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13/6/9

友達の彼女を好きになった話

Image by Olia Gozha

2004年の春、僕は童貞だった。

当時高校2年生だった僕は、クラス替えを機に知り合った佐藤さん(仮名)に恋をした。


いや…、最初から好きだったわけじゃない。

友達の今川くん(仮名)から佐藤さんが好きなんだけど最近彼氏が出来たようだ。と相談を受けているうちに僕も彼女を好きになった。


ミイラ取りがミイラになったわけだ。



佐藤さんのどこが好きだったかなんてわからない。

彼女は控えめな性格でクラスで目立つ存在ではなかったが、とにかく可愛かった。

そして僕は思春期まっ盛り、キスもしたことがなかった。

とどのつまり、僕は女の子とキスがしたくて、あわよくば彼女とエッチがしたかったのだ。



さて、佐藤さんの彼氏が誰か調べていくうちに、それが僕の友達鈴木くん(仮名)であることがわかった。

これは、すこぶる悪い、よろしくない。相手が悪かった。

彼はイケメンだった。そして友達の数も多かった。

対して僕は良く言っても中の下。そして卓球部、通称眼鏡部にいた。

ピンポンでは勝てても、それ以外の要素では勝ちようがない。完全な負け戦だ。



さて、募る思いと下心を隠し、鈴木くんにも取りいって、気づけば高校2年も終わりに近づいていた。

その頃になると、僕をこの気まずい三角関係(なってません。)に巻き込んだ今川くんは別の彼女と付き合っていた。



悩みに悩んだ末、僕は一つの決断をした。

学期最終日、佐藤さんに告白しよう。

佐藤さんの気持ち、鈴木くんの気持ち、そんなことはもうどうでもよくなっていた。このまま自分の気持ちを押し殺して受験勉強に影響がでたら大変だ。あとキスもしたいし、手をつないで一緒に下校してみたい…。



僕は阿呆だったのだ。



学期最後のホームルーム終了後、僕は友達に鈴木くんの気を引いてもらっている間に佐藤さんを理科室の前に呼び出した。



声も体もブルブル振るわしながら、

「佐藤さぁん、好きぃぃぃでぇしたぁ。前からじゅっとぉぉ!!」


彼女は嬉しそうに、そして恥ずかしそうに笑っていたように思う。



次の瞬間、「お前、人の彼女になにしてんだ!?」

突然迫りくる左、左、左ィィ!!

僕は一方的に殴られていた。

運悪く僕が彼女を教室から連れ出した所を鈴木くんに見られたらしい。


30秒程しただろうか、科学、物理、生物担当の白衣を着た先生達が喧嘩に割って入る。佐藤さんは泣いていた。


騒ぎを聞いて、生徒が教室から出てきた。

僕たちは引き離され、僕は職員室、鈴木くんは保険に連れて行かれた。



世の中不公平だ。

実際の所、僕は一度も手を出していない。鈴木くんは無傷だったのだ。

対して僕は顔を何発も殴られ、鼻血もでていた。

僕が保健室に連れて行かれるべきじゃないのか。

これは今でも納得がいっていない。



こうして職員室に連れて行かれた僕は、先生達の前で事の顛末を説明するという恥ずかしめを受けた。



僕の初めての告白は無事失敗に終わったのだ。



その後春休みになって、新学期が始まって、大学受験をして、高校を卒業した。

佐藤さんと話すことは二度となかった。勿論鈴木くんとも。



今でもたまに考える。

どうしてあの後一言「ごめん。」って言えなかったんだろうと。

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