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16/12/10

持ち金4万円で渡米してニューヨークの大学卒業&現地で起業した話--page.5

Image by Olia Gozha

ホテルに戻るなり代表はPCを開き、得たばかりの情報を検索した。


『現地掲示板サイト』

海外歴がそこそこに長い留学生は当たり前のように利用しているサイトだが、留学したての学生や短期留学生の耳にはなかなか入らないお役立ちサイトである。


どんなサイトかと言うと、その名の通りの掲示板で、『イベントの告知』『物を売りますあげます』『ルームメイト募集します』などの様々なスレッドがあがっていて、現地で生活する為のお役立ち情報をリアルタイムで確認することができる。そして代表にとって喉から手が出るほど欲しかった『求人情報』もこの手のサイトにはちょいちょい並んでいる。

そしてこのサイトの嬉しい所、それは日本人が運営する日本人コミュニティの為のサイトなので、ほぼ全て日本語である。


もしこういったサイトが存在していなかったら、代表はセミの成虫期よりも短い留学生活を終了して、気まずい帰国を果たしていただろう。


早速求人情報スレッドを開くと代表は、その求人の多さに嬉々とした。

・寿司職人 月給$3,000~  

・バーテンダー 時給$20~ 

・引越しスタッフ 時給$20~ 

・ラーメン店ウェイター 時給$10~ 

・ベビーシッター 時給$15~ 

・リッチなおじさんの愛人 日給$300


代表はラーメン店ウェイターに応募することにした。

そのラーメン店は日本では有名なチェーン店で、アメリカ初上陸だったこともあり話題性があった。更に大型店舗、元気なオープニングスタッフ大量募集ということで、代表は己にも勝機があると感じた。

そう、代表はこの時点では持ち前の元気さ、それと顔が良いくらいしか取り柄がなかった。

英語も話せなければ、特殊技能もない、更には頭も悪いので、上記の求人情報の中で雇ってもらえる可能性があるのはラーメン店ウェイターとリッチなおじさんの愛人くらいだった。

タイミングもバッチリで、同ラーメン店の説明会兼採用試験が3日後に開催予定だった為、代表は迷うことなくエントリーを決めた。ちなみにおじさんの愛人は随時募集だったらしい。


翌日は登校初日で寝る時間はほぼなかったが、己の危機を脱するチャンスを間近に感じ、代表はようやく安心して床についた。



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Image by Jukka Aalho

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