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わからない感覚

Image by Olia Gozha

父は死んだ。



子供の僕には何もわからない。


本当に人の「死」がなんなのか…。


理解できる訳もない。



「お父さん死んだの?」



「お父さんいなくなったの?」





本当に本当に本当に胸がぽっかり空いたような感覚でしたね。



その感覚も今だからこそ胸がぽっかり空いたような感覚とゆう言葉になるが、その当時は自分の感覚さえわからなかった。




大嫌いな父がいなくなった。



今まで散々に母親を泣かせたりしてた父親がいなくなった。




酒を飲んで暴れる父がいなくなった。




ゲームを壊して、窓ガラスを割る父がいなくなった。




泣虫な僕を何度も怒鳴り散らす父がいなくなった。





夜、車の音がしたら「やばい!お父さんが帰ってきた!」っとそそくさと寝たふりをする為に自分の布団の仲へ逃げ込む事をしなくなった。





家に入ってきた時には独特な言い方で「ただぁ~いまっ」っと言う父の声がなくなった。








父とゆう全てが消えたのだ。














もちろん今なら当然のようにわかる。







だって死んだのだから。






父は自殺したのだから。
















成長するにつれわかる事が沢山ある。










自殺した父、残された家族。







そして父が残したもの。










それは今も尚増え続ける。









きっと自分が生きてる限り、




自分が歳をとる限り、











永遠に父にからの授かりものは増えていくんだろう。













今だから言える。

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