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17/1/5

受験学(1)

Image by Olia Gozha

受験学(1)


序章

 音痴な人に

「キミは音痴だね」

 と言っても、問題にならないことが多い。

「キミは鈍足だね」

 や

「キミは絵がヘタだね」

 も問題にならない。

 ところが、

「キミは底辺校出身だね」

 は、相手の激怒をさそいがち。ヘタをすると、喧嘩になる。

 なぜか。

 それは、音痴や鈍足は人生において大した意味を持たないけれど、学歴は仕事や就職に直結して収入に関る場合が多いからだろう。頭の良し悪しは、収入に並んで異性にモテるか否かにも大いに関係する。

 つまり、人生において重大な関心事なのだ。


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 この文科省のデータを見ると

「頭の良い親は金儲けもうまい。これは遺伝の強さを物語る」

 と主張する人もいれば、

「金持ちは、塾や予備校に行かせる経済力があるからだ」

 と主張する人もいる。

 たぶん、両方でしょう。ただ、これは統計なので

「貧乏な家庭から出世した人がいる」

 だろうし、

「鳶が高を生むこともある」

 のも真実です。人間は機械ではないので、複雑です。統計で割り切れない部分は永久に残るでしょう。

 ただ、私の30年の受験指導から言うと

「成績の悪い子の親はモンスターであることが多い」

 のは、事実です。だから、お受験では面接は両親と一緒の場合が多い。親がバカだと子もバカだというのが、私立小学校のスタンスなのでしょう。逆も真なりで、賢い子の親は、話せば分かる方が多いのも現実です。

 そこを無視して、落ちこぼれを集めると「戸塚ヨットスクール」のようなトラブルになりがちなのです。だから、どの塾・予備校・学校も賢い子を集めるのに尽力する。

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