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◆君はサッカーで生きていくつもり?
ある意味、ここで生活しているからこそ聞ける、全ての意味を含めた質問。
「カズ、お前はサッカーで生きてくつもりなのか?」
17歳のGUITI(ギティ)は聞いてきた。僕は応える「Si(あぁ)」と。
逆に聞き返す。
「君はサッカーで生きてくつもりなんだろ?」
「オレは無理だね」
予想外にも、GUITIはあっさり答えた。
「じゃあ、誰が食べていける?」
「難しいだろう。フランシスはいいプレーヤーだけど・・・」
フランシスはいつもの試合でも10番をつけてる、チーム1のテクニシャン。あと、寮にはいないけど、チームメイトのDF3番キャプテンと、他にも右サイドハーフのマンチェスター・Uから声がかかっているという子の名前を挙げていた。この子たちはスペイン代表の下のカテゴリーにも召集されているらしい。
実際、エスパニョール2軍(B以下)から1軍にあがれるのも、1年代に2、3人いればよし、ぐらいのもの。ものにならない人間は、他のチームへ行くことになる。
そうなると、将来的にはスペイン2部リーグ、3部リーグに所属するようなセミプロチームに入って、サッカーを続けることになるのが、ある意味スタンダードな道。他に仕事をしながら、夜はサッカーを続ける。
この世代のトップクラスの子どもでも、目の前にそういう道しか広がっていないことを知っている。
でも、それは彼らの日常を考えれば、当然なのかもしれない。
彼らの世代は、バルセロナのメッシとほぼ同年代。
地域リーグ戦でもバルセロナと当たったり、世界のトップと日常的に戦っているわけだ。
その実力差を肌で感じて、自分の限界を感じたとしても、おかしな話ではないのだ。
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