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17/1/16

お見合いパーティーで逆ナンされた女の子と仲良くなり、勉強会に連れて行かれた話 1

Image by Olia Gozha

彼女と別れたばかりで気が滅入っていて、何とか新しい彼女を見つけたい!

と出会い系サイトに登録を繰り返していた。

するとある時突然、今まで見たことない広告が目に入ってきた。

お見合いパーティーだ。

いますぐ結婚するつもりは無いが、いずれは結婚するつもりだし、出会い系サイトよりもコスパは良さそうだ。

すぐに近場で休日に開催しているお見合いパーティーを探して予約をした。

料金は約6000円弱、出会い系サイトは登録無料だがメッセージのやり取りでポイントでお金がかかるし、某有名結婚相談所の出会い系サイトは良心的な価格で実際に出会えたが、付き合いが始まるまでにはやはり数千円がかかった。※この話はまた別の機会に

そう考えると、6000円弱で出会えるならかなり良コスパに思えた。

パーティー会場は主に都心の大きな駅近くのシティホテルや貸し会議室など。

女性目線で考えた時、貸し会議室よりシティホテルの方が安心感があるよな、、、

と自分で勝手に推理して、シティホテルで開催されるパーティーに参加することにした。

お見合いパーティーは、テレビでよくやっているお見合い番組とほとんど大差ない形で行われる。

どんな感じかと言うと、、、、

料金は現金でパーティー当日に支払う形式。

予約必須で予約していないと参加は出来ない。

男女比率をなるべく同じにする為らしい。

服装は特に指定がないカジュアルな設定のパーティーを選んだので、いつも通りの服装で出掛けた。

パーティー当日は直接会場へ。シティホテルに入ると●●様としっかりホテル案内表示板にもパーティー会社の名称が掲示されていた。

これだけで何故か安心してしまい、信頼出来るパーティー会社だと思い込んでしまった。

我ながら単純だ。

入り口で受付を済ませ、パーティー代金を支払う。

パーティー中は飲み放題食べ放題だと案内されたが、紙コップに二リットルのコーラやお茶類か無造作に並べられ、食べ物はポテトチップスなどのお菓子類や軽い軽食のみ。飲み物は豊富にありそうだが、食べ物に関しては参加者数に対して明らかに量が少ない。

これで誰も文句言わないのか?

受付を済ませると、たくさんの椅子が並べられた会場に入った。

椅子は会場の左右の壁側に並べられていて、会場の中心は何も置かれていない。

男性は右の壁側の椅子に座り、女性は反対側の壁側に座らされた。

受付からは番号が書かれたカードを渡され、胸に付けるように指示される。

カードと一緒に告白カードや第1印象を書くカード、参加者全員のプロフィールが書かれたパンフレットを手渡された。

ん?!

プロフィールを見て驚いた。

女性の参加者が20名しかしいないのだ。

男性は30名近くいる。

しかも女性はパーティー開始10分前になっても、まだ10名弱しか会場に入っていない。

対して男性側はすでに30人全員が揃うくらい集まっている。

男性女性の比率は50パーセントじゃないのか?

いやそれより女性20名も来るのか?

パーティー開始五分前になっても、女性側はまだ数えても12名くらい。

男性側は更に増えて35名くらいになった。

パーティー開始時刻。

開始直前に女性が一気に増えて、20名くらいになった。

どうやら、あまり早くにパーティー会場に入ると、待機している男性陣からジロジロ見られて恥ずかしいから、開始時刻ギリギリに会場入りするのだそう。

でもそれを知ってるってことは、パーティーに何度も参加してる常連ってことだよね。

でも初参加の私はそんなこと思いつかず、女性が増えたことに一安心。

20対35であることも忘れて、女性のプロフィールと顔を交互に眺めていた。

パーティーは某テレビ番組同様、自己紹介から始まる。女性20人が椅子に座り、その女性の前には空きの椅子が1つ置かれる。1回2分程度で、全ての女性と椅子に座って話すことが出来る。

女性が20名で男性が30名以上の為、女性は休みなく入れ替わりで男性全員と会話する。

男性は女性の人数が少ない為、1回話したら次は休みというようなローテで、順番に女性と会話していく。

女性側は次々に男性と話をする為、どんな人と話をしたのかほとんどわからなくなるそうだ。

よっぽどインパクトが強い会話や、元々狙っていた男性(職業や外見)じゃないとそれ以外の男性のことは覚えられない。

男性はそれも同じで、次々に20名の女性と話をするので、自分が気に入った女性以外はほとんど会話の内容は覚えていない。

この大人数のお見合いパーティーは、この後のフリータイムが一番重要になるのだ。

全ての女性と会話が終わると、第一印象チェック票の提出を求められる。

正直、女性の外見くらいしか判断要素が無い。もちろん話しやすかったとか多少はあるが、そもそも2分弱しか話をしていない。

挨拶して、軽く職業とか聞いたらそれで終わりなので第一印象も何もあったもんじゃない。

とりあえず適当にチェックをして、次のフリータイムに備えた。

パーティーのスケジュールは司会が開始時に説明していた。

まず、全員と話をする自己紹介タイム

次にフリータイムを3回から4回

このフリータイムは、1回が10分近くで結構長い。

このフリータイムの間は飲み放題、食べ放題になるとのこと。

フリータイムが終了したら、最後に告白カードを提出してお互いが指名し合えば告白成功になるというわけ。

フリータイムは1対1ではなく、女性1名に対して人気の子の場合は男性が7,8名来る場合もある。

逆に人気の無い子の場合は誰も来ない、、、ということもある。

今回私が参加したパーティーの場合、一番気に入った子には1回目、2回目、3回目

全部の回で男性が5名以上常に周りにいる状況だった。私は1回目と3回目にその子のところにいって話をした。

でも1対5なので、そんなに内容が濃い話は出来なかったが、それは周りもみんな同じ。

この時、周りをみると目の前に男性が誰もいない女性も数名いた。

まあお見合いパーティーなので仕方がないよね。

逆にこの時、その誰もいない女性のところに敢えて突っ込めば、高確率で告白成功になるのかも知れない。

でもうーん、自分の好みじゃない女性にここまでお金を払ってきて突っ込む人はあんまりいないよね。

男性陣も今回は男性が女性よりも1.5倍も人数が多いので、あぶれてフリータイムでも話が出来ない人が結構いた。

そういう男性陣は、ドリンクを飲みまくったり、食い放題のお菓子とかを食べまくっていた。

まあそうなるよね、、、、

そういう自分も2回目のフリータイムは、誰も話す女性がいなくてボケーっとドリンクを飲んでいた(10分)

司会から「あの子やあの子、今誰も話してないから言ってみたら?」と催促されたが、好みと大分かけ離れていたのでやめた。

そんな感じでフリータイムは終了し、告白カードの提出となった。

この告白カードの良いところは、1名だけじゃなく第3希望くらいまで印を書けることだ。

ようするに、第3希望まで男性女性共に書くことが出来るので、告白成功率がUPするわけ。

パーティー開催側としては、告白成功率(カップル誕生率)が高ければ高いほど、宣伝出来るからこの辺はよく考えている。

参加者側からすれば、成功率アップは嬉しいかぎりで、WINWINの制度に思えた。

しかし実際は女性は第3希望まで書けても精々書いて1名、第3希望までなんて書かないそう。

それじゃあんまり意味ね~じゃん。

そんなことも知らず、私は第2希望まで書いて告白カード提出。

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

本日の告白成功は3組でした!

と司会から発表され、このパーティーで一番可愛い女性、その次、その次は誰とも成功にはならず。

告白成功(カップル成立)した3組は、こう言っちゃアレですが、何とも冴えない感じの3組で、

人気集中して1対複数になっていた女性陣は軒並み誰とも成立はしなかった。

なんだこの結果は・・・・

わざわざ6000円弱も払って、コーラ飲んで終わりかよ・・・・

パーティーが終わると、まず女性陣が先に退場する。

男性陣と告白成功した3組は会場に残る。

これは男性を先に退場させると、会場の外で女性を待ち伏せする男性参加者がいる為の措置のようだ。

女性を先に帰せばそんな待ち伏せも出来なくなる。

5分ほどして、男性陣も会場から出ることが出来た。

トボトボとホテルを出ると、ホテルのエントランス(そんなに広く大きいホテルではない)の外で、1番人気だった女性がその友人と思われる女性と二人で立っていた。

他の男性参加者もそれに気づいたみたいだが、誰も声をかけずに素通りして帰っていく。

誰も声かけなさそうだし、どうせこの後やることもないし、声掛けちゃえ!

彼女に降られたばかりでヤケクソでもあったので、躊躇せずにその二人のほうで向かった。

そして声を掛けようとしたその時。

「○○さん、待ってましたよ!」

何と!

女性のほうから声を掛けてきた!

え?!

なにこれ、どうなってんの?!

ここからはその女性の話。

>パーティーでは、○○さん(私のこと)を気に入っていた。

>けれど、パーティーで告白成功すると皆の前で拍手したり、軽く挨拶させられたりして恥ずかしい。

>だから敢えてパーティーでは○○さんを指名しなかった。

いま思い出せば都合のいい話だけど、その時はあまりに嬉しくて興奮していた。

それもそのはず、パーティーで1番人気になるほど可愛くてスタイルも抜群の女性が声を掛けてきたんだから。

ではここで人物紹介。

私はケイタ

この女性は、ユキちゃん(仮名

ユキちゃんの友達は、ナイスバディ

なぜナイスバディかというと、ユキちゃんは清楚な服装で、それでもスタイルの良さが際立つ感じなのだけど

このナイスバディはそれを超えるスタイルの良さで、ナイスバディとしか言いようがない(顔は・・・・)

ユキちゃんは、これからナイスバディと食事をして帰る予定なんだけど

もし良ければ一緒に行かないかと誘ってくれた。

もちろん断る理由もないので了承した。

ナイスバディは同じ理由で、目を付けている男性がいるとのことで、ホテルの前でその男性を捕まえた。

その男性もパーティーに参加するくらいだから当然、食事に誘ったら了承した。

既に予約済みであるという居酒屋に4人で向かい、その日は2,3時間ほど食事をしてそのまま連絡先を交換して帰宅した。

この時、私はおかしな点があることに全く気づいていなかった。

なぜ居酒屋に「4人」で予約済みだったのか・・・・ということを・・・・・

ユキちゃんとはその後、連絡を何度か取り合い、近場で食事なども何度かした。

ユキちゃんの家が以外に私の家に近かったからだ。

しかし何度か会っているうちに、驚きの事実も判明した。

ユキちゃんはバツイチで1,2歳の子供までいたのだ。

まだ子供が小さいのでフルタイムでは働けない為、週3日ほどアルバイトをしている。

バイトのときは、子供は実家の母親に預けていて、私と会うときはバイトの後か前だった(今思えばほんとかどうか怪しい

何故ならバイト前だと言えば、私と会っている時間を限定的に出来るし、

バイト後でも「子供が待ってるから」と言えば速く帰れるから」

普通、こんな作戦は使えないがユキちゃんは本当に芸能人並に可愛い上にスタイルがいい。

子持ちでも構わないと思わせてしまう魅力があった。

数回食事をした後、ユキちゃんから珍しく休日の誘いがあった。

「明日バイト休みで、○○(子供の名前)も実家で1日預かってもらえるから

ケイタくんと遊びに行きたいな」

というのだ。

これは願ってもないチャンス!

当然快く了承した。

家が近いから近所の駅で待ち合わせするか(いつも食事の時はそうしていた)と考えていたら

ユキちゃんから

「明日は○○駅で待ち合わせにしよ」

まあ都心の駅だし別に構わないけど、近所でもいいのに

というと、せっかくの休みだから少し違う場所に行きたいと言われ、それもそうだなと納得し了承した。

そしてデート当日。

待ち合わせ場所に着いた。

ユキちゃんは少し遅れてやってきて、いきなりこんなことを言ってきた。

ユキちゃん「ケイタくん、ごめん」

ケイタ 「? どうしたの? 」

ユキちゃん 「今日、このあと勉強会に行かないといけなくなっちゃったの」

ケイタ 「バイトの?」

ユキちゃん 「うん、仕事の。それでね、半日もかからないから待っててくれるかな」

いまはまだ午前10時前くらい。夜まで遊べるなら待っててもいいかな

ケイタ 「うん、じゃあ待ってるよ」

ユキちゃん「ほんと! ありがと!

ケイタ「じゃあ終わったら連絡してよ、時間潰してるから」

ユキちゃん「うん! あ、そうだちょっと待って?」

ケイタ「?」

ユキちゃん「もし良ければ、ケイタくんも一緒に来ない?」

ケイタ「勉強会? でも邪魔じゃない?」

ユキちゃん「うーん、大丈夫だと思う、席空いてるかな。ちょっと待ってね確認してみる」

ケイタ「うん」

そしてユキちゃんは誰かに電話をかけ出した。

うーん、バイトの勉強会に関係ない部外者が参加していいのか?

まあでもよっぽど広い会場なら部外者が入って聞いても別にわからないもんなのかも。

など色々考えていると

ユキちゃん「ケイタくん、大丈夫みたい。もうすぐ始まっちゃうから行こう!」

ケイタ「わかった」

ユキちゃんに連れられ、勉強会に参加することになった。

勉強会といっても、筆記用具なんか持ってないけど大丈夫なの?とユキちゃんに聞くと、貸してあげるから大丈夫♪

と言われた。

ユキちゃんは清楚で、黒髪ロング

顔は可愛い系(かなり可愛い)でスタイルもいい

頭も良さげで、大卒。

不安要素は何1つないはずだったのだが・・・・・

ユキちゃんに連れてこられた勉強会は、単なるバイトの勉強会では無かった。

二人一組で受け付けを済ませ、パイプ椅子に座らされて始まったのは、、、、、

マルチ商法の誘いだった。

このユキちゃんがまさか!

マルチなの?!

周りを良くみると、、、、

いた!ナイスバディがいる!

隣には、居酒屋で一緒だった男性が座っている。

こんな壮大な罠を仕掛けて、相手を見つけているのか!!

ナイスバディの男性は既に洗脳されているのか、必至にノートにメモを取っている。

おいおい、大丈夫かあいつ。

私はといえば、以前同じ状況を体験したことがあるから耐性がある。

この場を如何にして脱出するかを必死に考えていた。

しかしこの場を抜け出したとして、ユキちゃんはどーする?

ユキちゃんもこの「マルチ」から開放してあげないとダメじゃないのか?

この勉強会から抜け出すことは容易で、トイレに行くとかいって外に出てしまえば、簡単に逃げられそうだった。

しかしそうするとユキちゃんが可哀想だ。

それにユキちゃんもナイスバディに騙されているのかも知れない。

あの面はユキちゃんを騙しそうだ。

そもそもナイスバディとユキちゃんはそんなに仲が良さげではない。

プライベートでもあまり関わりがないようだった。

なら、このまま勉強会終了まで付き合って、ユキちゃんにマルチの危険性を説いてあげよう。と考えた。

都合のいいことに、このあと食事の約束もある。

逃げ出せばそれも出来なくなるから、最後まで付き合うことに決めた。

続く

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