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17/5/8

本当にあった、まさかの旅先での別れ

Image by Olia Gozha

婚約者と旅先で別れてしまった話。


実はこの話、これまであくまで友達の話として

周りに言ってきました。


自分の昔の話として恥ずかしさもあったし。

でももう時効かなと勝手に思ってます。



さて本題に入ります。



28歳くらいの頃


友達の結婚式の二次会で、ある男性と親しくなり

連絡先を交換しました。


新郎の先輩だという彼は私よりも5歳くらい年上で

ユーモアがある大人の男性って印象でした。


私は当時、三十路を意識してか

人生の中における、第1次結婚したい症候群でした。

(第2次は33の時)


将来を見据えパートナーとして理想的な彼との

交際に私は内心ウキウキでした。

というのも

彼は大手企業に勤めていたし顔も身長も平均以上


正直、ものすごくタイプではなかったものの

タイミング的に結婚相手としては申し分のない相手だと感じました。


私の職場は、いわゆる女の園

実家の母は顔を見れば、いい人いないの?

と聞いてくるし

彼氏のいなかった私はちょっと焦り気味でした。



彼とは交際3ヶ月で、まだ深い仲になっていませんでした。


その旅行で、自然とそうなると覚悟はしていました。


というよりも相手を深く知りたい気持ちで、旅行に行きました。



あくまで相手を真剣に考えていたからこそで

別れを想定なんてこれっぽっちもしていませんでした。





旅行に出る前の2人は

互いに印象は良かったと思います。


何度かデートを重ね

彼のこと分かってきたつもりだった

デートは、いつも楽しかった

学生時代の恋愛のドキドキ感こそないが

このくらいの関係の方が結婚するには丁度いいのかなと思っていた



感情の波に翻弄されたりするのは、もう沢山だったから…



彼ですが

難を言えば、旅行に出る前から

気になるところが、あるにはありました。


1つはデートの時、結構きっちり割り勘にしてくるところ


今まで、そういう人がいなかったので、ちょっと戸惑いましたが


でも、まあ肯定的に見れば


それは結婚相手として、お金にルーズな人より

しっかり倹約して管理できる人のほうがいいので目をつむろう


そう思うことにしていました。




そして、もう一つ気になったことは


親しい仲間と忘年会した時のこと。


彼氏として彼もつれていき、友達に紹介しました。

友達の中に在日の子がいた(国名はあえて伏せます)

でも生まれも育ちも日本。

全くもって日本人と変わらない、いたって普通の人。


飲みの席でその子に、さりげなく彼の印象を聞きました。

するとその子はちょっと申し訳なさそうにこう言いました。



「なんか、〇〇(私)があの人と結婚するの、ちょっと違和感あるな」



とても観察力の優れた子だけに、少し引っかかったものの

彼は個性的なところがあるから

そうとらえる人もいるのかもしれないと思うにとどめました。


私が気にしたのは、その夜の彼の発言に対して

忘年会が終わって二人きりで帰る途中に

彼の言った言葉でした。



「あの子たち、在日だよね。ああいう人との

付き合い平気なタイプなんだね、君は」



彼は、そうはっきりと言ったのだ。




え…?  ああいう人って?何?


どういうこと?!



その言葉が後々もずっと

ひっかかっていたが、あえて追求はしませんでした。



そう・・・彼の本性は、保守的で差別的だった。

友達もそんな彼の蔑みの眼差しに気がついていたのかもしれません。


私は何も言い返さず黙っていました。

情けないことに、その時はちょっと嫌だなという気持ちよりも

彼に好かれたい気持ちの方が大きかったと思います。

言い争うなどして彼の気を悪くさせて

関係が悪くなるのは避けたかったのかもしれません。



そして、旅行当日。



二人が出会って、3か月が経過した頃

彼の提案で一緒に国内旅行ツアーへ参加したのでした。



思い返せば…

旅のしょっぱなから


空気は最悪だった。



もとはといえば私が悪いんです!



なんと当日の朝に、目覚ましが鳴らないという事態が発生〜〜!!


空港へ約束の時間よりもかなり遅れて到着。



待っていた彼の顔はいつものような穏やかさはなかった・・・


眉間にしわを寄せ、不機嫌そのものだった


私が平謝りすると、低く小さい声で


「分かったよ」と溜息交じりに言いました。


飛行機の中でもムスッとして会話ナシ

チー〜〜…ン…


私としては気まずさに、黙るしかできませんデシタ。



飛行機を降りるとツアーのバスに乗り込むと楽し気な

女子大生グループや、OLグループ

幸せそうなカップルなど

皆、楽しそうにガイドブックを見て、はしゃいでいました。


私たちは相変わらず


チー〜〜…ン…  

でした。


せっかくの旅行だし機嫌を直してほしい一心で

さりげなく彼に話しかけたりしましたが

彼は拗ねたような横顔を向けているだけ…


あーの〜〜、もしもし…

オトナな彼は一体どこへ行ったんでしょうね!?



夕食のときも、まだ機嫌の治らない彼の態度に

せっかくの料理の味を楽しめない。


だんだん疲れてきた。


そんな時、重い空気の中、彼が口を開いた。



「なんで、遅れたんだろう?それにしても、よく遅れられるよなァ」



今朝、何度も謝ったはずなのに・・・


彼はまだ執拗に根に持っているのです。


さすがの私も、だんだん彼という人に嫌気がさしてきた。


もう十分謝った!

これ以上ご機嫌取りしたくない!


結局、二人はその夜、布団を離して眠りました。


今夜、彼との距離がもっと近くなる予定だったのに

ナニ…コレ?

私は布団の中で泣きそうになっていました。


今まで、デートを何度もしたのに

彼がこんなに根に持つタイプだなんて、気が付きもしなかった。



翌朝の朝食で彼も、さすがに気まずいと思ったのか



「もう、いいよ。水に流すから、普通に戻ろう?せっかくの旅行だし」



その恩着せがましい言い方にかえって私はムカッときてしまった。



せっかくの旅行って・・・

私だって、ずっとそう思って腫れ物に触るように接してきた。



それなのになんでアナタに今さら、諭されなきゃいけないわけ!?


ムカムカを無理に抑えながら、私も

そうだね、せっかくの旅行だもんね

と言いました。


ぎこちないが努めて普通に戻ろうとした2人



でも、すでにぎくしゃくした関係を修復しきれなかった



たった一日で…


彼のしぐさや、独特の口調も全てが嫌になってしまった。



バスの座席で彼の隣に座っていると

彼が集合場所に遅れてきたツアー客たちを



「時間守れない奴がツアーに参加するなよな」



など文句を言うのも、前は笑って流していたが

聞いていて不愉快に感じるようになった。


その上、彼は私とのギクシャクした空気が面倒くさいと思ったのか

自由行動になると、私を置いて

さっさと行きたいところに行ってしまいました。


他のカップルは、楽し気にお土産を見ているのに

惨めで仕方なかった…


そのくせ、陰で罵倒したカップルに


「写真撮ってくれますかあ?」


と声をかけられると

ニコニコ愛想よく対応する男…


そんな彼の行動全てが嫌になった私は

すでに一緒にいるのが耐えられなくなっていました。



そこで、3泊4日のツアーの2日目の夜


彼に、はっきりとこう告げました。



「本当に申し訳ないんだけど、私、もうこれ以上

あなたと、このツアーに参加できない。

明日の朝、帰らせてもらいます」


彼は少し動揺した顔になり 

私を思いとどまらせようと言葉をかけてきたが

すぐに諦め私に真顔でこう言いました。



「じゃあ、たて替えた分のツアー代はここに振り込んでもらえるかな?」


口座番号を書いて渡してきました。


ツアー代金を振り込む際に、持ち合わせが足りず

少し彼に多めに払ってもらっていたのでした。

千いくらだったと思う。


私は思わず溜息を吐いて

「もちろん」と答えました。


それ以来、彼には会っていません。



はっきり言って思い出したくない。


なぜ、ああなったのか?

自分のことも何度も責めてきたけど


結論はこうだと思う

彼とは相性が悪かった…と。


確かに嫌な思い出ですが、あのまま

もし知らないで結婚していたらもっと悲惨だったでしょう。

そういう意味では彼の本性が分かってよかったです。


いい教訓になったと思っています。


・人は、見た目では分からない

・相性の良さは重要

・条件だけで人を選んではいけない



ちなみに私は第2次結婚したい症候群で無事結婚しまして

子どもも授かり、今は幸せです。


ちなみに今の旦那様とも、結婚前に

団体の旅行ツアーに行ってきました!



私は現在仕事で、婚活サポートをしていますが

結婚に迷い相談される方にはよくこう話します。


「デートを10回したって見えなかった面が

旅行に行けば、絶対分かります。

1番の理想は、ご飯食べてる時も、寝るときも

感動してボーっとしているときも、なんかこの人なら

安心だし、素直でいられるなあって思える人です」


私の現在の旦那さんがその通りの人でした。

旅行から戻ってすぐ入籍を決めました!



どうでしたか?!


何はともあれ

重要なのはハッピーエンドですよね?



恋愛や婚活をテーマにコラムを書いたり

個別の婚活サポートもしています。

最近では、相性や価値観を重視した、心と心のマッチングを

考案しました。会員募集中です!

セミナーも開催しています。詳しくは…

http://ameblo.jp/maichelle←アメブロをご覧くださいませ。



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