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13/1/20

新卒社員としてフューチャーベンチャーキャピタル入社するまで

Image by Olia Gozha

ベンチャーキャピタルに興味を持った頃(大学3回生)

まずベンチャーキャピタルという仕事を初めて知った経緯なんですが、2002年頃当時大学3回生だったときに、先輩に薦められて『吾人の任務』という本を読んだのがきっかけでした。グロービスの堀さんの著作で、堀さんがMBAを取得してからマネジメントスクールとベンチャーキャピタルを立ち上げていくお話です。


「ベンチャーキャピタリスト」という職業は日本にはまだまだ一般的ではなかったように思います。当時の就活生がリクナビ登録後に必ず送られてたような就職先の職種一覧とか職種適正診断テストなど、当時あった(今もありそう)んですが、外資系金融機関のいろんな職種やコンサルタントなどは細かく細分化されてありましたが、当然ベンチャーキャピタリストって仕事などは一切なかったですし。


いろいろな見識者の方にきいても、日本にまともなベンチャーキャピタルはない、的な発言があったような時代で、多くは金融機関バックグランドのVC会社ばかりで、その大半が証券系/銀行系/生保系などの金融内での分類がなされていて、その他一部に事業会社系とかコンサル系とかがある、という温度感(まあ金融機関バックグラウンドでVC業界が牽引されてきた歴史があってその実態通り)の分類がなされていた感じでした。


そういう見聞を通して、当初「アメリカのように独立系っていうのは日本では珍しいんだな、難しいんだな。ましてや新卒でVCとかって間違っている、とか言われるのは確かに一理あるし、自分も銀行とかコンサルとかそういったところに一度就職して、いつかグロービスとかでベンチャーキャピタリストやれたらいいな」くらいに思っておりました。


フューチャーベンチャーキャピタルを発見(大学4回生)

当時は京都に住んでいて、いろいろお付き合いのあった京都の起業家の方々に会ってお話していると、京都で独立系VCがあってしかも新卒採用をやっている、ということを教えてもらって知ったのがフューチャーベンチャーキャピタルでして、独立系VCという響きにひかれてエントリーをした次第です。金融機関系よりも独立系の方がよさげだなとは思っていたものの、京都でやってるってのもいいのか悪いのか当時わからなかったんですが、逆にイメージしやすかった、などの要素もありました。正直大して深い業界研究もやってたわけでもなく、「VCにいきたい、しかも独立系ってよさげ」くらいのノリというか勢いに過ぎない感じでしたね。

2004年当時世間一般もそうでしたが、VC業界全体も新卒採用がえらくしぼられていた時代でして、各社内定者が少なかったのですが、その時のFVCの内定者はもう一人京大の院生の方がいて、僕とあわせて二人でした。最終的に彼はレコフというM&Aアドバイザリーの会社に入社することになって、内定を辞退したので一人ぼっちになってしまいました。内定をもらって以降も、京都のいろんな経営者の方とかに話を聞きにいったりしながら(まあ散々「新卒VC入社否定論」を聞かされるわけですが)、その夏にベイエリアの空気を吸うべく遊びにいったりしてました。ベンチャーキャピタリストの仕事は大変おもしろいだろう、とまあやる前から思い込んでというか想像していて、「新卒には無理だ」などと言われつつも、最終的になりたいんだったら早くはじめた方がよいだろう、という気持ちで飛び込んだ感じです。(ちなみに、新卒がいきなりベンチャーキャピタリストとしてパフォーマンスを発揮するにはやはり無理がある、と今は我ながらそう思います。)


内定者としてアルバイト

そんなことをしながら、10月頃になって周りが内定式なるものに参加するという話を聞いてまして、FVCからはそういう連絡がなかったので確認したところ「今年はない」ということでしたので、「じゃあアルバイトさせてください」というお願いをして10月頭からアルバイトをさせてもらうことになりました。当時は組合管理課という部署のデータ入力をお手伝いしました。多くの資料を見ながら、数字入力をしまくる、という超単純作業をひたすら頑張っておりましたが、ファンド運営の地味ではあるが重要な管理業務を実地でやらせてもらえて、いろんなことを予備知識として教えてもらえたので、本当にやってよかったな、と心底感謝してます。

そろそろ出なきゃいけないので、入社してからはまた次回、ということで。
この話は「なんでお前はフューチャーベンチャーキャピタルに入ったのか?」という質問を最近すごく聞かれたりするので、書こうと思った次第です。

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