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16/12/25

11月の4話 着いて1日目にすること

Image by Olia Gozha

 新しい土地へきたら、まずしなければならないのは生活の基盤を整えることだ。

 1番に向かったのは研究所。ここで、研究所のIDカードを受け取らなければならない。そのカードは、研究所の入り口で守衛さんに見せるのに使うし、それが無いと、研究所の食堂を使うことができないのだ。それで、ランチの時間の前に受け取りに行ったけど、なぜかカードが用意されておらず、この日、食堂では事情を話して、後払いにしてもらった。

 続いて、先生に送ってもらって、大学の寮へ向かった。入居の手続きをしなければならない。管理オフィスへ行って、名前などを書類に記入し、鍵をもらった。早速荷物を運び込む。この寮に住むのは2度目だから勝手は分かっている。3m×3mの室内に、ビッグサイズの机、ベッド、温水ヒーター、椅子2つ、作り付け高棚、そしてクローゼットと洗面台。学生が1人で暮らす仮住まいには十分な広さだ。天井は高く、圧迫感はない。全身鏡くらいの大きさの窓があって、外を見るとすぐ近くに林がある。毎日、3種類くらいの鳥が生活しているのを観察できるし、鳥の声がいつでも聞こえる。中心街からバスで10分程度の場所だが、既に自然がものすごく近い。

 荷物を運び込んだら、先生にお願いして、インターネットが繋がるところまで見ていていただいた。言葉の不自由なところでは、情報収集ツールと言えばインターネットが頼り。日本から小さなポータブルPCを持って来ていたが、これが移動中の衝撃で壊れていたり、インターネットに繋げられなかったりすると大打撃だからだ。幸い、PCは無事に起動し、無線Lanも作動。

 無事にインターネットに繋げることができた後は、先生にお礼を言って別れた。残りの夕方の時間で、生活に必要なものを買い揃えられるだけ買い揃えなければならない。シャンプーやリンスなどは今晩からたちまち必要になる。服も買い足したい。タオルやティッシュなども必要だ。新しく生活を始めるにあたり、必要なものは結構たくさんある。車があるわけでもないので、全部一人で運ばなければならない。日本からの荷物を持ってきたスーツケースを空にして、数往復は覚悟しなければならない。

 こうなることが分かっていたから、予め金曜日の日中に到着するようにしておいた。なぜかというと、理由は2つある。1つ目は、金曜日の夕方に買い物の時間が取れること、買い切れなかったら土曜日も使える。2つ目は、時差の残る身体をこちら時間に適応させられるように、土日のお休みがすぐあることだ。前回、これらがうまくいかず大変だった。環境が変わっただけでも精神的な負担があるのに、毎日、何かが不便なことを我慢して過ごすストレスは少なくなかったからだ。おかげで、前回は、生活がルーチンワークに入るまで1ヶ月掛かったが、今回は1週間で済んだ。

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