top of page

17/1/30

元国家公務員♂がジェンダーフリーに気付くまで

Image by Olia Gozha

今思えば、私は幼少の頃からそうだったのかも知れない。

小学校低学年の時だ。

周りのクラスメイトの間では、ビックリマンシールが大流行していた。

貼って貼られて貼り返されて。

そんなキャッチフレーズとは裏腹に、

昭和末期の小学生を虜にしたチョコレートの付属玩具を、

1枚1枚大事にファイリングして、興の全力を注いでいた。

私もそんな流行の神輿に乗っかる一人だった。

毎週日曜日になると100円玉を母から受け取り、

小学生の歩幅には中々の距離に感じられる道程をものともせず、

ただ目的の商品目指して近所のスーパーまで歩を進めていた。

その中でも私は【十字架天使】というキャラがお気に入りだった。

主人公一行の中に混じる紅一点の存在で、

アニメの中では若干五月蠅いぶりっ子キャラ、というイメージだ。

頭上に両拳でぷんぷん言ってるような女性を想像して頂ければわかりやすいだろう。

今となっては中途半端に赤面してしまう存在だが。

小学生はいつの時代も御多分に漏れず、

何とかごっこをするのが定石である。

勿論私の周囲でも、ビックリマンごっこは行われた。

数百種類もあるキャラクターが存在したお陰か、

昔のライダーごっこのように

『俺ライダーやるからお前怪人な』

的な紛争はおきず、

唯々自分のお気に召したキャラクターになりきるだけのものだったが、

そんな中、私も別段躊躇せずに十字架天使のキャラを演じてみた。

すると、クラスメイトの一人が、

『なんだよそれ、お前なんで女キャラなの?』

と宣った。

男が女に、女が男に憧れてはいけないのか?

だが、当時語彙力の低かった私は、それを表現する力も度胸もない。

周囲からの目を気にした私は、

『面白い?ねえ面白い?』

と取り繕うのが精一杯だった。

その後は【マサカリテクノ助】という実に無難で無機質な選択をし、

何とか空気を壊さずに事なきを得たが、

以後その内面を奥深く沈める事に徹する術を覚える事になる。


←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page