこか似たような光景から生まれることが多い。

同じような場所、同じような季節、同じようなメンバー、同じような店。


平成に鮮やかな幻覚を見た有名なシンガーも「はじまりは、いつも店」と平成の初め頃に歌っていた記憶がある。


僕にとってのそんな店が、赤坂見附の雑踏に構える居酒屋「赤坂亭」だ。この店に初めて出会ったのは2005年、平成17年ごろだっただろうか。職を転々としていた僕は西新宿→お台場→日本橋→渋谷と勤務地を変え、20代最後の戦場はここ「赤坂」に流れ着いた。


「赤坂の料亭」という言葉をよく耳にしていたので、華やかな舞妓さんが歩く京都の街並みをイメージしていたのだが、全く違っていた。亜細亜香る雑多な飲食店、パチンコ屋、外国人スナックが目立つ街で、僕が学生時代によく通っていた新宿歌舞伎町に近い雰囲気だった。


「こんなところで仕事するのかよ…」


僕の職場はまさに飲食店街ど真ん中にある雑居ビルで、隣は「榮林」という酸辣湯麺が有名な中華料理屋だった。

くたびれたスーツを身にまとい、帰りはほぼ0時過ぎの終電だった。

駅までの帰り道、クビはうなだれていて、街並みを見回す余裕などなかった。


あるとき、苦悩のまま帰路についてボーッとしていたのか、いつもと1本違う通りを通ってしまい、「あれ、似たような道だけどいつもと違うな」と違和感を感じてあたりを見回した。


すると、秩序のないアジアンな街並みの中、メインストリートとは外れた路地の一角に、やけに貧相で寂れた居酒屋に目を引かれた。


「高級料亭がひしめく赤坂で、こんなボロい居酒屋に入る客いるのかよ…」


入り口上の看板には赤と黒のコントラストで、「赤坂亭 全品300円」と書かれていた。


平成17年は金の蔵や東方見聞録、鳥貴族などの激安居酒屋チェーンがまだメジャーではなかった時代だ。和民や白木屋が少し安く飲める居酒屋として幅を利かせていた頃。


東北地方の寂れた駅にポツリと咲くような佇まい。田舎の古い蕎麦屋のような扉をあけて中に入ると、ベトベトした床。図工の授業で作ったようなテーブルとイス。男女共同の和式トイレが一つ。トイレの近くに小さな畳部屋。


300円のツマミも「ゲソの唐揚げ」をはじめ、まんざらでもないクオリティだった。

個人的なミスで借金を抱えて貧乏な社会人だった僕は、すぐさま全品300円の虜になった。


「ああ。赤坂の高級料亭の隙間に花咲くタンポポのようだ」


20代で始まったばかりのサラリーマン人生に早くも「終わりなき徒労」を感じはじめていた僕は、少し心を痛めていたこともあり、しょぼい居酒屋ですら、野に咲く花に感じてしまうぐらい病んでしまっていた。


赤坂で重要な人との会合はほぼ全てこの「赤坂亭」で済ませるようになっていた。チームラボの猪子っちともサシ飲みしたし、@narumiさんの転職祝いサシ飲みやインスプラウト三根さんを当時ジョブウェブの伊藤ゆういちろうさんから紹介されたのもこの店だった。


行きつけの店になって3年ほど経った、平成21年の初夏。

赤坂亭の奥の高級「個室」とも言えるその畳部屋で宴会は始まった。


男だらけの定例会。男4〜5人が集まって、お互いの近況報告を肴にして、「ゲソの唐揚げ」をひたすら「ウーロンハイ」で流し込むような飲み会。


「そういえば、前回、泥酔してしまい、夫婦喧嘩のキッカケになった。今日は気をつけるよ」


赤坂亭のチューハイ類は異様に焼酎が濃い。300円のつまみたちも濃い目の味付けで、どんどんウーロンハイが進むシステムになっている。ゲソの唐揚げにはたっぷりの千切りキャベツと大量のマヨネーズがかかっている。揚げゲソ、キャベツ、マヨの三重奏のコントラストがシェフのセンスを感じさせる。ショボい店だとマヨが少量だったりセコセコしているが、やはりここ「赤坂」の店は違う。300円だけど。


仕事と家庭での過労もあってか、僕は早々に酩酊してしまった。僕は2次会には連れて行かれずに、タクシーに押しこまれた。「この人を清澄白河まで連れて行ってください」と誰かがタクシーの運転手に呟いていた。まだ終電がギリギリある深夜0時前後だったと思う。


===


次の日、いつも以上に太陽の暖かさを感じる朝だった。こんなに日光を感じる朝は久しぶりだ。

うちのマンションは東側の窓がないので、朝の日光が入ってこない。


今日はなぜか全身に日光を感じ、閉じたままの瞼からは子宮の中にいた頃のような暖かさが見える。

日はもうだいぶ上がってきてるみたいだ、10時過ぎぐらいだろうか。


瞼を開けて陽の光を確認すると、いつも以上に開放的な空間が広がっていた。まるで室内ではないような開放感。風も感じる。トラックの排気ガスのような臭いも感じる。


そこは「道路」だった。厳密にいうとアスファルトの上だった。

タクシーに押し込まれて帰宅したはずだったのに。


地下鉄半蔵門線「清澄白河駅」近く、大通り(清洲橋通り)沿いにある、車5台分ほどの小さな駐車場のアスファルトで寝てしまっていたようだった。


「ああ、道端で寝るなんて、さすがに久しぶりだな。10年ぶりぐらいかな。ああ、でもよく寝たわ」


若い頃は知らない土地で寝てしまい、朝起きたら「ここは一体どこだ?」なんて思うこともあったけど、今日は見慣れた風景だったのでホッとした。


ムクリと起き出して、ゆっくりと家に向かおうとすると、大きな違和感を感じた。


自分の身が軽過ぎる。体重が軽過ぎる。

何も持ってない。あれ、いつもの肩掛けカバンがない。

お尻のポッケに入れてる財布もない。

携帯も家の鍵も全部カバンにいれてあるから何もない。


全てがなくなっていた。


「ああああ。。。。やってもうた。。。」


人生で財布、携帯を単体でなくしたことはあったが、バッグやポケットに入れてあるもの「全て」を無くしたのは初めてだった。


「タクシーで帰宅したはずなのに、何でだ…」


朝日を背に浴びながら、清洲橋通りを自宅方面へトボトボと向かった。

家の鍵がないのでインターホンを鳴らしてマンションに入った。


「あらら、またやっちゃったの?」


ボロ雑巾のような姿になっている僕を見て、妻は呟いた。

彼女はすっかりボロ雑巾の扱いに手慣れていた。結婚して2年。「僕」というしょーもないオトコの取り扱いに慣れ始めていた。


「まずはクレジットカードを止めないとね」


財布にはクレジットカードが3枚ほど入っていた。


「こちらクレジットカードコールセンターです。あ、紛失ですね。かしこまりました。まずは利用履歴を確認させて頂きますので少々お待ちください」


♪チャンチャラチャラチャンチャンチャン

♪チャンチャラチャラチャンチャンチャン


「大変お待たせ足しました、本日早朝にローソンA店にて2万円、続きましてローソンB店にて3万円…。合計18万円ほどご利用されておりますが、間違いないでしょうか?」


ローソン?コンビニに行った記憶なんてないぞ。オレは酔っ払ってローソンでおでんでも買ったのだろうか?2万円?おでんそんな食えねーぞ。

ローソン内にあるロッピーという端末で複数枚のチケットを爆買いしているようだった。


完全にプロの犯行だった。


犯人は泥酔して路上に寝ていた僕を見つけ、バッグやら財布やらを瞬く間に全て剥ぎ取った。そしてすぐさまクレジットカードを悪用した。換金性の高い「チケット」をコンビニで買う。早朝の1時間足らずで近隣のローソンを数店舗ハシゴしている。総額20万ほどが使い込まれていた。


「これはまずい。。。」


次に銀行のキャッシュカードの利用を止めた。ノートパソコンも盗まれていたので、いくつかのインターネット証券の利用も止めた。


財布には免許証も入っているし、プロの犯行とあらば、まだまだ悪用の手口はありそうだ。

僕はドロ沼に落ちていくような感覚を覚えた。

全身から冷や汗が湧き出るような気がした。

強度の二日酔いで頭も痛く、冷静な意思決定ができない。


「警察に行かなくては。。。」


被害者側もいち早く行動を早く起こさないと、より被害が拡大する。相手は早朝の1時間あまりで手早くクレカを悪用するプロである。海外ドラマ「24」の世界観に近い。一刻一秒を争う戦いだ。


「今日は長い1日になりそうだ」


ジャックバウワー気分に浸る余裕もない。二日酔いで頭痛が止まらない。そもそもバウワーみたいな怒り行動キャラじゃないから。刑事でいったらバウワーというよりは、「あぶない刑事」か「踊る大捜査線の青島刑事」か。いやいや、踊る大捜査線でいったら、「スリーアミーゴズ」のキャラ設定に近い。


「ちょっと交差点の派出所までいってくるわ」


ややしかめっ面をして「私、戦場に行ってきます」ぐらいの口調で妻に呟いた。国際派テロリストとの戦いがこれから始まるのかもしれないので、眉間に深くシワを寄せて真剣なしかめっ面になる。


小さな赤ちゃんを抱えた妻は僕を玄関まで送り届ける。火打石でも打ってくれるのだろうか。神妙な面持ちで敬礼でもしようとすると、僕は玄関で出かける前の忘れ物チェックをすると重大なことに気づいた。


「あれ?あ、財布と携帯忘れたわ」


とぼけた行動を得意とする「自称泥酔刑事」は冷静な妻から


「だから、それを昨晩、盗まれてるんでしょ。だから、今から警察に行くんでしょ?」


と諭された。


外から連絡取れるように妻の携帯電話を借りて外出することになった。

玄関口で妻から1杯の冷水を渡されて、一気に飲み干し、近くの派出所に向かった。


マンションを出て、大通り(清澄通り)の交差点を渡ってすぐに派出所がある。定年間際のいかりや長介さんのようなお巡りさんがパイプ椅子にゆったりと腰掛けていた。


「すいません、、被害届を出したいのですが…」

と派出所に入るやいなや、


「なんだー。オメェか!!」


とギョロ目を見開きながら語りかけてきた。


このお巡りさんは僕のことを知っている??


ん、僕は青島刑事だったのか?


和久さん?ワクさん?いや、いかりや長介さん?生きてたの?

夢?

あ、これ、よく死んだおばあちゃんや死んだ飼い猫が出てくる夢?


あ、これって夢か実は。

よかったよかった。


全部夢ね。まるまる夢ね。

財布も携帯も盗まれてないか、あー、あぶなかったー。ホッとしたわー。

だって、家の近所の道端でちょっと寝ちゃっただけだもんな。全部盗まれるなんてことあるわけないよな。


歌舞伎町とか繁華街じゃないんだし、犯罪率の低い住宅街なんだし、そんなことあるわけねーよな、よく考えたら。


すげー、リアルな夢でほんとビビった。

清洲橋通りとかほんとリアルな世界と何にも変わらなくて、夢ってほんとによく出来てるよなー。ヴァーチャルリアリティの世界なんて来なくていいかもしれないな。



====


「オメェ、だから、昨日、家に帰れって言ったっぺよ。ダメだなお前さんは」


昨日の夜、近隣住民から通報があって、「路上で寝ている青年がいる」とのことで深夜に駆けつけていたようだった。

いかりやのお巡りさんに叩き起こされたが、僕は起き上がって「あー、ありがとうございます。大丈夫です、大丈夫です。帰ります。かえります。家、すぐそこなんで」と会話のやりとりをしたらしい。


これは夢じゃなかった。


僕が昨晩のことを覚えていないだけで、このいかりや巡査とは連日の邂逅だった。


家に帰ると豪語したものの、僕はその後、そのまま近くの駐車場で二度寝をしてしまったのだろう。


「オメェさん、自分で『大丈夫だ、大丈夫だ』なんて言ってっから」


「どれどれ、じゃあ、調書書かなくっちゃな。オメェさんは年はいくつだ?あんだ、オトナじゃねーか。うちのセガレと変わんねーな。しっかりしねーとダメだよ、オメェ」


37歳だった。

ある意味、ドキドキしていた。


「ここ(派出所)でいちおう書類は作るから。あとは深川警察署の方に行ったほうがいいな。電話しとくから。この道まっすぐいけば行けっから」


本格的な盗難事件ということで、署の方に行くことになった。

ここからママチャリで3分ぐらいの距離だ。


犯人はローソンでの金券購入を終え、次の犯行に及んでいるかもしれない。時刻は11時を過ぎていた。

深川警察署は消防署も併設されていて、重厚感のある建物で、僕が過去に訪れた警察署の中でも最高峰な外観だった。


入り口近辺で簡単な受付を済ますと、若いお巡りさんが迎えにきてくれて、上階の取調室のようなところに案内された。

「昨日、路上で寝てしまったら、全て盗まれてしまって。盗んだカードが早速悪用されてるみたいで。家の鍵も盗まれているんで、早く捕まえて欲しいんです」


僕は焦っていたので、早口で状況説明をまくし立てた。こんなに重厚な警察署にきたのだから、プロの犯罪者に対抗して、プロのお巡りさんに頼めば、とっとと捕まえてくれるに違いないと信じていた。我らのニッポン警察が、技術とノウハウを駆使して、チョチョイのチョイだ。


「ローソンの防犯カメラとかに映ってるんじゃないですかね。すぐ調べれば顔は分かりますよねこれ。」


とにもかくにも、本署の方に「早く捕まえてくれ」と必死にアピールした。


若い警察官は一応頷きながら調書を書き進めていたが、それほど真剣に聞いてる様子はなかった。


「相手は既に20万ほど盗んでいます。免許証も名刺の盗まれています。家の住所もバレてますし、家の鍵も盗まれています。僕のマンションの周辺などパトロールを強化してもらえないでしょうか?」


「手慣れた手付きなので、複数犯の可能性もあるかもしれません。犯人グループはもっと金銭を強奪できると思っているに違いない。早く捕まえないと重大な事件に発展する恐れもあります」


僕はとにかく早く動いてもらえるように、泥酔刑事汚名返上な推理トークを繰り広げた。


ただ、ホンモノの警察官にとってはこんな一般市民の焦りっぷりは日常茶飯事のようで、僕の危機感にはピンときていないようだった。状況を報告して書類を作成するのにまた1時間ほど時間を要した。時間は刻一刻と過ぎていく。僕の中のジャック・バウアーがイライラしてくる。1分1秒も無駄にしなくない、見えない敵と戦っているようだった。


あっさりと警察署での手続きを終え、未だ二日酔いで朦朧とする中、再びママチャリを漕いで自宅に向かった。


頭の中で「次はいったい何をすればいいのか?」と自問自答を繰り返していた。

高速でPDCAを回さなくてはならない。

相手は今にも次の攻撃を仕掛けてくる可能性がある。


あ、そうだ、家の鍵も早急に変えておかなければならない。

免許証の再発行はまあ普段車に乗らないので後回しでいいだろう。

携帯はどうする?これもこの休みのうちに新しいものを買っておかないと、週明けの仕事に支障をきたす。


徐々に気持ちを落ち着かせようと、深く呼吸しながら、自宅マンションのエントランスに到着する。ズボンのポケットに手を入れるが、鍵がない。あ、そうだ、鍵は持っていなんだった。自分の家なのに、インターフォンを押して、妻にあけてもらわなければならない。


僕の自宅マンションはまず1階のフロントエントランスを入る際に、鍵をタッチして自動ドアを開けないと中に入れないシステムだ。自室の番号を押して妻を呼ぶ。


「ピーンポーン」「ピーンポーン」


3度ほど押しても反応がない。


ちょうど、他の住民が出てきたので自動ドアが開いた。僕はそのままマンション内に入って、急いでエレベーターに乗り込み自室に向かった。自室の扉の前に着いた。鍵のない僕はまたそこでインターフォンを押した。


「ピーンポーン」「ピーンポーン」


ん?反応がない…。


なんでだ。。。



自宅には妻と1歳になる娘が待っているはずだった。

乳飲みな幼子を育てているので、まだ外出することも出来なかった。


扉をドンドンと叩いて、「おーい、あけてー」と声を出してみる。


反応はない。静まり返っている。


「まずい、、まずすぎる。。。」


僕の頭の中にプロの犯罪者の顔がよぎった。

相手はプロ中のプロだ。


免許証で僕の顔もバレている。僕が警察署に行ってるのも、分かっていたのかもしれない。

僕がマンションを出た後、持っている家の鍵を使って侵入している可能性が極めて高い。


僕は急いでエレベーターを下って、マンションの管理人室に駆け込む。


「すいません、、僕の部屋の鍵を開けてください。犯罪者が侵入している恐れがあるんです!!!」


メガネを掛けた滝廉太郎のような管理人のおじいさんは何のことか分からないといった表情をして、

「こちらでは合鍵がないので開けられないんですよ」とつぶやいた。


頭がパニックになった。気が動転して口から泡を吹きそうだった。



扉を開けるにはどうしたらいいんだ。。

合鍵か。。

あ、確か、妻の母親がもっているはずだ。


妻の母は2駅先の中央区月島に住んでいた。

今日は土曜日なので仕事も休みのはずだ。タクシーで1,000円ぐらいでいける。


あ、、、オレ、所持金ゼロだったわ。。。


妻に借りていた携帯で妻の母に電話した。


「すいません、至急で家の鍵が必要なので貸してください、今から向かいます」


ママチャリで片道15分、距離にして3kmぐらいだろうか。


これは1分1秒を争うかもしれない。


既に犯人は僕のマンションに侵入している。

妻と娘は犯人と鉢合わせしているはずだ。犯人は複数犯かもしれない。


自宅で妻と娘が監禁されているシーンが脳裏をよぎった。


「ぐおおおおおおおおお!!」


精神が混乱し、今まで出したことのない声量の絶叫で半狂乱状態でママチャリを漕いだ。

人生で最も本気を出して「全力」を出したかもしれない。


1秒でも早くマンションに戻らないとまずい。。。


強度の二日酔い状態での半狂乱での全力漕ぎで、道半ばの門前仲町の交差点で嗚咽しそうになった。


まずい、、マズすぎる。。


全力疾走を15分もすると人は呼吸困難になり、ホントに倒れそうになる。

でも、ここで全力を出さないと人生が大変なことになる気がした。


「うががががーーー、マズイィィィィ!!これはまずすぎるぅぅぅぅ!!」


さらなる悪い妄想が脳裏をよぎる。


ニュースで見た凶悪犯罪者の事件などが思い出される。


世田谷一家殺人事件。

光市母子殺害事件。


妻の母から鍵を預かり、挨拶もろくにせずにまたママチャリにのって全力で漕ぐ。


行きの15分の全力疾走で今までの人生では感じたことのない、尋常ではない「疲れ」が襲ってきた。

めまいがする。涙とよだれを飛ばしながら再び半狂乱で漕ぐ。


「半狂乱」


人生で半狂乱に陥ることなどあるだろうか?

半狂乱とは。


映画や小説、マンガで「半狂乱」を思い出せるシーン、何かあっただろうか。


少年ジャンプ世代の僕の脳には、子供だましのバトルものしか思い出せなかった。人が本当に「半狂乱」に陥るような、人生の極地を描いたものは見当たらなかった。


映画はどうだ。

拷問をうける男。

アメリカ映画の囚人者でそんなものもあったような気がした。

連日ゴリゴリのホモにレイプされて、完全に狂ってしまうオトコがいたような。ショーシャンクだったか、いや蟹工船の勘違いかもしれない。


大人になってから読んだ「カムイ伝」という漫画で半狂乱になった男を思い出した。非常に真面目な農家を営んでいた父親が娘を凌辱された。娘は自殺に追い込まれ、因果がすれ違い死体を市中に晒されてしまう。真面目だった父親はその後半狂乱の「狂人」となってしまう。

そういえば、「コージ苑」という漫画に失意の童貞ボーイが突然半狂乱になっていたのを思い出した。ジャンプじゃなくてビックコミックスピリッツでの連載だ。やや大人向けのスピリッツだった。


これらの「半狂乱」の事象は数日の拷問や積もり積もった鬱積を経ていたりするものだ。

だが、この瞬間的に絶望におとされる「半狂乱」はどの物語でも学習したことがない。初めてすぎる衝撃に僕の脳は混乱を極めていた。


昔の「戦争」はこんなものだったのだろうか。

大規模な「自然災害」の急襲も、こんなものなのだろうか。


いや「戦争」や「自然災害」は自分だけに起きている事象でない。

国や地域など個よりも「全体」に襲いかかる事象だ。


今回は自分だけの「個」を狙って急襲されている。

「善良な一般市民」のつもりだったけど、どうして「半狂乱」に追い込まれてしまったのか。



いつの間にか、なぜ、オレはなんでこんな男になってしまったのだろうか…



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酒は、いつ、どこで、覚えてしまったのだろう。


ドリカム的にいうと、



♪ねぇ どうしてー、 ルルルルル、お酒飲んじゃうんだろう♪



となる。



酔っても誰かに暴力をふるったりするわけではないようだ。

ただ起きるとアザだらけになっていたり、擦り傷切り傷が出来ていることはしょっちゅうだった。


千鳥足というレベルではない。生垣に突っ込むなんてのは日常茶飯事。酔ってると神経が麻痺してて痛くないもんだから、生垣へのダイブは場末の台湾式マッサージに入り込むような気持ちよさがある。


人には危害は与えないが、


「自動販売機と喧嘩してましたよ」

「昨日、めちゃくちゃ電柱にラリアットしてましたよね」


と人身事故だけは起こさないように気を遣って暴れているようだった。僕がそのアルティメットに敗北したことは翌日のアザの鈍痛であきらかになっている。コンクリート、鉄などの固形物と戦っても勝てないという、ホモ・サピエンスの限界を若くして知ったので、「サピエンス全史」なぞは読む必要はないと悟った。


そんな目にあってまで、なぜ、また。

ルルルルル

再び泥酔しちゃうのは、なぜなんだろう。


なんせ自分では記憶がない。当時の泥酔シーンを目の当たりにした同伴者からのヒアリングをするしかない。私はこの調査に本格的に乗り出すことを決心した。古くからの知人と再会し、脳の奥にある記憶を探り出す作業は想像以上に難航した。


大学生時代から酒を覚えたのは確かだ。饒舌になる。解放感が生まれる。喜怒哀楽が激しくなる。抑圧された感情が解放される。大胆になる。


茨城県牛久市出身の非モテ男子。田んぼに囲まれたあぜ道。毎日毎日、寒風に晒されながらチャリを漕ぐ10代の鬱屈な日々。共学なのに女性とはほとんど喋れないシャイボーイ。


この「異様なるドロドロとした10代の抑圧」が溜まりに溜まりすぎていたのかもしれない。コンスタントな自慰行為では解放されないほどのマグマ。


ボクのマントルで作られたマグマはアルコールで大噴火。

女性と付き合ったこともないし、手も繋いだこともない男が、「恋のABC」をアルコールの力でクリアしていく。まるで魔法のポーションだ。「経験値ゼロ、レベル1、ぬののふく、攻撃力1」なボクが、そのポーションで無双化する。


自分でも衝撃だったのが、初めてのA面クリア、B面クリアが同じ日で、それぞれ別の人で、寂れた汚らしい田舎の公園だった。一ミクロンのロマンチックもなかった。A面はコンビニで買ったバナナフィズの味がした。B面はそれよりもウォッカのような濃さがあった。ただ、いずれも記憶がおぼろげであり、オトコとしての達成感はゼロに等しかった。


ちゃんとした初めての恋愛も酒のチカラだった。

高校の同窓会だった。東京の大学に進学したボクは、久しぶりに会う茨城の同窓生に対して、


「茨城の白木屋も、新宿の白木屋と変わんないんだなー」


などと、都会派気取りの嫌味スベりトークを繰り広げていた。


「やっぱ、定番は軟骨の唐揚げじゃん?」


「やっぱ」と「じゃん」口調。「んだよ」と語尾を上げる茨城訛りはすっかり鳴りを潜めた。


10名ほど、男女半々な同窓会だったが、ボクは徐々に同窓生との話よりも、バイト店員さんの女性が気になり始めていた。カルーアミルクを5杯ほど飲むと、饒舌、大胆になり、店員さんにオーダーするたびに声をかけるようになった。


「きみ、かわいいっすねー!毎回きみにオーダーとってもらいたい!じゃあ、カルーアミルクおかわり!」


店員さんは社交辞令な笑みを浮かべていた。

恋愛経験ゼロなボクは、魔法のポーションも効いてきて、それが「天使の微笑み」のように見えた。


「カルーアミルク、もう一杯!名前は何て言うの?マミちゃん?そっか。じゃあ、おれ、マミちゃんのために飲んじゃおうかなー。がんばる!」


バイト店員のために飲むってどういうロジックなのだろうか?キャバクラじゃあるまいし、売上貢献したところで彼女のバイトは変わらないだろう。そもそもキャバクラも行ったことないくせに。


10杯ほどオーダーすると、もうボクは彼女にぞっこんになっていた。夜11時を過ぎ彼女はそろそろバイトのシフトが終わるのか、店長らしき男の人とボソボソ話していた。


「ああ!マミちゃん、オトコと話してやがる!くそっー!!浮気ものだ!」


非モテレベル1のオトコはどうしようもない自分勝手勘違い思考を備えている。仕事中なんだから店長と話すのが当り前だろう。酔ったお客のお前と話すのが異常なんだ。


「ちくしょう。。。ちくしょう。。オレのマミちゃんが、あんな冴えない白木屋の店長にもっていかれた。色白でナヨナヨしたオトコだぞあれは、やめておけよ。。。オレは東京の大学生なんだぞ」


そこから記憶がなくなっていった。2次会はカラオケにいったようだが、記憶がほとんどない。高校時代ほとんど話さなかった女性クラスメートたちと1994年リリースの「愛が生まれた日」でもデュエットでもしたのだろうか。


気づくと自宅のベッドで泥のように眠っていた。二日酔いの不快感を洗い流すように浴室に向かいジーパンを脱ぐと、ポケットに紙切れが入ってることに気づいた。


「マミ 22ー○○〇〇」


それは電話番号のようだった。僕は泥酔の末、アルバイトのマミちゃんの電話番号をゲットしていたのだった。

僕は「お酒のチカラ」によって人生で初めてのカノジョを作ることに成功した。


===


お酒による恋愛経験値のブースト効果。シャイボーイの抑圧された虚栄心を取り除く効果は絶大だった。


ただし、一方で得るものあれば失われるものもある。


お酒を覚えてからというもの、何かと「お巡りさん」に世話になる機会が増えた。

茨城県の片田舎ではお巡りさんに会うことなどほとんどない。警官の制服とすれ違うときは、何も悪いことはしてないのにひどく緊張したものだった。


でも、東京だと自転車に乗ったお巡りさんとしょっちゅうすれ違う。茨城で野良犬にすれ違う頻度に近しい。なので、東京でお巡りさんと会話することは、すなわち、茨城で野良犬に餌をやるようなものだと勘違いしていた。「犬のおまわりさん」っていう歌もあったし。


お巡りさんに諭されることは、「東京のオトナがみんな通る道」なんだと思っていたけれど、周りの友人は誰一人そんな道は通っていない。(平成31年3月現在)


いくつか思い出の警察署がある。


池袋警察署

新宿歌舞伎町の派出所

土浦警察署

蔵前警察署

深川警察署


どこのお巡りさんも、二日酔いでボロボロ姿の若い僕を見ると、「お前、バカだなー」という表情を露骨に見せる。

金八先生に出てくる陽気な警官とは大違いだった。


日テレ「初めてのおつかい」風に、僕の「初めてのお巡りさん」は池袋警察署だった。


僕は気づいたら池袋の路上で寝てしまっていた。お酒を覚える前、高校生の頃などではこの「路上で寝る」なんてことは考えられなかった。田舎では路上で寝ている人はいなかった。関東平野のからっ風にさらされて、寒くて耐えられないからだ。


まさか自分が路上で寝るオトナになるなんて。酔ってカラダが熱くなると、冷えたアスファルトが意外と気持ちよかった。外でも東京の夜はそんなに寒くない。人通りの多い繁華街の路上で一体どこで寝るんだ?と疑問に思う人も多いだろう。都会は「寝れる路上」にあふれている。ビルとビルの隙間などは、人も入ってこないし誰にも迷惑かけずに寝れることができる。


ビルの隙間の冷えたアスファルトで寝ることは、コンクリート打ちっぱなしのオシャレなカフェでカプチーノを飲むかのようだ。アーバンなオレ。


アーバンな雰囲気に飽きてしまったら、あなたの寝室に「緑」を取り入れたほうがいいかもしれない。そう、東京はステキな街だけど、とにかく自然と緑が足りない。そんなあなたには、生け垣のそばがオススメだ。東京のビルのエントランス近くには、ちょっとした生け垣があったりする。冷えたアスファルトに加えて、生け垣の「緑」がまるで、あなたを森に連れて行ってくれる。都会にいながら森を感じれるその寝室は、椿山荘のカフェ「フォレスタ」で庭園を眺めながらいちごのショートケーキを食べることに近しい。


僕は池袋の雑居ビルのスキマの、生け垣と生け垣の間のベストポジションで良質な睡眠をした結果、、、驚きのリラックス効果が!






なんと!





人生で初めて!







財布と携帯を盗まれました。







見事です。見事としか言いようがありません。おしりのポケットからいつの間に財布とられたんだろ?心地よい睡眠だったので全然気づきませんでしたよ。ジャケットの裏ポケットにあった携帯も跡形もなく無くなってる。見事すぎる。



まだ二日酔いで頭がバカになっているので、ほどよい喪失感。池袋という雑多な街並みの朝は爽やかさが微塵も感じられないはずなのに。(本当の喪失感はこの後襲ってくることになる)



すぐ近くに「池袋警察署」の看板が見えた。人生で初めての警察署。

20代後半のガッシリとした体型のお巡りさんが、哀れみと優越感の混じった表情で調書をとってくれる。


「こいつバカだな、、ホントに。オレはこんなバカなやつを相手に朝っぱらから調書を取る仕事をしてるのか。。まあ、仕事だからしょうがないか。公務員で安定した職業なんだし、コイツよりはマシだな」


と彼の目が物語っていた。


「すいません、お金がないので家に帰れないんですけど…どうすればいいでしょうか…。」


若い警官は「ちゃんと返しに来いよ」とつぶやいて、電車賃相当を貸してくれた。



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新宿歌舞伎町の派出所。



平成4年4月に大学入学。人生で最も浮かれていたに違いない。春という季節も人を浮かれさせるけれど、初めての東京、初めての大学、初めての私服通学、初めての電車通学、初めての肩掛けバッグ。


「素敵なキャンパスライフ」を夢見て、テニスサークルとマスコミ研究会の2つのサークルをかけもった。


「マスコミ研究会」で知り合った僕とアジマとアライは、茨城県と群馬県の高校出身な「北関東連合トリオ」だった。みな都会の素敵なキャンパスライフを夢見て上京してきたものの、入学半年足らずで早くもドロップアウトしていった。


僕らは、浮かれた都会の大学生になりきれなかった。

ヤサグレ気分の僕らは夜の街に堕ちていった。

たどり着いた先が、大学近場の繁華街「新宿歌舞伎町」だった。


異様な匂いのする街だった。アルコールと生魚と柑橘系の香水が混ざったような、先進国とは思えない香り。

すれ違う人種も様々で、学生のみならず、歌舞伎町の奥の怪しいスポットに向かう社会人やオジサンたち。水商売のお姉さん、真っ黒なスーツに身をまとった客引き。


新宿の大通りから「歌舞伎町一番街」と書かれたド派手な看板をくぐって繁華街通り200mほどの進むと広場にぶつかる。「コマ劇場前広場」。繁華街通りとコマ劇前広場までのルートは一周400mのトラックのような長方形になっていて、僕らは体育会系陸上部のごとく、この長方形を何周も何周も歩いた。龍が如く、歩き続けた。


好みでもない女性に声をかけ、無視され、断られ、バカにされ。たまに引っかかっても、飲んだりカラオケしたりしただけで、何ら人間関係を築くこともなく終わり、「虚しさ」だけが残る日々。僕らの「千日回峰行」だった。


北関東トリオの中で、ルックスの点でアジマだけが図抜けていて、僕とアライは非モテキャラでトリオの足を引っ張っていた。いつまでもアジマの力に頼っていてはダメだ。僕ら非モテコンビも頑張って街中で女性に声をかけてみる。


「俺たちこれから飲みに行くんだけど、一緒にのまない?」


非モテコンビはプライドを捨てて、歌舞伎町入り口にある居酒屋ビルの前で片っ端から声を掛ける。僕らは女性の好みが似ていた。背が低くて、おとなしくて、色白で、純粋な女性が好きだった。だけど、そもそも、そんな人は歌舞伎町を歩くはずがなかった。こんなとこにいるはずもないのに♪。


僕らの好みとは真逆な女性にも、気合で声を掛けなければならない。千日回峰行だ。

茶髪で、ガリガリで、化粧が濃くて、目元と頬がくぼんでいて、紫色の服を着て、どぎつい香水の匂いのする女性2人組にアタックした。


「えー、アンタらそんなに言うなら付き合ってやるわー、ヒマだし」


僕とアライは目を合わせて、「やったぞ」という表情を浮かべた。果たしてこれは喜んでいいものなのだろうか、今では甚だ疑問である。


僕らはいつものように歌舞伎町居酒屋ビルで最安値の「ルパン亭」に入った。(養老乃瀧、白木屋、庄やより安い)

その日は珍しくアライがいじられキャラになった。

やせ細った老女のような女性に「お前は顔がナスに似てるからナスビだな」とかバカにされ、「ナスビ、いっき!いっき!」と酒を飲まされた。

何度かイッキするとアライは飲めなくなってしまいジン・ライムを残した。「おい、ナスビのクセに酒残すんじゃねーよ!!」と言われて、頭からジン・ライムをかけられた。


「いやー、今日の魔女はひどかったなー」

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