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17/1/10

受験学(11)

Image by Olia Gozha

受験学(11)

第十章

  書店に行けば、「受験は朝型」とか「使える参考書はコレだ」とか「これを食べればキミも合格」みたいな、テックニックばかり。予備校も塾も、「これをやれば受かる」といった安直な方法ばかり吹聴する。

  私の塾生で、京大、阪大、名大といった旧帝や、国立大学医学部に合格していった生徒に、そんな愚かなアドバイスに耳を傾ける子はいなかった。

  受験産業だけではない。学校の教師に対しても

「あの先生では、絶対に京都大学に合格できない」

  と言う発言が毎年多い。

  今年も、正月から不適格教師のニュースが流れている。

  交際相手の女性宅の窓を壊したとして、奈良県警奈良署は1日、器物損壊の疑いで奈良市立平城中の教諭、斉藤真一容疑者(49)=奈良県天理市西長柄町=を現行犯逮捕した。逮捕容疑は1日午後10時5分ごろ、奈良市の40代女性宅の玄関横にある窓を素手で殴り、壊したとしている。奈良署によると、女性が110番した。斉藤容疑者は「出てきてほしいと合図のためにたたいたら割れた」と供述している。(2017.1.2 産経WEST)

   学校の教師も、予備校や塾の講師も、クラスに学力がバラバラの生徒が10人以上いたら「最大多数の生徒」、つまり、中間くらいの学力の生徒に向かって授業をし、教材を作る。

  名古屋の大規模校で指導していた私が言うのだから、間違いはない。だから、先生は「キミにむかって指導しているわけではない」ことを知っておくべき。学力や志望校をしぼって、「ほぼ同じ学力の5人以内」くらいでないと先生の決めた宿題やカリキュラムはキミには合っていない。  

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