top of page

13/6/10

学年ビリから2番目だった中学生を、クラス3位まで上げた時の話②

Image by Olia Gozha

赤飯をもらった

初めての授業?から次の定期試験までは1ヶ月弱。

最初の契約では、週1回だったので、テストまでは残り3回しかなかった。

しかしだ。結果を先に言ってしまおう。


次のテストで合計点数が180点上がった。

(それでもクラスでは、ビリから数番目だったが)

ちゃんと報告すれば、パンフレットにでものれたのかもしれないが

面倒くさがりなボクは何もしなかった。


代わりに親御さんに大感謝された。

何度もありがとうございます、と言われたのを覚えている。

その時に、良かったら食べてください。と

お母さんから赤飯をもらったのも強烈に覚えている。


以後、なぜか夕食を食べさせてもらうのが日課になった。

大学生で、ろくに料理もしないボクにとってはとても有難かった。


じゃあ、どんな魔法をかけたのか

それは彼の素晴らしい飲みこみ率もあったが

やり方は一般的に良いと言われてることとは、かなりかけ離れていた。


テレビを見ながら、ギターを弾きながら勉強をした

ボクは、基本的に不真面目な人間だ。

なので、ボクが中学の時は"ながら勉強"が普通だった。

自分ができていないことを彼に押し付けたくなかったので

注意したことは一度もなかった。


たしか、その頃、彼の大好きなボクシングがやってて

一緒に観戦した。

その時、ボクはこう言ったと思う。


『終わったら勉強するから、今は遠慮しないでボクシング見ようぜ!俺も好きだし』

この時に、彼はきっとボクを先生ではなく、"友達"という感覚で少なからず見ていたと思う。

実際、ボク自身もそうだった。


その間、語るのも勉強とはかけ離れた話。

好きなバンドや、ボクの大学の話、彼のクラスメイトの話・・・


そして、ボクシングが終わった後こう言った。

『俺、○○の成績上げないと、○○のお母さんに怒られて、カテキョ辞めさせられたら困るから勉強しようぜww』


すると、彼は素直に元気よく

『あ、そうっすねw やりますか!』

と言っていた。


言葉が敬語なだけで、もう普通の友達だった。


手品の種明かしをさせた

と、その日は彼の学力と理解力を見たかったので

数学のドリルなんかをやって終わった。

言うなれば、下準備にまた1日を消費した。


正直、この時に上がったのは20点分くらいだっただろう。

時間もなかったし、ボクは宿題をだした。ちょっとだけ


まずは、たっぷりと5教科の先生のプロフィールを聞いた。

年齢、性別、趣味やら・・・

で、あとはカンタンだ。


おもいっきりヤマを張ったのだ。

彼の目標は点数を"なるべく"、そして"苦労せず"あげることだ。

決して高得点をとること、まして、100点をとることじゃない。


そして、苦労をしてはいけない。(正確には苦労と思わせてはいけない)

そうなれば、ボクは勉強というくだらないことを教えに来る厄介者になってしまうし

何より、ボクが楽しくなくなるからだ(笑)


まず、国語。

この教科は比較的ノートがきっちりととられていた。(ひらがなだったが)

その時点で彼に言った。

『このノートの赤だけ覚えて、あとは全部捨てていいよ』

きっとこの教師は、怠惰な彼にさえノートをとらせるような人だから

ノートから出題が多いと思った。


次に、数学。

これはカンタンだった。

前のテストを見たら、ほぼドリルから出題されていたので

彼に見比べさせた。

『ほら、これとこれ、全部一緒だろ?ちょろいべ?(北海道弁)』

彼は、手品のタネを見抜いたように喜んだ。

で、その中から、基本的なものだけ丸をつけてそれだけをやらせた。


1回目に出した宿題はこれだけにした。

多分15分もあれば終わる程度のものだった。


宿題をしてこなかった

次に行ったとき、彼は宿題をしていなかった。


はて、困った・・・ が



PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

忘れられない授業の話(1)

概要小4の時に起こった授業の一場面の話です。自分が正しいと思ったとき、その自信を保つことの難しさと、重要さ、そして「正しい」事以外に人間はど...

~リストラの舞台裏~ 「私はこれで、部下を辞めさせました」 1

2008年秋。当時わたしは、部門のマネージャーという重責を担っていた。部門に在籍しているのは、正社員・契約社員を含めて約200名。全社員で1...

強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話

学校よりもクリエイティブな1日にできるなら無理に行かなくても良い。その後、本当に学校に行かなくなり大検制度を使って京大に放り込まれた3兄弟は...

テック系ギークはデザイン女子と結婚すべき論

「40代の既婚率は20%以下です。これは問題だ。」というのが新卒で就職した大手SI屋さんの人事部長の言葉です。初めての事業報告会で、4000...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

bottom of page