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「仕事、復帰するのやめたから。」 それを聞いた夫の顔は 驚きの前に一瞬、喜びがあったのを じっと見ていた私は見逃さなかった。 そして これでよかったとりあえず、喜んでるからしばらく、空気は荒れないだろう、と 自分の人生を生きられそうで目の前にありながら、それを掴まなかったこと それは、家族の、というより 子どもたちの平和のため この選択で、間違っていない、と 思い込むようにした 平和のために、犠牲になったつもり それでも、夫の機嫌はお構いなしにアップダウンを繰り返し 口論になったり自棄をおこしたり 今までよりも酷いな、と思う裏側に 本当に、私の浮気が原因でショックを受けて悪化している、ことも あるのかもしれない、、 例年よりも上下の波が激しく 本当に受診をしたほうがいい、といちばん機嫌のよい時を見計らって勧めてみても、やはり行くことはなかった 俺はお前を愛してるのに!あいつのせいで! 幾度も聞く、この言葉に どうしようもなく、イライラし夫の口から 愛、という言葉を聞きたくない ねぇ、 愛って、なに?? 愛してるというのなら、、 例えば私は、自分の子供たちが 嬉しそうにしている顔、喜ぶ姿何かに夢中になる姿や 何かをしたいと願うとき、、 願いが叶うといいね、と私も願うし喜ぶ顔を、わざわざ曇らせたり嬉しそうな笑顔を、泣かせることは したくないなと、思うんだけど あなたの言う、 愛って、なに?? 何を愛だと、思っているの? こんなこと、人に聞いたこともわざわざ確認したことも、なかった 夫にも、それまで改めて聞いてはいなかった 「俺は、お前に情熱的なSE Xをしてよろこんでほしいそれが、俺の望む愛情表現だからそれが、叶うことが、おまえが答えることが愛だと思ってる」 え、、、 それって、本気? 冗談なら、ちゃんと答えて やっぱり、夫の答えは変わらない 情熱的なSE Xをして喜ぶこと それが、イコール、愛 そうか、、 そうなのか、、、 途方もない、原初からのすれ違い 愛って何だろう、なんて 語り合ったこともなかった、夫婦 まったく違う言語を話しているように 噛み合わない いくら責め合っても、交わらないのは 当然のこと 本当は私は わかっていた わかっていたけど、見ないふりをして 何とかなるだろう、と 無視してきた違和感は 取り返しのつかないくらい大きくなっていたこと 無視して通り過ぎるにはあまりにも大きく 夫婦として、この大きな隔たりを どう越えるのか、 越えないのか いよいよ直視しなければいけない、と知った。
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