top of page

17/1/24

僕が精神科に入院するまでのほんとうのこと~入院顛末記~(11)

Image by Olia Gozha

この入院のとき
隔離されているときにオリンピックがあり
オリンピックの柔道の試合結果を
毎回看護師さんが報告してくれていた
今日はどうだったとか
この歳のオリンピックの男子柔道は
最悪の結果を迎えていた
保護室もどきの部屋に入って
しばらくしたら
大部屋に移動になった
大部屋に移動するようになると
自宅に帰れるようになったんだけど
引越しするように家主に督促され
別に無理してまですむようなマンションでもないので
新しい引越し先を探しに
不動産屋を回るはめになった
外泊が許され
その都度不動産屋をまわり
家を探すということをしていた
入院の状態では
聾唖者の人と将棋をしたり
自分の大部屋が相談部屋兼
トレーニングルームになっていた
外泊はできるけれども
外出を短時間すると言うことはできなかった
その病棟が閉鎖病棟であるため
病棟を自由に外出することは許されなかった
退院の準備をするのに
外泊は許されていた
聾唖者の人がなぜ病気になったのか
うすうす理解できた
聾唖者も音で障害が起きるのだ
聞こえないはずの音を聴き
その騒音の害で障害になっているようだった
いろいろな人が入院しているため
退院して北海道に移住した子もいた
入院途中で警察にいく子もいた
閉鎖病棟のため体がなまるから
だいたいの人がトレーニングらしきことをするのだけど
自由に創作ダンスを踊って
からだを動かしている人なんかもいた
自分の処遇が差別的だと訴えて
逃亡を図る人もいた
隔離室のときは小さな窓が現われ
そこに馬車が宮殿に入る映像が現れたり
アスキーアートで映像が送られたりして
こんなことで確認しないと
証拠が集められないんだよと
わけのわからないことをいっている
声が聞こえたりした
映像を脳に送り込んでいたのだろうか
将棋は少しは上達したように思う
老人がおいらに自分の手ばかり考えずに
相手がどう動いてどうするか
棋譜を覚えておきなさいと
指導してくれたので
相手の手をじっと見る癖が少しついて
聾唖者の人と将棋を指すときに
駒を入れ替えてインチキをしているのもわかったし
その人の将棋を指す癖もわかったりした
将棋の基本の攻めとか定石とかは知らないけど
ある程度はできるようになっていた
引越し先が確定して
役所に手続きをして
そして退院も確定した
退院は妄想が解けて安定すると早くなる
しかしこの妄想と幻聴と幻覚が
治まってくるのにはまだ
ストーリーが終わっていなかったようなのだ
この入院の一年後にまた入院することになるのだ
その入院はこのストーリーの最初の病院への
再入院という形になる
この3回の一連の入院は
たぶんストーリーがつながっていて
妄想や幻覚や幻聴がつながっており
ストーリーを収束させたことで
おいらの症状も治まってくるのだろうと
なんとなく思っている
そして3回目の話をします
薬は害であるとする医者の話を信じ
薬を減らすことを目的に
急激に薬を減らす強硬手段に出た
薬の減らす速度が速かったのか
それとも薬が不用というのが嘘なのか
おいらにはわかりかねるが
そんなことはタバコも酒もやっているのに
薬だけがなぜイカンとなって悟ったときでもあった
薬を急激に減らしていくうちに
お守りにおいてある般若心経から声が聞こえた
般若心経のお守りが般若心経を唱えているのだ
あれっと思った
でもあるかとも思った
しばらくして観音経のお守りからも
観音経を唱える声が聞こえた
あれっと思った
それでもあるかと思った
しかしおいらのばあい物から声が聞こえ始め
やがて断食が始まり
そしてブレーカーを落とす段になると
もうその段階で入院したほうがよい状態に
なっているんだけど
この兆候は簡単にスルーされた
薬を急激に減らすうちに
物から声がし始めたのだけど
それをいとも簡単に
それはあるかとスルーしてしまったのだ
幻聴がひそかに始まっていたのだ
そしてそういうことはあるのだろうと
おいらの中で解釈して
病状が悪化しているという認識がなかったのだ
しばらくして
扇風機が話し始めた
扇風機の回転の音が声にきこえはじめたのだ
毎晩扇風機に声をかけられ始めた
祭りの囃子が家の近所を通ったとき
何度も家の前を通るのだけど
その音をクーラーの音がリピートしていた
わけのわからない声たちに
少しずつ違和感を感じていた
状態がおかしいから薬を変えてもらおうとしたが
おいらの要求は薬を減らすことになっていた
状態がひどいときの頓服は出された
おいらは状態が悪くなることを予感した
そのころ家には彼女と一緒に暮らしており
彼女が同棲の形で住んでいた
元妻とは縁が切れていた
彼女には状態が悪くなっても
絶対に手を出したり危険なめにはあわせないと
宣言していた
悟れていない扇風機から声が聞こえる
うるさい声が毎晩聞こえる
彼女が寝たらおいらはしばらく眠りにつくまで
声と戦わなければならなくなり始めていた
彼女が起きている間は戦えない
しかし彼女が寝たら声と戦い始めるのだ
状態は悪化していた
明らかに悪化していたのだ
しばらくして彼女との会話が成り立たなく
なり始めていた
彼女は絵でおいらの心に訴えかけようとした
どんなことが会っても一緒にいるよとか
絵と文章で表現してくれていた
ある日おいらは彼女の文章で亡くなった知人を思い出し
涙していた
感情が溢れて涙が出ていた
感情の横溢が始まっていた
おいらは彼女が寝たのを待って
ご先祖さんに救いを求めた
鏡の呪術をやろうとしたのだ
鏡に向かいご先祖さんを探そうとした
しかし次の瞬間
おいらは鏡から吹き飛ばされていた
えっ?と思った
みなそれぞれに鏡の世界で生きている
他人の鏡に映る自分と自分の鏡にうつる自分
そういうものを確かめ合いながら
人というものはなんとなく生きている
しかしおいらはいま鏡の世界から吹き飛ばされた
おいらはこれからどうなるのだろうと思った
鏡の世界に入ってしまったのか
鏡の世界から出てきてしまったのか
わけのわからない世界が顔を出し始めた
彼女は起きているときは絵を描いて文章を添えて
おいらをどうにか支えようとしていた
おいらはそれに応えたいと思っていた
しかしわけのわからない世界が
だんだんとその存在を大きくしていった
彼女には霊感があり
そんなある日天井に子供の霊を見て
驚いて恐れていた
彼女の霊感は時々何かを見た
おいらのわけのわからない世界と呼応するかのように
霊的存在を感じていたようだった
霊的存在やわけのわからない存在を
それはそれであるんかと受け入れてしまうと
わけのわからない世界に引き込まれてしまう
その世界と一定の距離を置かないといけないのだ
必要なとき意外は見ないほうがいい世界だ
おいらの状態は悪化していく

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page