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17/5/18

被害者でありながらも、受刑者に助けらたこと。

Image by Olia Gozha

私は高校3年の時、ある被害に合いました。その出来事を思い出そうとしても、どうしても確信に触れるところで記憶がぱたっと止まって思い出せません。そんな私が2人の殺人を犯して服役中の受刑者に助けられています。


その受刑者との出会いはある一冊の本、それを紹介してくれた人は美容業界では有名な方でした。


女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法 です。

無期懲役囚、美達大和のブックレビュー

その中身は高校生サヤカと著者の受刑者である美達大和さんが刑務所の中から文通をするというもの。

サヤカの悩みを様々な観点からアドバイスするものです。

高校最後の年に起きたとてつもない大きな出来事から

私は忘れるという選択肢を思いつき、上京して新しい生活を始めました。大学生として大都会東京での暮らし、アルバイトも勉強も部活も、毎日充実していました。

ある時、バイト先で悩むことがあって高校時代の友人に相談したことがありました。

「久しぶりだね、元気だった?」

「ちょっと相談したいことがあって。」

「なに?いいよ。」

「もしかして、あの時のこと?」


友人の何気ない言葉を聞いた私はタイムマシーンに乗っかって過去に戻るように高校時代最後の学年に起きた

ある日に舞い戻ったのです。

確か何かあった、それはとてつもない暗い出来事だったはず。


でも思い出せない。

友人からのそんなこと忘れた方がいいというアドバイスを受けて、忘れていた私。でもなんだかわからないという胸騒ぎだけは残っています。苦しいのか苦しくないのかもわからない、だけど憎い人がいる、憎しみを誰かにぶつけたいでもぶつけられない。


そんなことを繰り返しながら時は過ぎて行きました。ここではその苦しみには触れませんが、長い間浮き上がろうとする感情を抑えながら生きてきたことは確かです。

だから犯罪と聞くと本当に無関心になって臭いもにふたをするように暮らしていました。

そんな私が

女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法

に感銘を受けてその作者、美逹さんのブログを

無期懲役囚、美達大和のブックレビューを訪ねてみました。

美逹さんの人柄に触れ、勉強方法や日々の生活のことなどとても参考になることばかりだったのです。なぜこんな立派な生き方をしている人が2人も殺人という罪を犯したのか?

それを聞くうちに美逹さんの犯罪者としての側面より、


一人の人間としての側面に焦点を当てるようになりました。仲介人の方を通して始まった受刑者美逹さんとのメールはもう4年を迎えます。


私がどん底に落ちた時にくれた様々なアドバイス。世間が私を見捨てても

美逹さんは私を応援し底力を与えてくれました。

犯罪を憎んでいた私が犯罪者に助けられる、本当に不思議ですがこの縁に感謝しても感謝しきれません。




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