top of page

13/5/21

自分の好きな映画について【スティング】:その3

Image by Olia Gozha

スティング あらすじ紹介

詐欺師たちが織りなす人生模様

スティングを見たこともない人もいらっしゃると思うので、改めてこの映画のあらすじを紹介しましょう。

映画の舞台は、1936年のアメリカ。

オールディーズの更に前、はじめての生まれ変わりを経験する前の、アメリカの成熟期のお話です。

ロバート・レッドフォードが演じるこの映画の主役、【フッカー】は詐欺師。

今日もまた、詐欺の師匠にして育ての親代わりでもある黒人の【ルーサー】と共に、一儲けした…のですが、フッカーは自分の儲けをギャンブルで全てスッテしまいます。

前々からフッカーのギャンブルに眉をしかめていたルーサー。詐欺師にとってギャンブルは仕事の手段であり、それにのめり込むことは仕事のキレを悪くすることにもなる。

ギャンブルで稼ぐのではなく、ギャンブルを「使え」。

その事を覚えてもらうため、ルーサーはあえてフッカーを破門。
自分の儲けをすべて渡したルーサは、古い友人でもあり、ギャンブルや投資で大儲けした伝説の詐欺師【ゴンドーフ】の元へ迎えとフッカーを追い出します。

親心と寂しさが入り混じるこのやり取りが、心を打つ良いシーン。
今見ると心に熱いものがこみ上げてきます。

もう一人の主役 ヘンリー・ゴンドーフ

飛び出したフッカーを待ち構えていたのは、悪徳警官のスナイダー。

彼はフッカーを逮捕するわけでもなく、脅しにかかります。

「お前が今日一儲けした相手は、大物ギャング【ロネガン】の手下だ。この事がロネガンにバレたらお前たちの命は無い。見逃して欲しければ、分前をよこすんだ」

街一番の悪ともいうべきスナイダーに偽札を掴ませたフッカーは、急いでルーサーに連絡を取りますが、いくら電話をかけてもつながらない。

そう、既にルーサーはロネガンの雇った殺し屋の手に掛かっていたのです…

行く宛が完全になくなったフッカーは、仕方なくポール・ニューマン演じる伝説の詐欺師、ゴンドーフの元に身を寄せます。

しかし、ゴンドーフは聞いていたイメージとはひどく違い、愛人の紐としてダラダラと過ごす毎日。

フッカーの生意気さに話すらきこうともしない彼でしたが、旧友ルーサーの敵であるロネガンへの怒りや、復讐心に燃えるフッカーの気持ちを汲み取り、いよいよ伝説の手腕を発揮することになるのです!!

男の友情と鮮やかな詐欺の手口を、軽妙ながら深い味わいの脚本と、飾らない演技で見せる映画史に残る名作。

はたしてフッカーとゴンドーフは、ルーサーのかたきを討つことが出来るのか?!!

大人の関係ってこういうことなの?

さて、このゴンドーフが映った瞬間、中村少年は二人目の「ハンサム外人」を認識します。

ポール・ニューマン。

涼しげながら力強い青い瞳を持つ、アカデミー賞を3度も受賞したこの名優は、中村少年に演技というものを意識させます。

始めはだらしない、ボンクラの腑抜けオヤジでしか無かったゴンドーフの目が、少しずつ輝きはじめる。
コレが演技で表せるって、ものすごいですよ。

洟垂れ小僧の目も覚めるってもんです。

そして、娼婦でもあるゴンドーフの愛人【ビリー】との関係。

なんかこう、夫婦でも恋人でもない、とても素敵な男女関係。

紐であるゴンドーフに文句をいうわけでもなく、盲目に愛するわけでもなく、なんとも言えない大人の関係がそこには有るのです。

ただ、それ以上に衝撃を受けたのが、ビリーを演じるアイリーン・ブレナンのご尊顔

チョット男前すぎますよねw

いや、正直いうと、当時の中村少年は「なんでこんなカッコイイ人が、なんでこんな顔の人と付き合ってるの!!!」ってすごい思いましたよ!!

当時見てたのは吹替なのですが、声を当てていたのがコレまた来宮良子さん。
よりにもよって、なんでこんな低い声を当ててるのよ…

けど、そのへんは関係ないのよね。

お互いに依存するわけでもなく、あくまでビジネスパートナーとしてサラリとした関係のゴンドーフとビリー。

映画が進むに連れて、この関係に中村少年はしびれていくのであります。


PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

忘れられない授業の話(1)

概要小4の時に起こった授業の一場面の話です。自分が正しいと思ったとき、その自信を保つことの難しさと、重要さ、そして「正しい」事以外に人間はど...

~リストラの舞台裏~ 「私はこれで、部下を辞めさせました」 1

2008年秋。当時わたしは、部門のマネージャーという重責を担っていた。部門に在籍しているのは、正社員・契約社員を含めて約200名。全社員で1...

強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話

学校よりもクリエイティブな1日にできるなら無理に行かなくても良い。その後、本当に学校に行かなくなり大検制度を使って京大に放り込まれた3兄弟は...

テック系ギークはデザイン女子と結婚すべき論

「40代の既婚率は20%以下です。これは問題だ。」というのが新卒で就職した大手SI屋さんの人事部長の言葉です。初めての事業報告会で、4000...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

bottom of page