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17/9/26

私が怒らない3つの理由

Image by Olia Gozha

ここSTORYSで怒りを込めた文章を残すことも稀にあるが、大抵の場合は私自身が心底腹を立てて書き綴るということは少ない。


その怒りはたいてい身近な誰かのものであることが多く、まずその人の立場になりきって私なりに怒りを解釈する。


それだけではなく、解釈したものをできる限り客観的視点で見つめ直した上で文として起こしている。


言うほどの事は実際にできてはいないかもしれないが、その意識だけは持っている。




喜怒哀楽


この中で一番コントロールしたくてもできない、難しいのは「怒」ではないかと思う。


他の3つも難しいことは難しい。だが制御できなかったところで誰かに迷惑がかかるケースは非常に少ない。


ところが怒りというのはその対象者だけではなく第三者にまで飛び火することがある。


最近ではSNSがその傾向をますます増幅させている。


ただただ同情の意を表すためだけに賛同する者。


真意もよくわからないまま便乗して怒る者。


いつの間にか話の論点をすり替えて、自身の怒りをどさくさ紛れに吐き出す者。



上記のように怒りに乗っかった者はまだマシな立場かもしれない。


そういった話を聞かされたり読まされたりすることで不快に感じたり、別の怒りが生じてしまったり、時にはその怒りを窘めたばかりに自らが炎上させられてしまうという、まるで流れ弾に当たったかのような災難に巻き込まれる第三者は本当に辛い。


こうやって例を上げてみると、やはり怒りというのは相当厄介なのである。



そんな「怒」


冒頭に書いたような誰かの怒りの請負ではなく、自身が感じる怒りというものが全く起きないわけではない。これでも感情の生き物の端くれだ。



だが、あまり怒るという行動には移さない。怒るにしてもストレートに感情を出すことはめったにない。


それには3つの理由がある。



一つ。


怒りモードは心身ともに相当なスタミナを消費するのであまり使用したくないのである。


自身が省エネ主義ということもあるが、その怒っているということに時間を費やすのがとてももったいなく感じるのである。



二つ。


怒っている自分を客観的に見た時に、熱くてカッコイイどころか本当に本当に心の狭い小さな人間にしか思えてこない。そうなるのが嫌なのである。


瞬間的には燃える男になれたとしても、結果的に自己嫌悪に陥るだけなのだ。


例えば戦いに挑む大将が周りを鼓舞するためにパフォーマンスを込めた怒りを表現することには大きな意味があると思う。


しかし、そういった意味を持たない単なる感情の沸点を越えただけの怒りというのは、美しさの欠片もない醜いものとしか思えないのである。


美意識過剰なだけかもしれないが。



三つ。


ついついカッとなるような、どうしても怒らなければ気が済まないような事態が身の回りに起こりにくいのである。


これは自身の危機回避能力の高さによる。


などと言えば聞こえはよいが、要は事なかれ主義のセンサーが過敏に働いているのだ。


どうすればここで怒ることを避けられるか?


自身の感情をどう方向転換してやり過ごすか?


そんなことを無意識のうちに考えているのである。


ちなみにこれは自身の怒りだけでなく、周囲の怒りセンサーを察知するのにも非常に役立っている。



これが「私が怒らない3つの理由」である。



もっとも小さな怒りを知らず知らずのうちに溜め続けて、気がついたら大爆発してしまったという事態を招くぐらいなら、程よく小出しに怒るのは決して悪いことではない。


他人を不快にしない怒り方のマナーさえ身につけていれば。



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