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第1章〜「お前には無理だよ」を無視し続けてきた22年。〜

Image by Olia Gozha


  

 


 

変わりたいけど変われない。

 

そんな自分が大嫌いだった。

 

 

 

 

小学5年生の夏

いじめられていたKさんの助けを

黙殺することしかできなかった自分。

 

中学2年生の冬

ずっと憧れていた合唱の指揮者に

名乗り出ることができなかった自分。

 

 

ただただ笑われるのが怖かった。

 

 

「お前なんであんなやつ庇うんだよ(笑)」

「お前が指揮者かよ(笑)」


 

その呪縛から

どうしても逃れることができなかった。

 

 

そんな僕を一瞬にして変えてくれた

とある出来事とその後の人生のお話。

 

 

 

 

 2009年、冬。

 

中学三年生になった僕は

一応、受験ということで塾に通い始めた。

 

 反抗期真っ盛りだったので

それまでの中学校生活で自学をしたのなんて

多分リアルに5時間くらい。笑

 

テストの点数も全部20点以下。

偏差値35くらいだった。

 

「びーどーし???(*゚∀゚*)(*゚∀゚*)(*゚∀゚*)へ?」

(実録です笑)

 

のくせに一丁前に行きたい高校だけ決まっていて。

 

「おれ、高校ではバンドやりたい。

 だからバンドすごいとこ行きたい。」

(筋金入りの生意気っぷりですね。笑)


 

そこが偏差値53くらいの学校。

 

当然言われました。

 

 

「お前には無理だよ(笑)」 

 

 

 

まさかこの塾長の心無い一言が

僕の人生を180℃変えることになるとは

この時は夢にも思わんかった。(そりゃそうだ)

 

 

 

 

塾長は僕の深海に眠っていた巨大な潜水艦に

100万ボルトの電流を流し込んでくれた。

 

 

 

「分かりました。僕はその学校を目指すので今日でここ辞めます。

 今までありがとうございました。」

 

気づいたらそう言い放って塾を飛び出していた。

 

心の中はこんな感じで(笑)

(▼皿▼#)(▼皿▼#)(▼皿▼#)(▼皿▼#)(▼皿▼#)

(すれた中3でした、、、塾長ごめんなさい、、、)

 

 

そして学校の秀才たちが通っているお塾に入れてもらい

(母ちゃんごめんねありがとう)

 

 

その校長先生に頭を下げて

偏差値35のくせに偏差値50以上のクラスに入れてもらって

貪るようにとにかく勉強した。

 

1日16時間勉強した。(大学受験より勉強した)

 


 

"初めは、誰しもが僕を笑った。"

 

 

 

学校の先生、塾の先生、友達たち。

唯一初めから僕を信じてくれたのは

母ちゃんとその塾の恩師だけだった。(本当に感謝が尽きません)

 

 

笑われて、初めは本当に悔しかった。

 

 

悔しかったけど、途中から不思議と嫌ではなくなった。

 

今なら理由が分かる。

 

僕は本当に「行ける」と信じていた。

いや、分かっていたから。

 

「変わりたい」ではなくて「変わる」と確信していた。

 

 



猛勉強の末、

 

その学校にはなんとか合格することができた。

 


 

合格通知を手に取ると同時に

16歳の僕はたくさんのことを知った。

 

 

・人目は気にするだけ本当に無駄。

・「変わりたい」とか言ってるうちは変われない。

・「変わる」と決めて初めて変われる。

・無理って言われてもやりゃできる。



始まりは全て塾長の放ったあの一言。

きっとあの「お前には無理だよ(笑)」がなければ

僕は本当に合格を勝ち取ることはできなかった。


(ありがとう塾長。)

 

 

それからというもの、

僕は何かをやるときはいつも無謀な目標を立てるようになった。

 

そして人目を本当に気にしなくなった。

 

偏差値53のくせに偏差値63くらいの大学に行くって言い始めて

 

 

もちろん大学受験でも言われた。

 

 

「お前には無理だよ(笑)」 

 

 

この

 

 

「(笑)」

 

 

これ!!!!!!

 

この「(笑)」がもう嘲笑ってれば嘲笑ってるほど原動力になる!!!

 

 

 

人が笑うってことは誰も目指さない目標ってことだから

途中からは笑われることに快感すら覚えるようになって。

 

 

ただただ笑われることが怖かった頃が懐かしい。

 

 



努力が実って、何とか大学受験も成功した。



本当、この頃は人生で一番調子に乗った(笑)(笑)



「我、無敵なり!!!(´°▽°`)がはははははははは」



だった。






だけどこの頃の僕はまだ知らない。



 


 

 

人生はそんなに甘くないということを。

 


そして、大きな大きな挫折が

すぐ側まで近付いていたことを。





〜コアラ戦士@S.O〜

 

 

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