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月収25万円。29歳1人暮らしOLに訪れた悲劇【その2】

Image by Olia Gozha

「もう、無理だよ」



LINE@でこのメッセージが来た時、

その瞬間パソコンを打つ手が止まってしまった。

 

 

急いでトイレに駆け込み、

冷静になる。

 

頭の整理が全くつかない。


その時、仕事の飲み会があったけれど、

終始上の空だったのを覚えてる。

  


いつもは盛り上げ役だけど、

その時ばかりは頑張って笑顔でいることで精一杯。

 

 

実はこの2週間くらい、彼に逢えない日が続いてた。

今までそんなことがなかったし、

同棲しようって話も出ていて物件も探していたから、

不安で不安で仕方がなかった。

 

 

その時は、本当に「彼ありき」の私。

自分の「軸」は、全て彼に委ねていたのかもしれない。

 

 

そのLINEを受けてから、

返事をしたけれど反応がなかった。

 

 

それから数日後、

「話したいから、そっち行っていい?」

と久しぶりにLINEがきた。

 

 

もうその時は、絶対別れ話だと思っていたから、
返事したくなかった。

 

 

そのLINEから2日間の間、

無意識に復縁サイトを見ていた私。

 

そこに書かれている記事は、

今の私に当てはまるものばかりで、

 

自分が彼に甘え切ってしまったこと、

彼の意志を汲み取らずにワガママになりすぎたこと、

思いやりがなくなっていたこと、


「そっか・・そりゃ嫌になるよな」

 

そこで初めて自分の悪い部分に気づいて、

次会ったときは、まず謝ろうと心に決めた。

  

 

そして迎えた当日。。

 

 

近所のカフェ。

2Fに上がると、彼はもう座っていた。

 

 

「本来彼女だったら、支えてあげなきゃいけないところを、

足を引っ張ることばっかりしちゃっていたね。

思いやりが足りていなかった。ごめん。」

 

先に、想っていることを伝える。

 

すると彼は、

「今後のことをちょっと考えたい」

 

と、一言。

 

 

「わかった」


そう言って、私はカフェを後にした。  

 


多分彼は、私が泣いたり、取り乱したりすると思ったんだと思う。

だけど、そうじゃなかったから、

ちょっと予想外な感じがしてた。

 

それは、なんとなくわかった。

 

  

その時は涙も出なかった。

 

だけど、会社にいくのが辛かった。

社内恋愛だったから、

頼れる上司には、全部状況を話した。

  


けれど、心にはぽっかり穴があいたまま。

 

 

数日間、連絡もせず、耐えた。

その間もずっと男女の心理の違いとか、

復縁サイトをずっと見ていた。

 

 

頭のどっかで、もう難しいって思っていたのかもね。

 

 

それから10日後、



「明日話せる?」とLINEがきた。

 


彼の中で何かが決まった合図。

 

 

だいぶ心の整理ができていた私は、

もしダメでも、笑顔でいようと決めた。

 

 

 

 

 

 

「一緒にいない方がいいと思った」

 

 

 

これが彼の結論。

 

 

「今までありがとう」

 

 

そう返した。

 

 

2年と1ヶ月が経とうとしていた春の日。

 

 

私と彼の関係は終わりを迎えた。

誰もがびっくりする結末だった。

 

 

29歳、春。

 

 

全ての理想が崩れて、私の中に残ったのは、



明日からどう生きていけばいいんだろう? 

という想いだけ。

  

 

 

つづく・・・

 

 

 



 

 


 


 


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