top of page

17/2/15

なんでそんな計画的に生きなきゃいけないんですか!

Image by Olia Gozha

 長いこと黒歴史だった小学校の卒業文集を読んで

小学校の卒業文集の、それぞれが運動会などの思い出や頑張ってきた活動について書く個人ページの中でひときわ抽象的なのが、私だ。題名は「夢とは」。

かわいげがなさすぎるという大人の反対を頑固に押し切って書いた文だ。その割に納得のいくものにならず、その上、いざ手元に渡って見ればたしかに内容的にういていることに気づいた私はその後何年も文集をめくることはなかった。

私が再び「夢とは」と思考するようになったきっかけは、大学の推薦入試だった。特にこれといって決まってなかった私は、ここで担当の先生と一悶着。泣いて帰って布団の中で叫んだ、

「夢ってなんで職業なのよっ違うでしょ!私はその瞬間瞬間にやりたいことを、やれることを、やらなきゃいけないことをやってたいんだ!で、最終的に強者に都合のいいこの世界を変えたいの!どうやってとかまだわかんないし!そのために学びたくて仕方ないんじゃない!」

大学に入ってからも悶々とした思考は続く。

ある日、部屋を掃除していると、出てきた、例の小学校の卒業文集。ずっと黒歴史として卒業以来奥の奥にしまっていたそれを、なんだか開けちゃダメと言われた箱をこそこそ開けるような気持ちでめくった。怖かった。

けれど、そこに書いてあったのは、たしかに文は下手だけど、紛れもなく「私自身」だった。

-『自分をつらぬきとおし、精一杯生きること。たくさんの人と共に生きること。そして、全ての人に、夢と希望を分け、世界をより良くすることに貢献すること。』

ふっ、自然と笑みがこぼれていた。なんだ、変わってないじゃない。あっという間に私は私を、かつて封印した黒歴史から見つけた。

変わったのはね、堂々と言えるようになった環境。理解してくれる人たち、同じ方向を向く人たちがいること。これもね、発見の一つ。

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その0:プロローグ】

2009年末、当時中学3年生。受験シーズンも真っ只中に差し掛かったというとき、私は父の母国であるスペインに旅立つことを決意しました。理由は語...

paperboy&co.創業記 VOL.1: ペパボ創業からバイアウトまで

12年前、22歳の時に福岡の片田舎で、ペパボことpaperboy&co.を立ち上げた。その時は別に会社を大きくしたいとか全く考えてな...

社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話(1)

※諸説、色々あると思いますが、1平社員の目から見たお話として御覧ください。(2014/8/20 宝島社より書籍化されました!ありがとうござい...

【バカヤン】もし元とび職の不良が世界の名門大学に入学したら・・・こうなった。カルフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでの「ぼくのやったこと」

初めて警察に捕まったのは13歳の時だった。神奈川県川崎市の宮前警察署に連行され、やたら長い調書をとった。「朝起きたところから捕まるまでの過程...

ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。

旅、前日なんでもない日常のなんでもないある日。寝る前、明日の朝に旅立つことを決めた。高校2年生の梅雨の季節。明日、突然いなくなる。親も先生も...

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

bottom of page