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13/5/24

大学名に抱いたコンプレックスが未だに消えない話

Image by Olia Gozha





2年前の春


自分は実家である熊本を飛び出し

東京の大学に進学した


進学校にいた自分達にとって、大学が全てだった2011年の春

第一志望の大学に行けなかった自分は、なかばやけくそになっていた


「こうなったら、主席で卒業してやる!」とか

「自分がこの大学の電波塔になって名前を広めてやる!」とか思っていた



そんなこと、本気でやりたいと思っていたわけじゃないのに



結局、その時の自分は自分のエゴでしか動いていなかった

今まで自分がいたセカイの中で神格化されていた「受験」に

「失敗した」という思いと


「俺はこんなもんじゃない」という根拠もない自身だけが

その時の自分を支えていた





勉強以外の何かを執拗に求めていた








人間は単純な生き物で、一つ何かがだめになるとすぐ他のことに目を移すことができる

受験に失敗したと思った時点で、

自分に「勉強」以外の何かが欲しいと思っていた


いや、「必要だ」という焦燥感に駆り立てられていた



その得体のしれない「何か」を求めたのはサークルだった

イベントの企画、社会人訪問、などをメインとしたキャリアアップを図るサークル

ここに入れば、何か得られるかもしれない


そう思ってその場所に自分の身を投じた


大学祭でやる企画のリーダーもやってみた

社会人訪問にも行ってみた

「目標とか「目的」とか「VISION」とかが理解できなくて先輩に言いくるめられ

悔しくてボロボロ泣いた時もあった

メンバーと衝突した時もあった



結果として半年間かけてやってきたプロジェクトは一旦幕を閉じた

いろいろ紆余曲折あったが、特に大きな問題もなく最後までやり遂げた





残ったものは…





半年間のプロジェクトを終え、


達成感や成長の実感もあったが

なにより一番大きかったものは


「こんなはずじゃなかった感」


だった



中学生の時だって、高校生のときだって学級委員長とか班長とか

いろいろやってきたし、その中で結果を出してきた


だから、今度もやっていける

このプロジェクトもうまくいく!と思っていた




しかし、実際はそんなに甘くなかった



上に書いたように、一人とコミュニケーションをとることもままならなかったし

結果として「大成功」を収めることもできなかった


その時のメンバーとは今はでも仲良くやっているが

終わってすぐは、また一緒にやりたいとは思えなかった


自分の力の無さを実感するのが怖かった

チャレンジすることが怖くなった

自分に失望するのが

嫌だった



だから、それからしばらくして12月の終わり

友達は集まって騒いだり、実家に帰ったりしているなか


自分は一人、夜行バスに乗って

あてもない旅に出た





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Image by Jukka Aalho

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