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16/10/18

「ツンデレの意味を知る」 〜その2〜

Image by Olia Gozha



 

 

 

僕は20代からずっと夜の仕事に携わって来ました。

世間的にはけっっこう軽蔑される仕事ですが

内容もけっっこう大変なんですよ…

 

 

20代前半の下っぱの時は休みなどは週1でもらえていました。

しかし貴重な休みの日も終日大爆睡して終了。

 

 

 

リュウ坂口

「( ゚д゚)ハッ!

もうこんな時間…寝るだけで休みが終わってしまった」

 

 

 

休みはいつもそんな感じですた、はい。

 

 

 

主任やマネージャーぐらいの立場になると、

お店の営業中などは少し自由な時間ができます。

 

 

 

でも休みの日は何かしらの仕事が入り

のんびり過ごせるほど暇ではありませんでした。

 

 

(;´д`)トホホ…

 

 

 

そんな感じなので付き合った彼女などが出来ても、

休みの日には寝て起きて夜に飲みに行ってドンキで買い物して

帰ってくるだけ。

 

 

 

これがデートみたいな感じになってしまうんですよ。

体も気持ちも休まる時が中々ありませんでしたね…

 

 

 

そんな生活を送っていましたが、

会社である程度の幹部になってきちんとした休みが

とれるようになると本当に嬉しかったです。

 

 

ヒャッホウ(^o^)/

 

 

その時に付き合っていたのが、前にも話した

悪魔の超わがまま女、

 

「マイコ」

 

でした。

 

 

 

もう冷汗が出るぐらいわがまま。

なのにツンデレ!!というね。

 

 

そんなワガママイコと同棲していた頃のある休みの日。

 

 

前日の仕事から帰宅して爆睡していて

その日は昼前に目が覚めました。

 

 

リュウ坂口

(ああ…やった今日はお休みだぁ♪)

 

 

僕は部屋の窓を全開で開けました。

 

 

リュウ坂口

(ああ、こんなに空気が清々しくて…

こんなに太陽の光が温かくて…

自然て素晴らしい!地球って素晴らしい!)

 

 

 

今まで忘れていたそんな当たり前の事に

感動をしているどこか上機嫌な僕がいました。

 

 

 

と、マイコは早めに起きていて、

まつ毛パーマに出かけていました。

 

 

 

と、携帯にメールが。

 

 

(マイコからのメール)

【ね、昼の1時には帰るからさ、早い時間から横浜にでもいこ♪♪】

 

 

 

リュウ坂口

(…ほう…珍しい…)

 

 

マイコから久々に女っぽいメールが入っていました。

 

 

 

〜〜〜〜

※(σ・∀・)σ

解説しよう!

マイコのいつものメールは、僕が家に帰る時間をピンポイントで把握し、その時間に買って持ってきて欲しいものだけをメールしてくるのだ!

 

【ポン酢、ハーゲンダッツバニラ、コンソメパンチ】

 

 

とか。お疲れ!も、お願い!もなし。

 

【商品名の単語のみメール】

 

 

という…もうとんでもないメールだったんですよ!

(まあ買って帰ってたけど…;´д`)トホホ…

 

 

はいでは続き行ってみよ〜

〜〜〜〜〜

 

 

リュウ坂口

(なんだ、マイコも久しぶりにゆっくり外出できる休みを、

口には出さないけど、楽しみにしてるんだな…。)

 

 

( ´,_ゝ`)

 

 

僕は鼻歌を歌いながらシャワーを浴びて出かけられる準備をして、

部屋に干してあった洗濯物を取り込んでいました。

 

 

♪歪んだ煙を見つめながら〜〜

あてにならない明日を占えば〜〜♪

 

 

(´ε`)♪

 

 

 

上機嫌でグロリアを口ずさんでいると…

 

 

ふと、マイコのパンツが目に止まりました。

 

 

光沢がある白いパンツで、可愛らしいフリルがついています。

 

 

(ー_ー)

 

 

・・・

 

 

・・・

 

 

・・・

 

 

( ゚д゚ )クワッ!!

 

 

なぜか僕はその時、

かぶってみたくなってしまったんです…

 

 

パンツを顔に!!

 

 

(・∀・)V

 

 

 

 

足を出す穴から目が出るように被りました。

(鼻と口がパンツで隠れてしまって少し息苦しかったです…)

 

 

リュウ坂口

(お?なんか仮面ライダーみたいでカコイイぞ!やべー!)

 

 

(・∀・)!!

 

僕は鏡の前に立って決めポーズをとっていました。

 

 

(両手で大きく数字の2を書いて……変身!!)

 

 

(`・ω・´)ゞ

 

 

久しぶりにゆっくりできる休みに・・・

テンションがあがってたんでしょうね…

 

(いや、ストレス溜まってたんだなきっと……)

 

 

リュウ坂口

(これは…ヤバいな…。見られたら確実に変態だな………)

 

 

 

パンツを顔にかぶった自分を見てニヤニヤしながら…

 

 

… 

 

( ゚д゚)ハッ!

 

 

僕は1つの秘策を思いつきました!!

 

 

リュウ坂口

(そうだ!そろそろマイコが帰ってくるから…

クローゼットに隠れて急に飛び出して驚かせてやろう!!)

 

 

( ゚д゚ )!

 

 

ぼくのいたずら心に火がつきました。

 

 

リュウ坂口

(マイコはノリがいいのでキット笑ってくれるな♪)

 

 

僕はマイコが帰ってくるとメールしてきた時間の少し前になると

クローゼットに入り、息をひそめてで隠れていました………

 

 

((o(´∀`)o))ドキドキ

 

 

しばらくすると、メールしてきた時間通りに、

部屋の扉が開く音がしました…。

 

 

 

リュウ坂口

(はっ、マイコめ…帰ってきたな…)

 

 

徐々に近づいて来る足音に緊張しながらも…

 

 

 

 

 

 

ついにクローゼットの前で足音が止まりました!!

 

 

今だっ!!!

  

 

(゚∀゚)!!

 

 

 

僕は勢いよくクローゼットを開けて、

ファイティングポーズをとりながら一言!!

 

 

 

リュウ坂口

「我こそはパンツマン!!!いざ我と戦えっ!!!」

 

 

 

(゚∀゚)!!!!

 

 

 

キタ!これは大爆笑だろ!!

 

 

・・・

 

 

・・・

 

 

あれ?

 

 

爆笑を期待していたのに…なんと!

彼女は本気で引きつった顔で僕を見ると、

テレビの絶叫シーンばりの大声を上げたのです!!

 

 

 

マイコ

『ギャー!!!!!ギャー!!!

 助けてー!!!』

 

 

へ??

 

 

 

あ、あれ??いやいや俺、俺(汗)

 

 

と同時に彼女の後ろから

 

 

 

???

『ええ!!知らない人なの!ストーカー?!

け、警察に電話するからまって!!』

 

 

 

知らない女が慌てた様子で目を見開いてこっちを見ながら

警察に電話しようとしています!!

 

 

 

マイコは「殺さないで…ああ」みたいな顔で

その場に座り込んで震えています!!

 

 

 

リュウ坂口

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっ!!

俺だっつーの!!」

 

 

 

「俺だって!」と言われても、

彼女達にとったらパンツをかぶった完全な変態男です!!

 

 

 

そりゃもう・・・変態です!!

 

 

 

マイコの腕を掴んで「オレ!オレだってば!」と

顔を見せた所、やっと僕だと気づいたマイコでしたが…

 

 

完全にブチキレてしまいました…

 

 

マイコ

『なにやってんだテメー!!

友達連れてきてんだよ!

あぁっ!!なんだそりゃぁ!!!!』

 

 

リュウ坂口

「パ…パンツマン……」

 

 

マイコ

『聞いてねーよんなこと!!

つか、早くパンツ脱げやコラ!!!!!』

 

 

まーおっかない!

切れたマイコはいつもまるでチンピラみたいでしたが…

 

 

 

今日はネオチンピラでしたわ!

 

 

 

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

 

 

 

とりあえず僕は悲しそうに、彼女の友達に挨拶しました…

 

 

マイコの友達

『あっ…、はじめまして…。

彼女さんと同じキャバクラで働いてる者で…

友達です……………』

 

 

リュウ坂口

「ども…………」

 

 

見られちまったもんは、もうしょうがないですからね!!

僕はポジティブな精神を保ちながら…

彼女の友達によろしくと握手しようとしたんですが!!

 

 

 

マイコ

『テメー、変態の分際で気軽に私の友達に握手すんじゃねーよ!!』

 

 

思いっきり手を叩かれました…。

 

 

 

もうその後もマイコはエンジンがかかってしまい…

変態!

死ね!!

キモい!!!

家から出ていけ!!!!

って…ブチギレ。

 

 

あまりにも言われ続けたので僕はとうとう頭にきてしまって…

 

 

 

リュウ坂口

『うるせーよ!!

パンツマンは強えーんだよ!!』

 

 

 

そう怒鳴って家を飛び出してパチンコに行きました。

 

 

ヽ(`Д´)ノ

 

 

 

 

あああせっかくの休日が…

 

 

でも俺は悪くない。

 

 

自分の家でパンツかぶって何が悪い!!

 

 

 

 

ヽ(`Д´)ノ!!!!

 

 

 

 

 

 

俺は悪くない……………

 

 

 

悪くない…

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと悪かったかな…

 

 

 

(-。-)y-゜゜゜

 

 

 

 

 

夜になってマイコからメールがありました。

 

 

マイコ

【友達帰った…。

横浜出かける予定だったのにね。

さっきは怒鳴り過ぎてごめん…。

2人だけだったら、何やってるのもうばかっ!!

って感じで大笑いして終わりだもんね…ごめん!!!】

 

 

 

ほら、ね!僕は悪くない!!!

(ま、ちょと悪かったカナ…)

 

 

 

家にとぼとぼと帰るとマイコが一人で待っていました。

 

 

 

 

マイコ

『怒鳴って本当にごめんね!!

でも逆だったらあんたも絶対に怒鳴ってるでしょ!?』

 

 

リュウ坂口

「ま、まぁそうだな…もういいじゃん!!」

 

 

マイコ

『じゃあ仲直りのしるしにパンツマンじゃなくて…

今日はベッドの上で夜のスーパーマンになってね♪』

 

 

リュウ坂口

「はぁっ??

おまえ言ってることかなり寒いけど……頭大丈夫??」

 

 

マイコ

『うるせーよ!!!

女っぽくパンツマンに合わせてやったんだろーが、ボケ!

早くするからベッド行くぞコラ!!』

 

 

リュウ坂口

(( ゚д゚)ハッ! これはツンデレ!?!?)

 

 

 

(;・_・)-ヘ(* – -)ノ

 

 

 

 

・・・その日から僕は、マイコの友達から

 

 

「あ、パンツマン!おはよう!」

 

 

 

と呼ばれるようになってしまったというのに、

マイコは責任を取らず、

 

「あたし語学留学するから!」

 

 

 

と単身アメリカに行ってしまいました。

 

 

 

(・o・)

 

 

 

 

 

 

もう、とてつもなくわがままで、ツンデレな女でした…

 

 

(-。-)y-゜゜゜

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・

 

 

 

( ゚д゚)ア

 

 

 

そういえば留学後、アメリカから手紙が来て…

 

 

 

マイコ

【再来年ぐらいには帰国する予定〜〜

アメリカ人最高ー!!チン〇ン最高ー!!!】

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

(ー_ー)

 

 

だめだこりゃ。

 

 

 

 

でもマイコが帰国したら…

また、パンツマン復活しようかなぁ…結構楽しかったし。

  

 

 

 

 

(-。-)y-゜゜゜

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

若かった僕にツンデレの意味を何度もしっかり教えてくれた

とてもステキな彼女のお話でした。

 

 

ー終しまいー 

 

リュウ坂口@40代元お水店長

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