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17/9/4

眞子さまとご婚約された小室圭さんが目指す国際弁護士になるには

Image by Olia Gozha

秋篠宮家の長女である眞子さまとご婚約された小室圭さん。法律事務所でパラリンガルという弁護士資格を持たない役職で働く傍らで大学院で企業法務を学んでいるが、将来は国際弁護士を目指しているとも言われている。

言うまでも無くお二人は国際基督教大学の同窓生。

同大学は教養学部からのみなる大学で学科もアーツ・サイエンス学科のみ。

その中で31のメジャーと言われる専修分野があり、同校のWebによると「文学、物理学、心理学などの伝統的な学問分野と、「平和研究」「アメリカ研究」などの問題解決型や地域研究型があります。どの分野も、他大学の学部に相当する科目群を配し、専門を系統的に学ぶことができます。」とある。

法律を専門に勉強して来たわけではなさそうだ。

ご存知の様に、日本で弁護士資格を取ろうと思ったら法科大学院を卒業して司法試験に合格する必要がある。

この法科大学院には3年間の未修者コースと、2年間の既習者コースがあるが、既習者コースに入るのには各大学院で課せられる法律科目試験に合格する必要があり全くの初学者にはまず無理です。

小室圭さんが通う一橋大学の国際企業戦略研究科経営法務コースは法科大学院では無く卒業しても司法試験の受験資格を取ることは出来ない。となると再度、法科大学院に入学するか。

晴れて法科大学院を卒業して司法試験を受けても大多数は合格することができない。

昨年の司法試験の合格率は22.95%。

但し、この数字には後述する予備試験組の合格率61.5%が含まれている。

平均合格率の22.95%以上の合格率の法科大学院は東京、一橋、京都、慶應義塾、中央、早稲田の6校のみ。全体74校の内、約半分は平均の半分以下、つまり10数%に過ぎない。

予備試験とは、時間や金銭上の都合その他の理由により法科大学院を経由しない者に対しても司法試験の受験資格を得る道を開くために設けられた制度で、法科大学院を修了したものと同等の学力を有するかを判定するもので、合格者には司法試験の受験資格が与えられます(合格後5年間)。

修了レベルなので法科大学院の入学試験よりも難しい上に、法科大学院卒業者の司法試験合格率が期待したほど高くならず就学の2-3年間が無駄であると感じる者の増加から、近年では予備試験の受験者数が法科大学院の受験者数を上回る事態になっている。

但し、予備試験の合格率はここ数年3%台と難関。そして、予備試験を合格後に司法試験を受ける必要があり、その合格率が前述の様に61.5%。事実上、就業しながらの合格は難しいだろう。


そうなると海外で取ったら? という考えが湧くかと思うが、アメリカで弁護士資格を取るには以下の2つに1つ(正確にはカルフォルニア州では日本の弁護士資格取得者は受験資格有り)を経る必要がある。

1. 4年制大学を卒業した上でアメリカのロースクールに3年在籍してJDを取得する。

2. 日本で司法試験受験資格のある大学を卒業してロースクールに1年在籍してLLMを取得する。

日本の多くのアメリカ弁護士資格取得者は法科大学院が出来る前の法学部出身者。

日本で弁護士資格を取った後で一年間留学してLLMを取得して弁護士試験を受けて日米のダブルホルダーという人が多い。

現在では法学部卒業では司法試験受験資格が無いのでこの手は使えない。

かつて法科大学院以外の日本の大学院の法律学の修士課程修了者で留学後にアメリカ弁護士試験に受験を認められて合格したという人を知っているが、現在もその手が使えるかは疑問が残る。

そもそもカルフォルニア州も当初は日本弁護士資格者だけでなく弁理士も弁護士試験の受験資格があった。弁理士が英語ではPatent Lawyerと呼ばれたこと、アメリカでは弁護士資格を持つ人がPatent Lawyerを名乗ることからの誤解であったことに気づいての撤回だ。


こう見てくると小室圭さんが国際弁護士になるには、未だ随分と時間と努力が必要であると言うことになる。



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