ボランティアに参加した、水田昌宏、大学生。
高校生までの僕が生きていた世界は、学校と家と近所の遊び場ぐらいの狭いもんで、たいした刺激もない毎日でした。刺激といえば、ある国際的な研究者の論文や原著を読むことくらい。
そんな狭い世界で生きていた僕は、ある日ボランティアに参加し、知らない世界がまだまだたくさんあることを知りました。
僕が持っていたボランティアの知識といえば、街の清掃活動や地域イベントのスタッフ程度です。
まずはボランティアがどんなものか知るため、街の清掃活動に参加することにしました。
そして、これが同じような毎日を送っていた高校生の僕に、刺激を与えるのです。
はじめて参加した街の清掃活動。
全員に、大きなゴミ袋一枚とトングが渡されます。
正直僕は、「見たところそんなにゴミはないし、こんな大きなゴミ袋いらないだろう。」と思っていました。
しかし、いざ始めると拾っても拾っても終わらない。
気づけば渡された袋はゴミでいっぱいになりました。
二枚目をもらいますが、これもあっという間にいっぱいに。時間内で、三枚のごみ袋がいっぱいになりました。
これは、僕だけではありません。
参加者みんながゴミでいっぱいになった袋をたくさん持っています。
想像をはるかに超えるゴミの量に、驚きを隠せません。
僕らが生きている街では、日々こんなにも多くのごみが道端に捨てられているのかと思うと、なんだか悲しくなりました。
中には、こんなものまでそこらへんに捨てちゃうの?というものまで…。
もちろん、終わった後の達成感や、綺麗にしたぞ!という気持ちで喜びもあったのですが、それ以上に悲しみがこみ上げてきました。
今日は僕らが掃除したから街が綺麗になったけど、また明日、あさってとゴミはたまっていく。
「それは誰が片づけるの?」「このまま放っておいたらどうなっちゃうの?」次々と頭の中に疑問が浮かび上がりました。
そして、高校生の僕の中に、自分がやらなければいけないという責任感のようなものが芽生えました。
ゴミ拾いをしていると、街の人から「綺麗にしてくれてありがとう!」と激励の声をいただいたり、差し入れのお菓子をいただくことがありました。
感謝されるためにやったわけじゃないけど、気づけば感謝されていた。そのことに気づき、僕は素直にうれしくなりました。
街をきれいにすること、人に感謝されること、達成感を味わうこと、すべてが僕にとって新たな刺激となり、楽しくもありました。
「ボランティアっていいな」と思った僕は、また次のボランティアに参加することを決めるのです。


