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女装家たち

Image by Olia Gozha

シドニーで沢山の女装家に出会いました。

意図して出会ってないと言うと嘘になります。

というよりメインはボーイフレンドを探していたんですけど。笑

クラブで女装家二人組に声をかけられ、かなりユニークで面白かったので、一緒に住むことになりました。

1人の女装家は衣装を1から手作りしたり、かつらをカスタマイズしたりと手の器用な方でした。

実際、他の女装家からかつらのアレンジを依頼されるほどでした。

もう1人の女装家はかなりぶっ飛んでいた人でした。

ただ、女装クオリティはかなり高く、よく道でストレートの男性から声をかけられていました。

そんな2人と暮らしていると、自分もなにか作ってみたいと思い始め、いろいろ教わりました。

前から、レディーガガが着ているような奇抜なファッションが好きで、自分でデザインとかもしていたので、すごくタイミングが良かったです。

それから、ミシンの使い方を学び、既存の服を一旦バラバラにして、仕組みを勉強して、洋裁を始めました。

そこから狂ったように製作を続け、毎週平日は衣装を作り、週末にそれを着てクラブで遊ぶという生活になりました。

また、クラブで出会った人々の衣装に対しての反応もとても良く、お話したり、一緒に写真を撮ったりとても楽しかったです。

さらに、2回だけ同居人のコネでクラブのステージでパフォーマンスもさせてもらいました。

ですが、中にはそういう着飾る人をよく思わない方もいて、口論になったり、着ていたものをその場で破壊しようとする人もいましたが、いつも「あー彼らはクリエイティビティーに嫉妬してるのか」と思い、余り気にしてはいませんでした。

しかし、3人での共同生活は非常に愉快なもので、ここには書けないような事や、いつしかの洋画を観て憧れたシチュエーションが現実に起きたりと、毎日、生を実感しておりました。

そのような飽きの来ない生活を半年以上続けたのち、帰国の日がやってきてしまいました。

家から最寄り駅まで大量の荷物を持って歩いていると、突然二人組のイケメンに

「あれ、君ズーランダー(パフォーマンス時のステージネーム)!?」

と聞かれ、びっくりしました。

そうだよと答えるとどこか旅行行くのかと聞かれたので、日本に帰ると答えると

「そっかー残念だなー。君の服装はいつもぶっ飛んでてクラブ行くたびに目立ってたよ。もう見れないのかー」

と言ってくれたのです。

あの時ほど日本に帰りたくないと後悔した日はありません。


またいつかシドニーに戻って、クレイジーなオージーたちをアッと言わせたいです。

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