top of page

17/1/21

不惑を越えてなぜか相撲に魅せられた【其の三】

Image by Olia Gozha

一昔前、相撲が空前のブームになったとも言えるのが若乃花・貴乃花の台頭による「若貴フィーバー」。今となってはフィーバーという言葉自体死語に近いものとなってしまいましたが。

それまで相撲のすの字も興味がなかった老若男女が二人の土俵に注目した時代です。父親は元大関貴ノ花、伯父は元横綱の初代若乃花。


歌舞伎の世界ではありませんが、いわゆる相撲一家という環境下で育った二人。当時のテレビ局は二人が幼い頃の映像などを用意し、花田一家の特集番組を頻繁に制作していたものです。


同期の力士には第64代横綱の曙、現浅香山親方の元大関魁皇、プロレスラーに転身した力皇などライバルにも恵まれていました。


相撲中継よりもむしろワイドショーなどで取り上げられていたイメージが強い若貴兄弟。扱いはアイドル並みかそれ以上のものがあったかもしれません。


かれらの情報は目をつぶっていても入ってくるような日常。その上筆者はこの二人と同世代ということもあり、相撲そのものには特別関心がなくても勝敗や番付だけは何となく当たり前のように気にしてしまう。それが若貴という存在でした。


若貴による兄弟での優勝決定戦。曙・若乃花・武蔵丸・魁皇・貴ノ浪の5人による優勝決定戦。


こういった土俵上での輝かしい話題もある中で、

洗脳問題、不仲問題。離婚問題etcと普通にワイドショーの目玉になるような話題まで提供することになった若貴兄弟。


彼らが活躍した時代は、バブル絶頂期からバブル崩壊という経済的な急展開を見せた時期と奇しくも重なります。


あのフィーバーは「相撲バブル」でもあったのかもしれません。


第65代横綱・貴乃花


第66代横綱・若乃花


これを最後に現在(2017年初場所時点)に至るまで日本生まれの日本人横綱は誕生していません。


相撲道全体はともかくとして、いわゆる大相撲が「国技」であるという正式な定義はないとの話です。が、日本国民の中には「大相撲は国技」という感覚は自然と根付いています。


そんな「国技」の中にハワイ出身のいわゆる黒船とは別の、今では当たり前の光景となったモンゴル出身力士という存在が芽吹き始めたのも実はこの若貴フィーバーの真っ最中だったようです。


21世紀。相撲は今までと全く違う時代を突き進むこととなりましたが、それは同時に相撲人気の低迷期をも迎えることとなりました。


筆者は30代に突入した頃です。



PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その0:プロローグ】

2009年末、当時中学3年生。受験シーズンも真っ只中に差し掛かったというとき、私は父の母国であるスペインに旅立つことを決意しました。理由は語...

paperboy&co.創業記 VOL.1: ペパボ創業からバイアウトまで

12年前、22歳の時に福岡の片田舎で、ペパボことpaperboy&co.を立ち上げた。その時は別に会社を大きくしたいとか全く考えてな...

社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話(1)

※諸説、色々あると思いますが、1平社員の目から見たお話として御覧ください。(2014/8/20 宝島社より書籍化されました!ありがとうござい...

【バカヤン】もし元とび職の不良が世界の名門大学に入学したら・・・こうなった。カルフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでの「ぼくのやったこと」

初めて警察に捕まったのは13歳の時だった。神奈川県川崎市の宮前警察署に連行され、やたら長い調書をとった。「朝起きたところから捕まるまでの過程...

ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。

旅、前日なんでもない日常のなんでもないある日。寝る前、明日の朝に旅立つことを決めた。高校2年生の梅雨の季節。明日、突然いなくなる。親も先生も...

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

bottom of page