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17/6/17

ホタル

Image by Olia Gozha

2-3日前からすぐ横を流れる川にホタルが出没している。

源氏ボタルなのか、すこし大き目でくっきりと夜の暗闇を照らし出している。庭先に出てじっと見ていると私の足元にやって来て、なんと手を差し出すと手のひらにも止まってくる。そのまま家の中へ連れてきて、明かりを消して植木の葉っぱに離してみるとしっかりダイヤモンドのようにキラリと輝いている。窓を開けておくとまた外へ飛んでいく。こんな光景が毎日続いている。2-3年前までは良く熱海の姫の沢公園まで夜遅くヒメボタルを探しに数人で真っ暗な山道を出かけて行ったものだが、それでもやっと2-3匹のホタルに会えて帰ってきたことを思い出す。それに比べると、この川の流れはホタルの遡上に格好の場所なのかもしれない。5-6匹が連れ立って飛び立つ光景は一大発見である。どこの家も夕方になると暗くなる前から雨戸を閉めて、ひっそりとしているのが日常なのだが、だれもこんな自然の情景を知らない。ホタルはどこかの湖の近くへ出かけて行って見るものだと思っている。ホタルの命も短く、あとどのくらいこんな夜景を楽しんでいられるかな。小さな幸せを感じている。

 

夕方、山道を犬の散歩で歩いていると、崖一面にアジサイの花が咲いていた。数種類のアジサイが見事に群生している場所を発見した。観る人も居ない野辺の里に、毎年こんな風に咲き誇っているのだろうかと思うと淋しくなる。

 

春はいろいろな山菜で驚いていたが、今はミカン畑に必ず琵琶の木も数本あって、琵琶がいっぱい実を付けて垂れ下がっている。ご近所の方が、山ほどの琵琶をかかえて持って来てくださった。こんなに毎日琵琶を食したのも今までにない。春が過ぎたころに竹藪には破竹という種類のタケノコがいっぱい出てくる。あくも少なく、やわらかくておいしい。毎日このタケノコ狩りに大わらわ。

 

先日、友人から苗をいただいたトマトがいっぱい実を付けてきた。キュウリやピーマンもいっぺんに収穫できそうだ。

 

今でしかない、自然とその恵みに感謝しつつ、日々新たに時間が通り過ぎていく。

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Image by Jukka Aalho

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