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17/9/6

今はどこで何をしているかわからないK君のこと

Image by Olia Gozha

K君は僕のいっこ上の幼馴染で、小学校の頃は近くの神社とかで時々一緒に遊びました。

K君はいがぐり頭で目がくりくりしていて「ひょうきん者」でおもしろいにーちゃんでした。ケイドロ遊びをしていて、小さい子を追いかける時なんかは、わざとおどけてゆっくり走ったりするようなやさしい子でした。

そんなK君の消息を訪ねる連絡が地元からありました。もうずいぶん前から誰からも連絡が取れない状況のようで、今年行われる小学校の同窓会の幹事役の人が彼の消息を知りたがっているとのことでした。

K君は中学に入ってからグレてしまって、中2の途中ぐらいからあまり学校に来なくなってしまいました。時々、登校したときにはシンナー臭くて、目の焦点が定まってない様子でいつの間にかいなくなってしまう感じでした。校内で暴れてガラスを割ったりしたこともありました。

たぶん関係ないとは思いますが、その連絡の前後から急に高熱と頭痛に襲われて、昨日は一日寝込んでいました。だいたい、今まで久ぶりの連絡があるときは、たいていひどく悪い話だったので、無意識的にショックを受けたのかもしれません。

K君の名前を聞いたのはほとんど25年ぶりくらいで、それから昨日の夜、高熱にうなされながら最後にK君を見かけた時のことを思い出そうとしました。

それは、地元で毎年開かれる夏の夜店であったと思います。K君は道に並んだ露店でたこ焼を焼いていました。彼が中3、僕が中2くらいの頃だったと思います。彼はあの頃の不良の間で流行った英字新聞のプリントがされた開襟シャツを着ていました。久しぶりだったので声をかけてたこ焼きを買うと、K君はにこっと笑って「ありがとね~」と言ってくれました。

露店からの去り際にK君は露店の横からちょこちょこっと出てきて、オロナミンCの小瓶を僕にくれようとしました。

「これ、純トロ。あげらあ(あげるよ)。オレの使いかけだけどさぁ。」

純トロというのは純粋なトルエンのことです。さすがにシンナーはもらえないのでこう言いました。

「これ、高いんじゃないの?K君が全部使ってよ。」

何とかこう切り返すとK君はにこっと笑ってその小瓶をまた黒いボンタンジャージのポケットにしまいました。笑って開いた口には赤黒い歯ぐきとボロボロになった歯が見えましたが、瞳は昔のままのくりくりの愛嬌ある感じでした。

もちろん、K君が今どこで何をしているかは分かりません。何をしていたとしても元気で楽しい毎日を送っていてほしいと思います。

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